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白井剛『still life 静物画』&てんとうむしプロジェクト「未来への素振り」&梅小路公園

3/20(土)
風が強く、温度が上がる。ようやく、梅小路公園に行こうという気持ちになる。
はじめ、AI・HALLでダンスがあって、これをソワレでお願いしていたのだが、白井剛さんのダンスが大学に来ていて、こちらはソワレしかなく、AI・HALLの方をマチネにかえるかどうか、ためらっているうち、時間が過ぎたということもあって、これも運命かもと思って、京都駅の20番ホームからビッグカメラを通って、西へ。

こういう賑やかな所を通って京都めぐりをするのはイマイチなのだが、コンソーシアムにJR京都駅から行くとか便利かも。 写真はこちら→◎

APAホテル。このあたりにもあるのか?けっこうあるよなあ。少し前の政権と大いにつながってきた会社。
粟嶋堂と呼ばれる臨済宗のお寺に、人形供養の展示あり。けっこう、供養されていて妖怪とかとの関係もあり興味深い。雛人形などもずらり。
京都豆腐会館、畳屋さん、小さな浄土宗のお寺。
通りを渡るとウォーキングする人たち向けの表示の横に、(仮称)京都水族館建築計画の概要の標識あり。写していると、数人の人たちが、水族館反対の運動があるそうよ・・とか話して通りずぎる。このあたりで働いている人たちには話題になっている模様。

入ると芝生で、ボール遊びの人たち。子供のほか、学生みたいな集まりもあり。入って右側も芝生があったりなかったりで、ボール遊び一組。ただ、フェンスで中に入られないように多くはなっている。立ち退くらしい倉庫が見える。

その水族館予定地の西隣がかなり古いJR宿舎。けっこうある。ここが予備駐車場になるところだそうだ。
木登りをしている子どもたちのそばに池。小さな森みたいなところに、ミツマタの花あり。たしかに、枝がミツマタになっていた。緑の館は200円がいる。着物では無料というキャンペーン期間にいまはなっている。すこし閉ざされた感じがするな。
蒸気機関車館。ちょうど終わりごろ。ここは大人400円。でも、かなりにぎわっているようだ。この西側に京都鉄道博物館がJRによって、水族館よりもあとだが造られるということ(弁天町の交通博物館はなくなる、あるいはなくなった?)。

確かにそんなに大きな公園ではない。くるりなどが中心になって行われた第1回の京都音楽博覧会とかいうコンサートイベントにふちがみとふなとさんや大工哲弘さんなどをみにいったことしかなかったので、日常使いの梅小路公園を眺めるのはなかなか興味深いこと。子供たちは土曜日ということもあり、雪柳で花飾りをつくって頭につけている少女とか、昔とあんまりかわっていない風景もあって和む。

七条口のコンクリのところが駐車場になるということ。判らず昨日はここが鉄道博物館になるのかと思ってしまった(そういうツイートした)。そこから、京都芸術センターまで歩いてみる。30分ぐらいはかかった。
銭湯(吾妻湯)とか、文具玩具の市川屋とか移しながら。気がつくと前にきたことあがる島原商店街。このあたりって、鷲田清一さんのふるさとだな。

京都芸術センターのギャラリーでは、展覧会てんとうむしプロジェクト「未来への素振り」があって、これはボランティア・スタッフと小山田徹さんと伊達伸明さんとが相談してつくっているもの。ほのぼのした小山田さんの南のトークする会場にはボランティア・スタッフの近藤祐子さんが緊張してスタンバイしている。展示物からお話をつむぐという連続トーク企画なのだそうだ。

北は、まっくら。ペンライトみたいなもので、照らすと文字が浮き上がる。「ホ」とか、星とかがアクセントになって楽しい。港千尋さんの写真の展覧会(シアターX)を思い出した。

2階の講堂に入る。おお、ここをステージにするのは、けっこうむずかしいのだが、今回の『still life 静物画』(構成・振付・演出・出演:白井剛)は、床をうまく浮き上がらせて、実に自然に味わい深い空間になっている。

舞台美術:杉山至、繊細な道具配置だ。音響:宮田充規(音響協力:斎藤学)、紙で鳴るオルゴールが白井によって鳴らされるのだが、その音がちゃんと音響に入っていたりして、こちらもそぎ落とした繊細さ。朝、茶道のDVDを見たのを思い出す(水も太陽が上がる前にとったものが、陽の気になるので、それを使うのだという説明もまた面白かったもの)。

そして、とりわけ、照明がこの入ったときの期待昂進を惹き起こすエレメントである。照明:吉本有輝子。それにしても吉本さんのファーストネームは本名なのだろうか。もしそうだとしたら親御さんはなんてぴったりの名前を子供さんにプレゼントしたことだろう。

上手奥に白い大きなキャンバス。人が立つ明かり。5名のダンサーが並ぶという象徴的なシーンを待っている。正面に小さな木のテーブル。上からランプ。テーブルの下にもなぜか小さな明かり。

床の照明。硝子の窓。白いカーテンが外にあって、今日の強風に揺れる。白いカーテンのない窓は暗い。外から照明があたっているのか?全体的に白熱電球かそれよりもうすこし暖かい黄色の照明。途中、数分青白い照明が客席後方からやってくるときあり(もっと最後にも一瞬あり)。

ころころするビー玉のような扱いが楽しかった。床を転がり、コップ間を動く。もっと多用されたのがスプーンである。コップとおでこ。面白い。ティッシュもすごいね。小道具は日常である。静物というのも些細な世界である、極小的ともいえる。プチブル?でもそこから世界が紐のようにつながる瞬間を捜しているとも見える。体がぐねっとする。床でおちおちする。関節の裏側を感じさせる。音楽は途中、弦楽器が入る。少し眠くなる。安心してしまうといけないな。

ああ、私の鑑賞力に問題発生である:緊張がもうなかなか続かないのだ。素晴らしいダンスステージだったのだが、悔しい気もする。

19:05~20:47。敗北を認めたくないが、正直、自分は若くないと思った。というのは、1時間を過ぎるとき、もう終結だろうと思って、拍手の準備をずいぶんしたからだ。そのあと、40分ぐらい続く。その続いたなかで、かなり面白かったダンスもいくつかあったが、最初の50分間における集中ぐわいとはずいぶん違ってしまっていた。

弁解にはなるが、もうすこし、短縮できるようにも後半は見ながら思ったし、まだまだアイテム不足な感じはした。でも、もちろん、面白いんだけど、さ。ティッシュダンスや、一番清冽な二人の腕を並行にしてからダンスがここにあるんだから。
by kogure613 | 2010-03-20 23:56 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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