大学での授業、さきらでのセミナー
2008年 01月 26日
大学で、アーツ鑑賞演習の最終授業。
前回が印象派美術鑑賞だったので、今回の最初は西欧クラシック音楽鑑賞として、バッハを中心にして鑑賞をしてもらう。ちょっとした工夫は楽譜を配って、マリンバ、ピアノ、チェンバロで同じ曲を聴いてもらうようにしたところかな。
そのあと、予告していたとおり、「野村誠の世界」。野村さんの路上日記(やっぱり、駅前、鍵盤ハーモニカ合奏でのサザエさんやUFOは学生ものりのりに)からはじめて、お年寄りとの共同作曲、しょうぎ作曲、取手でのアーツプロジェクト(あーだ、こーだ、けーだ)などなど。最後は、「あいのて」の紹介で終わる。
あわてて、栗東市さきらへ。
遅れて運営協議会の場に入る。ボランティアコミュニティのことなど。栗東では、江州音頭の歌い手が実際にうたう盆踊りがけっこうあるのだそうだ。まず、さきらから盆踊りとか各地区の踊りなどのお師匠さんのところに出かけていろいろ教えてもらうことも大切だなあという話にもなった。
少し席をはずして、2/23に行われる「文化芸術による創造のまち」関連のシンポジウムの打ち合わせ。草津市のアミカホール。草津駅から歩いて15分ぐらいにあるようだ。
そして、今日のメイン、さきら運営協議会企画事業 さきら公開セミナー2「公共文化施設と文化ボランティア~非営利アーツマネジメントの愉しみ~」を19時から21時まで(感想や質問をお一人ずつ言ってもらう時間がとれなかったので、それは、第3回目にすることに)。
前半は、大学の授業のような話。でも、じつは、文化ボランティアについては、いままで大学でも話したことがなく、新鮮だったが、なかなか考えがまとまっていないし、いろいろな考えがあるということに留めた。
後半は、音楽を例示として、限界芸術と先端芸術の関係を話し聴いてもらう。これは、やってみたかったものだし、これから色々もっと工夫すればと思う。もちろん、大学でもやっていく予定。3/1には、ブラス、路上音楽、チンドン音楽という後半部分を行ったあと、ちょっとしたまとめをして、そのあとは自由に話し合いたい。
More さきらセミナーレジュメ(一部)
1.はじめに
前回は「福祉とアーツ」・・・大切なのは「と」の立ち位置
今回も文化施設「と」ボランティア・・・どうボランティアと施設がいい関係になるのか
2.文化の公共性
パブリック・・・開かれていること
指定管理者制度・・・ファシリティーズとインスティテュートの違いへの対応
公共-公立、民間-企業 → 公共で民間
パブリック ポピュラー ファミリア
3.文化ボランティアの位置
文化行政(自治体)―文化ボランティア(and/or NPO)―民間(企業、アーツNPO)
公益性と私益性のバランス
NPO法人の理事・・・公益性をもっぱらとするボランティア
文化インターンシップ・・・学習という私益性を持つ活動だが、将来は公益的文化政策主体になる
4.非営利アーツマネジメントの位置
(1) A(芸術界)B(社会側)C(つなぎ手=アーツマネージャー)を横断する、アーツなコト、モノ、ヒト
アーツマネジメントとは、
アーツAと社会Bの出会いをアレンジCする
コト(ソフトウェア)、モノ(ハードウェア)、ヒト(ヒューマンウェア)
日々の実践的活動(教育も最終的には企画プログラムづくりになる)
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5.何を非営利アーツマネジメントは中心に行うべきか
限界芸術と先端芸術・・・ワークショップとアウトリーチ
実用芸術、とりわけ、無名な人びとによる術(芸) チンドン音楽、紙芝居・・まちかどアーツ
(市場芸術・・・市場に任せる)