NHKプレミアムステージ鑑賞:劇団民藝『送り火』作=ナガイヒデミ 演出=兒玉庸策

2017/6/8(木)

近大文芸学部の非常勤講師控室。

数年前、その先生の1人、ナガイヒデミさんから、実は戯曲を書いていて、今度アイホールで上演されると聞いてびっくりする。

そして、少し前、劇団民藝での彼女の戯曲が上演されて、なんとNHKプレミアムステージで放送されると言う。また驚いて録画しておいて、ようやく、今日の夜拝見。

確かに泣ける。とても味わい深く、しかも聞き取りやすいお芝居だった。愛媛弁だけど、もう「もし」とか言わないというような現代地方語でもあって、ナガイさんが語学の先生だということも関係ありそうだなと思ったりする。

劇団民藝『送り火』作=ナガイヒデミ 演出=兒玉庸策 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

http://www.gekidanmingei.co.jp/performance/2017okuribi/

<なくなってしまっても継がれるものはある。

わかれて生きはじめる物語――

作者ナガイヒデミ氏は愛媛出身、京都在住の劇作家。『贈り物』『控室』『しーらかんす』等を発表し、なかでも『水の音』は「日本の劇」戯曲賞最優秀賞(2012年日本劇団協議会)を受賞しています。本作『送り火』で民藝初登場。>

<山あいの集落。中心を流れる谷川に沿って十数軒の家が並ぶ、その一番奥の家の中。八月十六日、お盆の最後の日の夕刻。

「七〇年もたった気がせんよ」。ここ数年、吉沢照は自分の身の振り方を考えてきた。身体的にも弱ってきているし、近くに親しい人はいるのだが他人の世話にはなりたくない。戦後、保育園の先生になった照は、子供たちに童話をよく読みきかせた。山あいに閉じこめられていた照はどこかよその国に行く夢をずうっとみていたのだろうか。

「アリスは不思議の国に。ハイジはアルプスの山を下りて町に。ウェンディはネバーランドに。ジョバンニは銀河鉄道の旅に」

……どっか遠くへ。ほじゃけどみーんな帰ってくる。>

吉沢 照:日色ともゑ

吉沢圭介:塩田泰久

長尾康太:安田正利

長尾泰子:仙北谷和子

吉沢光恵:船坂博子

装置:勝野英雄

照明:前田照夫

衣裳:松本昌子

効果:岩田直行

舞台監督:深川絵美

http://notaru.com/notaru-cultureandart/2017/04/08/11979

<日色ともゑさんコメント

「登場人物たちは過疎の村で、支え合いながら、胸の内に熱いものを抱えつつ懸命に生きています。後期高齢者になっても、夢と希望が持てる、そんな芝居にしたいですね」。(月刊『民藝の仲間』4・5月号より)

作品かいせつ

4月公演は、ナガイヒデミ作「送り火」(兒玉庸策演出)をご覧いただきます。舞台は、四国の山あいの家。八月十六日、お盆の最後の日の夕刻から始まる一夜を描いていきます。

作者のナガイヒデミさんは、京都在住の劇作家です。同人誌へ小説を発表するなど、長年にわたり創作活動を続けてきました。新たな表現形式を求めて戯曲を書き始め、長編第一作となる『水の音』で「日本の劇」戯曲賞最優秀賞を受賞(2012年)。本作『送り火』は第3作にあたります。

板張りの居間と簡素な神棚。土間に置かれた木の丸椅子など、物語の舞台となる山あいの集落の家は、「母の実家のつくりを思い浮かべて」書かれたそうです。そこへ、老年を迎えることへのご自身の思いや、子供の頃に近在の家でよく見かけた戦没者の遺影に喚起される戦争の影が、創作のイメージを膨らませ『送り火』独得の作品世界が誕生しました。

新鋭作家が紡ぎ出す幻想的な劇世界から、高齢化社会や限界集落などに代表される日本のいまと未来への眼差しが浮かびあがります。どうぞ、ご期待ください。(劇団制作部)>


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by kogure613 | 2017-06-08 22:17 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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