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オルドリッチ監督『アパッチ』&ベッケル監督『穴 LE TROU』

12/29(月)
家。
ロバート・オルドリッチ監督『アパッチ』1954年、84分。カラー。アルドリッチとも表記されるようだ。
全編、オーケストラの音楽ががんがん鳴るが、ラスト直前までハリウッド映画的お気楽な感じもすくなくずいぶん楽しめた。バート・ランカスターがネイティブアメリカン=インディアン(アパッチ族マサイ)になっていたり、いまから見るとずいぶんいい加減な感じもするが、トウモロコシの西洋文明勝利のラストに比べれば瑕でもない。ジーン・ピーターズもたくましいアパッチ女性になっているが、どんどん女っぽくなると西洋の顔に変わっていく。ワイルド・アパッチも購入しているので、早く、こちらも見なくちゃと思っている。
あと、USAにおけるテロリズムとは何かというテーマには、インディアン/西部劇という映画の影響がかなり大きいかもなあとぼんやり思う。

ジャック・ベッケル監督の遺作『穴 LE TROU』1960年、120分。これは音楽がないのに、実際の音が強烈にサスペンスする。怖いのはつかまる怖さではなく、仲間同士の関係の亀裂だ。サンテ刑務所の脱獄に挑む4人組に階層の違う若い男が加わることで物語りが転がる。
フランスの裁判制度を知らないなと思う。予審判事とか、名前だけ知っているだけだし。それにしても収容されている被疑者(拘置者?)がおしゃれだし、差し入れで優雅な暮らしをしている。看守との関係も水平。もちろん、所長はなかなかの悪だけれど。
このラストがアメリカでは圧倒的に不評なのだという。『アパッチ』のラストみたいなものがいいのかなあ。もちろん、私はまったくもって逆であるが。
by kogure613 | 2008-12-29 23:18 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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