人気ブログランキング | 話題のタグを見る

明倫茶会「樹下の双魚」+片岡健二と渡辺豪 溝口健二『赤線地帯』

7/28(土)
途中まで快調。
11時からの京都芸術センター、講堂での明倫茶会「樹下の双魚」。セレノグラフィカ(はじめは阿比留さんのソロ、そして、隅地さんの挨拶のあと二人でデュオ)が席主。岩村原太の明かりとセッティング。ハーブティーと不ぞろいのガラスグラス、洋菓子。どれにしょうかなあ・・

お茶のお手前を見ることで、お茶をやっている人はコンテンポラリーダンスを見ることの準備を知らず知らずにしているなあと、しつらえの影に伸びる指先にうっとり。デュオになると、二人の距離、同期、ずれ、強弱、アンバランス、アンチ、接近、疎遠、傍観・・・などなど、ソロより見る場所が10倍ほどになると思う。逆にソロってどう見るのか、説明しようとすると意外とむずかしいな。

その前に片岡健二と渡辺豪の顔美術を回る。片岡、瞬間に近い小さなときのうごめき。他方、渡辺には時のゆらぎはなく、ただ、移植した皮膚の軽易な違い。何も語り出さないのがすごい。

西本願寺にはじめて行く。その手前にあった吟醸ラーメン久保田。今年できたという吟醸白醤油の和風スープがうまい。昨日見た映画(西鶴一代女)のこともあって、島原に行きたかったのだ。その前の島原商店街もなかなかの味。
二条駅から昔は大きかった神泉苑をイメージしながら(かつてそこで祇園御霊会があった)、京都国際ホテルに行って、そこで紙芝居セミナーがあるのだが、申し込みをしていなかったので、入れず。
がっかり。
夜、びわ湖ホールでダンスを見ようと思っていたが、リタイア。
ビールのみつつ、家に帰って、また映画。溝口健二『赤線地帯』(85分)。いやあ、思いがけず、前向きな映画。女たち、悲惨なのに勇気がある。もちろん若尾文子はがっつり蒲団屋になって成功者だが、他だって、悲惨とはいえ、何とか生きていく明るさはなくなってはいない。気がふれててしまう女が一番悲惨ではあるが、それでも彼女の歌は明るく病院車に響いている。

溝口監督の最後が吉原というのが面白い。成瀬巳喜男の最後「乱れ雲」を見ていなかったと思って見出すと、途中から見たことを思い出す。でも、結末を覚えていなくて、最後まで見る。うーん。溝口の最後が格段にかっこいいなあ。

NSPのCD『八月の空へ翔べ』が来ていた。もっと、フォークギターの世界かと思っていたが、エレキとか編曲になじめない。でも表題曲の出だしの低い感じとかは逆に新鮮。

2曲目の「恋は水色涙色」みたいな感じばかりだったらどんなにいいだろう。「恋はいつでもすれちがい この伝言板のさよならさ」。歌詞はくさいちょっと手前の巧みさ、後進の人たちには勉強素材。
by kogure613 | 2007-07-28 21:13 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

こぐれのぶお・小暮宣雄 写真は春江おばあちゃんと・サボテンの花嬉しく 


by kogurenob