「今の音楽 居間の音楽3」ながらの座・座 野村誠 やぶくみこ Enrico Bertelli 松澤佑紗

2016/9/11(日)
すごい建築遺産の「ながらの座・座」コンサート会場へ。http://nagara-zaza.net/
5周年ということで、9月は毎週のように公演をされると橋本敏子さん、ほんとうに自らおっしゃるように「暴走老人」(ボーダレスアートミュージアムNO-MAの展覧会企画にあったなあ)なり。
「今の音楽 居間の音楽3」、14時から17時少し前まで。野村誠、やぶくみこ、Enrico Bertelli、松澤佑紗の演奏会。

蒸し暑い。いささか早く上栄町下車。来月、ここで企画(浮音模様)を行う予定の美術家かなもりゆうこさんに出会う。いつもながら繊細なチラシである。http://ukinemoyou.wixsite.com/home

開場、どこで聴こうかと迷ったが、前に座った場所(藤浩志さんの痩せ犬の隣)と逆に一番奥の最前列へ。
箏が合奏になると少し音が聞きづらいという難点はあったが、入り口よりも暑くなく、お庭の池もよく見え、とくにやぶくみこさんのグンデル演奏ではあまりの正面で照れるほど。

ジョン・ケージの「リビングルームミュージック」が今、日本の滋賀の居間へと繋がっているのね。沈黙のときに聴く小鳥のさえずり、鯉の水音、そして、無粋な飛行機の音もまたこころに残る。

「今の音楽 居間の音楽3」ながらの座・座>のプログラムと少しの感想。

プログラム
1 野村誠作曲「鍵盤ハーモニカ・イントロダクション」 ・・・ケンハモの特殊演奏も披露。浅く押して強く吹くとピッチが少し下がるというのは試してみなければと思う。
演奏:野村誠(鍵盤ハーモニカ)

2 野村誠作曲「せっしゃエンリコでござる」(2016) ・・・言葉の分解遊び合唱。エンリコさんが初めて覚えた日本語会話がこれであったことから。座座も入って、どこか江州音頭的なノリでもある。
演奏:野村誠(声)、Enrico Bertelli(声)、やぶくみこ(声)

3 「即興演奏」 二人が向き合うように。箏って、現代音楽風になったと思ったら、これぞ箏曲っていう響きになったりする。自分の耳が箏曲の繋がりを忘れられないからかも知れないが。いつも思うがどこが響いて、届くのかと思ったりして。エンリコさんとやぶさんのパーカッションが入ると、ラテンになったり賑やかに(このとき、箏の音が自分に届きにくいなという部分あり)
演奏:松澤佑紗(箏)、野村誠(鍵盤ハーモニカ)

4 野村誠作曲「山寺にひびく音」(2016) ・・・結構長い曲なのによく覚えているなあ、とか感心しながら聴く。青銅の響きを止めるというしぐさがあるので、マリンバのように音階を遠く飛ばすのはできないのだそうだ。結構大変そう。でも、やぶさんは1週間でできますといって客席から驚きの波。
演奏:やぶくみこ(グンデル)

5 野村誠作曲「きせかえコンチェルト第2番」(2016) ・・・独奏部分をそのままにして、合奏を替えたり、また独奏部分を替えたりのことで「きせかえ」だそうだ。
演奏:松澤佑紗(箏)、野村誠(鍵盤ハーモニカ)、Enrico Bertelli(打楽器)、やぶくみこ(打楽器)
休憩
6 野村誠作曲「まえまちアートセンター」 ・・・パンフとは違う順序。これで休憩からのつなぎとなる。第2部で「まえ(前)」「まち(待ち)」「ア(「あ」という声)「ト(戸、襖など)」「センター(戸に集まる)」の解説あり。山口にあるアートセンター(レジデンス?)だということ。
演奏:野村誠(鍵盤ハーモニカ)、Enrico Bertelli(打楽器)、やぶくみこ(打楽器)

7 野村誠作曲「りす」(2000) ・・・16年前のお手紙交換から生まれた作品。お習字も作曲になる。「す」の第一画がすーって弦をする。いつこのする音が来るのかと待っている身体あり。箏の弦の表層に触れるか触れないぐらいの音ってあるのだなあ。
演奏:松澤佑紗(箏)

8 「テーブルデュオ」 ・・・即興でひたすらテーブルを叩く。持ち上げると音がこもる。次はどんな手で打つのか、それをずっと楽しみにして観る。そして、ちょっと音色を聴く。演劇的な音楽という感じあり。
演奏:やぶくみこ、Enrico Bertelli

9 野村誠作曲「ポーコン第3楽章」(2011)・・・ポータブルコンチェルトの略。野村さんは、タンバリン演奏。打楽器は難しいと松脂を丹念に周囲につける。
演奏:松澤佑紗(箏)、野村誠(打楽器)、Enrico Bertelli(打楽器)、やぶくみこ(打楽器)

10 野村誠作曲「手拍子のロンド」・・・ロンド形式。手拍子にはじまり、手拍子でなくなって、最後はまた手拍子に戻る。だから、総意味では古典的なつくり。でも、なんとなく観客参加型かも?という錯覚もまた面白い。
演奏:松澤佑紗(箏/手拍子)、野村誠(鍵盤ハーモニカ/手拍子)、Enrico Bertelli(打楽器/手拍子)、やぶくみこ(打楽器/手拍子)

第2部 音楽家と話そう・・・「野村誠のアタマの中を覗く」 ナビゲーター:佐藤千晴(フリージャーナリスト、大阪アーツカウンシル統括責任者。元文化畑の朝日新聞記者)。

エンリコさんが、4拍子というのは、700年の歴史がるといっていたが、これは野村さんの話では、13世紀までの中世では3拍子しかなかったそうだ。三位一体。アルス・ノヴァ論争・・・
やぶくみこさんと演劇のこと、青年団のことを話す。
松澤佑紗さんが、映画『淵に立つ』(深田晃司監督)の話。びっくり、青年団つながり。


すこし暮れるのが早くなったなあと京津線で電車を待つ。
夕方をちゃんと味わうということも久しぶりな気がした。


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野村誠さんらアーティストの出演ということで来た観客がけっこう多い。それでも、橋本敏子さんとここ、ながらの座・座での常連さんが多数ではあるかも。
それと、昔橋本敏子さんと一緒に仕事をしたという人達。ここに来るのも初めてか、久しぶりというような方。久保田テツさんが、懐かしい顔に出会えたと。



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by kogure613 | 2016-09-11 21:39 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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