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ジョシュア・マイケル・スターン『スティーブ・ジョブズ』/「731部隊の真実」/池田浩士『虚構のナチズム』/逢坂剛『裏切りの日日』

2017/8/14(月)

夜、録画していた、『スティーブ・ジョブス』を見る。1970年代後半から1990年代まで。なるほどなあ、本当にジョブスって協調性がなくて清々しいほど。家族とかともなんだかうまくいかない。でも養父母とはいい関係だったみたいだな。シリア人移民の実父とは父親と知らず会っていたが、結局父と息子としては対面しないままだったそうだ。http://buzz-plus.com/article/2015/11/13/steve-jobs-talks-on-tape-about-biological-dad/

ジョシュア・マイケル・スターン『スティーブ・ジョブズ』2013年、122分。

日本語吹き替えでずいぶんカットされていたサンテレビの放映録画で見た。

<アシュトン・カッチャーがジョブズ、ジョシュ・ギャッドがアップルコンピュータ共同設立者のスティーブ・ウォズニアックを演じる。>

2011年に逝去したアップル社の創業者、スティーブ・ジョブズの伝記ドラマ。天才と称される一方で非情な人間とも伝えられた彼が歩んだ、波瀾(はらん)万丈な人生を追い掛けていく。メガホンを取るのは、脚本家としても活躍してきた『ケビン・コスナーチョイス!』のジョシュア・マイケル・スターン。キャストには、『抱きたいカンケイ』などのアシュトン・カッチャーや『イノセント・ガーデン』などのダーモット・マローニーなど、実力派が結集。ジョブズにふんしたアシュトンの成り切りぶりは必見。>

昨日の番組を夕方見る。食事前だったので、中断して食後に見た。

NHKスペシャル「731部隊の真実〜エリート医学者と人体実験〜」 2017.08.13 http://o.x0.com/m/554743

以下、読んだ本。

池田浩士『虚構のナチズム「第三帝国」と表現文化』2004年、人文書院。すこし斜め読みながらいろいろ知らないことが多い。

下記の書評にもあるように、1930年当時のドイツの人工は、約6300万人で、ドイツ国内のユダヤ人の数は564379人しかいかなった。人口の0.9%弱。しかもそのユダヤ人の2割はドイツ国籍を持たなかったという(p28)。第二次世界大戦前のユダヤ人の総数は約1700万人で、ナチ・ドイツが殺戮しらユダヤ人が600万人。

<文学、演劇、映画、放送など表現に関わる多様な分野で、ナチスはドイツ民衆の意思と感情を動員することに成功した、この秘密はどこにあったのか。著者は、ワイマール時代からナチス時代にかけてのあらゆるジャンルの表現文化を綿密に分析し、あの時代の現場の感性を追体験しながら、ナチス=悪、その文学も劣るといった図式では解けないその熱狂を生み出す秘密について論及する。表現の力とは何か、そして虚構と現実の現場に踏み込みながら、ファシズム・ナチズムに対抗する全体としての思想を追求した、著者畢生の書き下ろし。>

書評:池田浩士著『虚構のナチズム――「第三帝国」と表現』 http://www.jca.apc.org/gendai/20-21/2004/3teikoku.html より

<反ファシズムの教育実践を行なう教師たちのなかに、「学習過程それ自体が民主主義的な形態をとることによって説得力をもつ場合」にのみ「ファシズム的な暴力支配との有意義な対決が行なわれうる」と考える人がいて、かの女が試みた具体例が説明されている箇所>は、<一九三〇年当時(すなわち、ヒトラーが政権を獲得する数年前)のドイツの総人口はおよそ六三〇〇万人だったが、国内のユダヤ人の数は五七万人足らずで、総人口に占める比率は〇・九パーセント弱でしかなかったこと、同時代の世界全体におけるユダヤ人総数は一七〇〇万人であったので、ナチ・ドイツが六〇〇万人のユダヤ人を殺戮したということは、全世界のユダヤ人の三人に一人を超えていたことを意味するという、今さらながらに、驚くべき事実を明るみに出してしまうからである。

「具体的な数値を一目見れば明らかであるはずの単純な事実と、自分の生活実感とのあいだの大きな隔たり」を直視しないという態度は、過去のことではない。池田は、安易なアナロジーに頼ることを慎重にも避けて、日本の歴史と現実に言及することには禁欲的だが、思わず、わが身に照らしてふりかえるよう誘われる箇所である。>

逢坂剛『裏切りの日日』 (集英社文庫、1986年、1981年単行本)読了。冒頭の二人が誰かが最後の方で分かる仕掛け。なるほど・・・児玉誉士夫などが頭をかすめつつ、いまの安倍内閣って、警察役人が経産役人とともに目立つ形で活躍していることにどうしても意識が行く。

https://plaza.rakuten.co.jp/radagast/diary/201010290000/ より

<〈百舌シリーズ〉と同じ世界に属する「裏切りの日日」を読んだ。警視庁に属し,警察の不祥事を内偵する内部調査官の津城が登場するのが共通しているが,殺し屋の百舌,公安刑事の倉木など,シリーズキャラクターの存在はない。この作品は〈公安警察シリーズ〉の第1作とも呼ばれるが,やはり〈百舌シリーズ〉の第0作,あるいは序章と捉えるのが一番正しいような気がする。>

1981年 裏切りの日々  講談社

1986年 百舌の叫ぶ夜  集英社 MOZUシーズン1の原作

1988年 幻の翼     集英社 MOZUシーズン2の原作

1992年 砕かれた鍵   集英社

1996年 よみがえる百舌 集英社

2002年 のすりの巣   集英社>

http://wa-jurin.com/books/3887 より

<警視庁公安部特務一課の係長桂田渉は、極右といわれる遠山源四郎から遠山の弁護士村岡と共に、個人的に警護を頼まれて裏金を貰っていた。その遠山のもとに過激派組織『東方の赤き獅子』から殺しの脅迫状が届く。一年前に捜査2課から公安の特1課へ移り、桂田とコンビを組むことになった浅見誠也は、周囲から桂田に関する様々なうわさを聞いていた。離婚歴があることや、取り調べがきついこと、公安では抜群に腕のいいデカであることなどである。しつこいまでの調べ方や狙ったものに対しての徹底的な取り調べに驚嘆するとともに、公安で仕事をするのに必要なことを教えられた。

いっしょに仕事をはじめて桂田の、きつい取調べには抵抗もあったが、ある種の好意と敬意を抱くようになった。桂田は、浅見には目をかけていた。その浅見のところに、警視庁刑務局・特別監察官である津城俊輔が訪れる。桂田に贈収賄や汚職の疑いがあり、探ってほしいというのだ。

確かに、桂田の背広は高級品だし、持ち物も一流品だ。その上、一流の食事やクラブへも通い、警視庁の一係長としては贅沢ではある。心に秘めた葛藤を胸に浅見は桂田と共に仕事をすることになる。・・・・>


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by kogure613 | 2017-08-14 22:57 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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