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(10)行政学Ⅲ

(10)行政学Ⅲ

地方財政を中央政府の財政との関係で見ると、大きな特徴として、国から地方への財政移転が挙げられる。財政移転には、各府省が特定目的に使うことを条件に地方に配分している「 ① 」と、「 ② 」省自治財政局が配分を担当している「 ③ 」がある。③は、原則として使い道は特定されていないが、その6%にあたる「 ④ 」(略して「特交」と呼ばれる)は、災害など想定外の事態に対応して12月と3月に配られる。

 したがって、地方公共団体の財源は、財政移転としての①と③のほか、地方の主要な自主財源である「 ⑤ 」と、1年を超える地方政府の借金である「 ⑥ 」などがある。

 ③の配分については、理論上の支出額である ⑦ から理論上の収入額= ⑧ を除いた額をもとにして、各自治体に配分する。実際に、⑦<⑧の自治体には、配分されず、そのような自治体は不交付団体と呼ばれる。

 ⑤のうち、都道府県では、企業活動等に課される ⑨ があるのに対し、市町村の⑤には、土地、家屋等に課される ⑩ があり、市町村の⑤の方が景気変動に左右されにくいという特徴がある。

 官僚制の理論で有名なドイツの社会学者、 ⑪ は、『資本論』のカール・マルクスと並ぶ近代の知的巨人である。⑪は、支配の3類型という理論もまた提示した。官僚制は、3類型中、 ⑫ における究極の形態として位置づけられる。⑫は、制定された規則(ルール)に基づく支配であり、被支配者がそれに従うのは、 ⑬ のように昔からの言い伝えに基づいて命令する立場にあるからでもなければ、 ⑭ のように個人的な魅力をもっているからでもない。支配者には、制定された規則にもとづいて、命令する権限が与えられているのである。

日本の現在の政治体制は、象徴天皇制という⑬を加味したなかでの⑫の体制であるといえよう。しかしながら、魔術的な能力や英雄的な行動、そして人を惹きつける巧みな弁舌の力によって成立する⑭の要素もテレビなどマスコミの力を利用することで不可能とはいえないので、つねにこの支配の3類型の分析はいまも有効である。

⑪が示した官僚制の特徴の一つに、「個人は、組織のなかで ⑮ の中に位置づけられる」という特徴がある。⑮は通常三角形(ピラミッド型)のヒエラルキー構造になっており、個々人は誰から指示をされ、誰に指示をするかが明解になっている。これが、官僚制が合議制や輪番制よりも合理的と言われる点である。

2は、専門的な能力によって採用されるということがある。公務員の採用方式でいえば、「猟官制」と訳される ⑯ ではなく、 ⑰ を採用しているということになる。

【選択する用語(ただし、数字や、該当するものがない場合は独自に記すこと)】

補助金 支援金  財務 総務 国土交通  地方消費税  地方交付税  普通交付税 特別交付税 国税  地方税 国債  地方債 経常収益 基準財政需要額 経常経費  基準財政収入額 

事業税  事業所税  固定資産税 法人市民税 マックス・ウェーバー ジークムント・フロイト 

伝統的支配 合法的支配  強権的支配  カリスマ的支配  階層制  階級制 

メリット・システム  スポイルズ・システム   徴用制度


by kogure613 | 2018-05-19 12:55 | 大学・校務 | Trackback | Comments(0)

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