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上田假奈代さんのダンスポエム=砂連尾さんの振付 金粉ショー稽古見学

断酒暦86日。二日酔いである。
でも、日本アートマネジメント学会関西部会の例会の日なので、OBPへ。
吹き抜け空間では、映画のプロモーション。どうもとつよしとかいうタレントの写真を携帯電話で写している女性がいっぱいいた。どうもととかいう人は有名な人のようで、近くにいた高校生に何事?てきくと、丁寧に教えてくれた。そういえば、キンキキッズとかいうデュオが好きなゼミ生もいたな。

待てども松本さんが来ない。新しい運転手控え室にも行ったが。仕方なく、パナクリエイトにも行ったが、今日は休みだという。子どもの入学式にでもいったのかしら。同じく迷っている3人の学会員と、喫茶店で小さな例会をする。
そういえば、予算書が出来ないとかメールが来ていたっけ。延期したいとあとで聞くと書いていたというが、延期するのは予算書のことで、例会を延期するとは思わなかった。しかも、学会員にはメールで4/3予定としたあと、何も通知はしていなくて、ぼくもだから、あるんだろうと思っていて、少しでも早く行って打ち合わせしなくちゃと思っていたのだ。

宝塚市の文化財団の人がすごくいり込み客も多かった宝塚音楽回廊を、今年も11/12にするという報告。今度は学会の例会にして、回ってみようと話す。5/5~5/7に学会員の中西美穂さんを団長とする青森アーツツアーをする話。そして、全国大会が11/26、27と横浜であり、これは参加する価値が大きいということなどを話す。

指定管理者制度は、それが本格的に動き出すので、そのなかで、アーツマネージャーたちがどう対応していくのか。流動してくる職場において、職能団体的な役割をこのJAM Westが果していければいいなあと思う。もちろん、学生なども就職活動として活用するし、横の連絡がますます必要になるし、有効だ。組織に所属するよりも、仕事の専門性を高める方向に向かうのだから、それを現実的に担保するものとして、この学会に所属して発表したり研鑽していることも、転職などのプラスとして位置づけられるようなオーソリティを持たす努力である。

夜、松本さんが自宅に来て分かった年間予定としては、7/25(月)16時半からOBPにおいて、芸術見本市関連でシンポジウムがこのJAM Westとして主催することになっている。

16時から、上田假奈代さんが砂連尾理さんに振付されて、練習嫌いで有名な上田さんが連日ダンスの稽古を京都芸術センターまで通って練習しているという歴史的事件に遭遇するのだが、それまで、とても時間が余る。フェスティバルゲートの上映でましなものがあればと思ったが、なし。でも、横堀さんが「金粉ショー」の金粉(というか金色絵の具?)を持っているのを見たこともあり、マグロとアボガドの洋風どんぶりを食べに、4dlに入る。

「ポストコロニアル」について書かれた岩波新書(「ポストコロニアリズム」本橋哲也著、2005)を読みながら、ぼんやりしていると(ファノンの自ら創っていく民衆文化の形、そして、文化や社会化は、対位法的に考えれば、支配側の文化も抵抗側の文化も同時に浮かび上がってくるというサイードの話などをメモる)、横堀さんが、いま金粉ショーの稽古がはじまるという。見ていいですか? 実は、6日に、大阪港の<仮設劇場>WAにてオープニングがあるのだが、生協の理事会で出れなくなり、本番が見れないし、稽古を見るというのは、できるだけしない方がいいかなあとは思っていたが、でも、今日は思い切ってお願いしてみた。

40分ぐらい、柔軟体操とかしているので、そのあとだったらいいと大谷燠さんが言ってくれたみたいで、はじめて、大谷さんが振付ける姿も見られたし(彼自身、金粉ショーに出ていたのだ)、いやー、練習を見るのは、実は面白く(ハードな肉体訓練だと思う)、特に舞踏系は言葉で振りを覚えていくのかも知れないとか、いろいろと発見がある。でも、福岡まな実さんの本番が見られないのは残念。ストリップ劇場で、6~70年代のストリップと同じ構成のものを再現できたら素敵だなあ。6/10~12の同じくWAによる『GUYSⅢ』の宣伝がこの金粉ショー4/6なのだが、今度の芸術文化鑑賞演習bでは、演劇にぴったりのものが見つかりそうにないので、少し遠いけれど、これを対象にしようと思いつつある(「まれびとの会」が時期的にはいいのだが、初級入門としてはハードルが高すぎるように感じるからね)。

偶然の出会いによって、少しずつ新学期の予定が決まりつつあるので、前年の11月に作るシラバスほど、早すぎて縛りがかかってしまうものはない(いつも、授業アンケートでは、シラバスにこの教員は忠実ではないとか、あらかじめスケジュールを確定しないので困るとか、遠くに行かなくてはいけないので、どうして京都にしないのか!とか色々書かれるのだが、まあ、こんなことにも少しずつ慣れてくる)。

さて、3階、4階をうろうろ。すると、ココルームで砂連尾さんと眼が合う。ちょいとのぞく。またもや、リハーサルがこのあとあるそうで、見てもいいですか!とグレープフルーツジュースを注文。いいですよと假奈代さん。假奈代さんの体は、すでにリズムがあるから、詩を読むだけでもすでに音楽でありダンスなのだと砂連尾さん。あとで、教えてもらったのだが、街中の自転車の音などを拾ったサウンドを使ったのは、假奈代さんの踊りには、どんな音楽も合わなかったからなのだそうだ。

第三回全日本★朗読シンポジウム。前半が砂連尾理(振付家・ダンサー)の冒頭のダンスと、彼の振付による上田假奈代(闘う詩人・詩業家)によるダンスプラスポエム語り(即興とすでにダンスのなかで作られた詩篇の片鱗部分と)。後半は、二人のシンポジウム。とりわけ、「社会化」、「関係性」、現代詩の問題点などなど。

現代詩の話は、かつて現代詩ファンだったぼくにはとりわけ興味深い。ポエムリーディングがブームだった数年前。それを聞いた人たちがあまりにも面白くない(詩を朗読するのは、踊るよりも格段に安易に参入できるのだ)から、下火になってしまったいま。30万件の詩のサイト。でも、ほとんど批評厳禁なのだそうだ。詩集は売れず、自費出版してみんな進呈しあう。H氏賞などは、詩集に出るので、上田さんのように詩集でない詩活動をしている人には何もアオードはない。

16時ごろ、ビッグイッシューの販売員さんが上田さんに相談。丁寧に聞いている假奈代さん、でも、公演直前なのに、大丈夫かなあと思ったが、やはりプロ。まったく、動じない。砂連尾さんのソロ。ココルームで踊る砂連尾さんの姿はまた不思議な空気をここに呼び込む。ふと、ギャラリーそわかで彼らのデュオを初めてみたときに感じた空気感が甦る。ステージでもいいが、ギャラリーみたいなところに会う身体なのだろう。実際、4/21まで桧垣文江展が同時になされていて、彼女の作品も下手に展示されているのだが、いつしか、その作品が、舞台美術に溶け込み、上田さんが壁を探って言葉を掘り出すシーンに来たら、その白い作品がヨーロッパの墓標のように見えてきたのには驚いた。

以下、レビューはのちほど「こぐれ日記」にて、配信します。
by kogure613 | 2005-04-03 22:32 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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