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『滝廉太郎物語』(映画)&ダンスの時間(ロクサドンタ)&「共実の出逢いの会」

6/26(土)
4時まではなんとか眠る。昨日は、3時半に起きようとおもったら、2時に起きてしまって・・・
たまっている未視聴のDVDの山から、『わが愛の譜(うた)―滝廉太郎物語』(1993年、125分)。

東映のベテラン監督、澤井信一郎監督。Wの悲劇、野菊の墓・・・もうすこし、臭い映画だろうと覚悟していたが、けっこう、さらりとしていた。まあ、後半は独逸観光映画みたいにはなっていたが、彼が東京外国語大学のドイツ語科を出たということもあって、独逸のオーケストラや邸宅を見るのも悪くはない。

滝廉太郎を風間トオル。けっこう背の高い鷲尾いさ子が、中野ユキ、おばざんの幸田延に、壇ふみ。若干、階層差が紋切り型だが、湯治場で、廉太郎の世話をする芙美さん焼くが、藤谷美紀。浅野ゆう子がきっぷのいい女性(モデル役から・・)。

14時から、阿倍野のロクサドンタ・ブラックにて、ダンスの時間summer 2010。第1日目は4組。
まずは、ソロ。吾妻琳。シークレットウエポン。
花束を敷物に並べて、はしの隙間を一つずつ歩む孤独にぐっとくる。

次は女性デュオ。神戸女学院大学関係なのかも知れない。lost child、本間紗世・高野裕子(演出・振付も高野)。
優しさと何かしらの軋轢。基本的にはしずかでかわいいかんじ。

MOSTRO「シリアル」:同じく若い人たちで、男性2名(振付もする齋藤亮と菊池航)と女性1名(重里美穂)。暴力的な入り方。林檎をしゃぶるように食べる。女性が寝ていったん静まって。最後は同じ振付的動きへ。構成が面白いと思いつつ、最後だけがもう一工夫いるようにも思った。

ベテランの間に好対照な若手のグループを2組入れて、最後もまた、ベテランの今度は即興的ではなく構築され物語に向かい合う作品。サイトウマコト・関典子「春昼」(泉鏡花の小説だそうだが、未読なのが自分的にふがいなし)。いやあ、まいった、その衣裳というか、小道具の絶妙な空間づかい。その伸ばされた腕と腕のつながりと引っ張り合い、男女の主導権のせめぎあいというか諦念というか。あっというまに終わった感じがする。昼の夢そのもの。

すこし時間をつぶしながら、JR東淀川駅へ。劇団態変・韓国公演を共に実現する会主催「共実の出逢いの会」。18:30~20:15(最後に、ファン・ウンド潜伏記のダイジェスト10分バージョンを上映)。

水野直樹さんのレクチャーだったので、ちょうど、『創氏改名―日本の朝鮮支配の中で』(岩波新書1118、2008年)を読み終える。1940年の戦時体制のなかで、日本式の氏(名)を半強制的に朝鮮の人たちに強いるなか、でも、区別(差別)を残すという日本支配側のジレンマが興味深い。

で、態変のメタモルホールにて、水野直樹さんによって、ファン・ウンド(1901年生)の1920年代を中心とした農民運動の歴史をしっかりと学ぶ。彼が地元固城(こそん)で、固城青年同盟を結成する1926年は、岩手の宮澤賢治(1896年生)が羅須地人協会をつくり、農民芸術概論要綱をレクチャーした年でもある、というのが個人的には一番興味深いことだった。

懇親会でも、若手(1983年生まれが多いのが、偶然とはいえ運命的かも:1983年は劇団態変結成年)が積極的に担っていってくれる予感あり。小泉さんとは、じっくり、アウトサイダーライブについて語り合う機会があれば、と思っている。
by kogure613 | 2010-06-26 23:27 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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