高松平蔵『ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか―質を高めるメカニズム』
2017年 09月 06日
2017/9/6(水)
高松平蔵さんのドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか―質を高めるメカニズム』(学芸出版社、2016年)を読んでいる。
フランスはもっと小さな基礎自治体からなっているのだろうが、ドイツも基礎自治体数がずいぶん多いのねと「はじめに」を読み出してすぐに気付かされる。バイエルン州には2056の基礎自治体があり、その多くが71の「郡」に属しているという。これは日本の町村にあたるのだろう(郡が行政機関であった戦前の、しかも合併前の町村により近いかも)。郡に属していない基礎自治体が「郡独立都市」で、この本の主人公、エアランゲン市もその一つで、バイエルン州には25のこの郡独立都市があると言う。
p49からよく出てくるのが「フェライン」(Verein)。英語のアソシエーションに相当するというので「協会」なのだろうが、今風には広義のNPOでもあるようだ。人口10万人のエアランゲンにも約740のフェラインがある。
フェラインというと、楽友協会という訳語が頭に浮かぶ。ウィーン楽友協会(WienerMusikverein(ヴィーナー・ムジークフェライン)ね。
検索すると、スポーツ・フェラインへの言及が多い。エアランゲンにも約400のスポーツ・フェラインがあり、また同じぐらいの文化・フェラインがあるそうだ。
今日は校務の水曜日。
5つほどの会議。最後は私が座長で、難しい事案をいくぶんよくできたかと思うが、80分ほど、行ったり来たりの議論が続き、最後までどうなるか予断ができない会議だった(こういう会議は価値があるといえばある)。
フィラー(口話における「詰めもの」、あの~、えー、いわば、いってみれば・・)も研究対象になっているのだということを知ったりする。