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『若者たち』『不夜城』&衣笠貞之助監督『地獄門』

4/30(土)
この1ヶ月、そして、3.11以降の疲れがどっとでて、めずらしく、妻がさきに起きていた。とはいえ、6時半ぐらいには起きたのだが(4月は毎年、3時とか4時に目が覚めてしまうことが多いのだ)。

ずっと家にいて、ただただ、映画・・・でも3本だけで終了。
森川時久監督(テレビが多いのかな?、原作と脚本は山内久)『若者たち』(87分白黒、1967年)。映画のほうは、俳優座製作だが、もとは、フジテレビの連続ドラマ。
山本圭って昔好きだったなと思い出す、もちろん、佐藤オリエ!「ピカ」と差別される石立鉄男が初々しい。
主題歌(「空にまた太陽が昇るとき」という題名だったが、映像の題名と一緒にそのうちなった:作曲=佐藤勝、作詞=藤田敏雄)。BS NHKでやっていたもの。

リー・チーガイ(李志毅)監督『不夜城』(1998年、122年)。ほとんど新宿歌舞伎町が舞台で、上海、台湾など中国マフィアの抗争娯楽物。金城武と山本未来。いつも思うのだが、田口トモロヲってしぶくてすぐにどんな人かをクレジットだけでは顔を思い出せないけれど、ちゃんと仕事をしているわけで・・これは、民放のBS録画。

DVD鑑賞したのは、衣笠貞之助監督(脚本も)『地獄門』(1953年、89分、カラー!)。
衣笠貞之助監督は、はじめ、女形の俳優さんとして映画界に入り、その後、女優が登場して、監督になったという経歴があり、初期日本映画の歴史のなかでは貴重な人(のはずなのに、どうも僕はよく知らない)。

カンヌのグランプリなど海外で初めて受賞した邦画の割りに、たとえば同時代の『羅生門』(出演が29歳ぐらいの京マチ子というのも奇縁)と比べて陰が薄い。でも、想像以上に面白かった。長谷川一夫が中途半端な悪役で、当時の映画の人気はどうかな?とは思うが、人間はしょせんこんなもの。善人の役をめずらしくしている山形勲もいい味。

つまり、監督の個性がこの映画にはあんまり観られないというのが、そのあとの評価にかかわっているのかも知れないし、1926年だったか「狂った一頁」というエポックメイキングな作品の監督というイメージとの落差がその原因かも知れない。
音楽が小さい音のときになかなか可憐だったりするなと思ったら、芥川比呂志だった。原作は菊池寛。
by kogure613 | 2011-04-30 23:16 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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