ヤザキタケシ『Space 4.5 2005』など ダンスが好きだと 再確認。久しぶりに嬉しく て
2005年 05月 13日
4時限目は2回生ゼミ。テキスト、土井隆義『「個性」を煽られる子どもたち』(2004、岩波ブックレット)を深くじっくり読む。日本語と英語など、言葉づかいというベーシックスキルを押さえる演習でもある。佐世保の事件から始まり、親密圏の変容を見ていくので、内容的にも公共圏と文化政策の話へとつなぐ重要な考えを伝えることが出来ると思っている。
終わって彼女たちと雑談。昨日の必修でヘトヘトだと。TAが熱心なのだそうだ。あとでTAについて聴くと、従来と違ってどうしてシャッフルしたんだろうと憶測が流れているとのこと。今年度から2回生ゼミを前倒しで実質的に作ったので、いままでと結果的に変わったのだが、その説明がうまくいっていなかったのかも知れない。次年度も結果、こうなりそうだ。
アトリエ劇研ダンスセレクション。19:39~20:46。久しぶりにダンスを見たので、とても新鮮。シェープがくっきりと心に刻まれる。でも、ラスト近くになると重いまぶたが・・・。男性の3様のソロ。ディディエ・テロンのセカセカ歩いていたという男のおかしさとばかばかしさと悲しさと愉快さにまず、大笑い。『The man was walking steadily』。繰り返すパート(たとえば、腰を下ろしてガクガク、ブカッ)自体に剽軽なオリジナリティがあるので、あとはどんなこと(変な声、学ラン)をしても許され見られる。
ヤザキタケシ『Space 4.5 2005』。いつ見てもかっこよくておかしいダンス。自分の身体に合わせて、正方形を作る。このとき、角が客席に向かうようにテープするのが要点の一つ。もちろん、白いテープを引き出し、目印へぴたっと向かう様はいつも様式化されているものなのに、「もう少し足りないのねえ」といつも心でつぶやかされる、はじめてみたときと同じように。
今回は、3つのパートに分けたとすると(いじいじ寝ているヤザキ、投げられたカツラによって立ち上がり痙攣するヤザキ、カツラを外へ放り投げて、滑らかに立って踊りサルヤザキ)、そのなかの最初のパートに心がとても揺さぶられたし、とくに素敵だと思った。
たぶん、ダンス欠乏症になっていたからかなとも思うが、仰向けに寝ころんで、両手、両足で一人葛藤するダンスや、指たちを使った一人笑劇、テープこすりによる即興音楽ライブ・・と、ミニミニながら、イジイジしている私の世界に潜むクリエイティブみたいなことへの目線がとても気になったからでもある。
最後は、サンチャゴ・センペレ。「Gates to an Empty Landscape」。歌で踊るまでが長い準備インスタ。踊るとかつてはやっていまは跡形もないような「パラパラ」みたいなもの。このいい加減な感じが作品なのだろう。帰り際に、はなちゃんのお父さんですか?とおずおずと聴く女性あり。
そうそう、断酒暦、自然消滅しちゃいました。青森のせいではありません。でも、「微酒」にだいたいはとどめています。自戒はいつも敗られるものですが、でも大きくは自壊しないように、自戒は続けます。