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『ラウンドテーブル 流れ出るアート 場所とアートについての4人の発言、その先へ。』アートエリアB1

7/24(土)
大学院アーツマネジメントⅠのラスト。学外授業にした。
大阪に京都からなかなか出る機会がないので、このレクチャー&対話プログラム(ラボカフェ)は、なかなか面白いなあと思ったからである。

『ラウンドテーブル 流れ出るアート 場所とアートについての4人の発言、その先へ。』
アートエリアB1(京阪なにわ橋駅)。ダンスボックスでダンスを何度かみたところだ。無料で申し込みが不要というのがいい。でも、すこし早く行くようにといっておく。院生の一人が、舞台芸術ゼミナール2010のセミナーを少し聞いてから駆けつけた。いろいろ学部には面白いレクチャーがある。

ぼく自身まあ、勉強したいなあとはあんまり思わないのだが(それよりも、いまは大平正芳を例にして、保守政治と地域政策、文化政策の関係歴史の方により関心があるし、急遽、授業をしなくちゃいけないので、必然的に政治史のほうが興味があるし、知らないことが多いから面白い)、院生には、地域とアート(広い意味の美術だから、これを「アート」って言ってしまわれると、やっぱり、アーツとぼくがいう意味があるんだけどさ)の入り口になるから、なかなかいい機会だった。

司会が、吉澤弥生さんという阪大の研究員の方で、ぼくは知っているのか知らないのか知らないが、彼女はどうもぼくのことを知っているようで、いい司会だった。また、彼女の芸術社会学について聞きたいなとは思う。
あと発表者は、20分ずつで、院生にとっては何だろうと思う発表だったろう。とくに、雨森信さんは、藤浩志さんやきむらとしろうじんじんさん、伊達さん・・・と話すにはのんびりしていて、そりゃあそうだろうな、それぞれにすごい意味とか屈折があるのを手短にしゃべるのには向いていないから。でも、ぼくなんかよく知っているから、そうねえそうねえと別のことを思いつつ(瀬戸内海の豊島でやっている藤島八十郎のことなど)、きいている。

はじめは、山田創平さんで、この前、関西広域なんとかでお会いした人。堂山と梅田(埋田:火葬場)。谷川健一さんや森浩一さんの本がまた読みなくなる。庚申信仰がまだ自分の中でよくわかっていないということがわかったな。扇町公園の前は監獄だったとは知らなかった。天神が菅原道真以前からの信仰(恐怖)であったことを聞きつつ、つぎは、福岡市立の福岡アジア美術館の学芸課長の仕事上はうそばっかり話しているという、黒田雷児さん。

黒田雷児さんは、いまの鷲田めるろさんみたいに、10数年前の地域とアートっていうか、アートプロジェクトの寵児だったから、あと10数年したら、めるろさんも、1970年代の何とかとか研究するのかも知れない。歳を取ると、昔がよくなるのは、誰でも同じだし、いまのことは、昔の反復であるように見えてつまらなくなるし、かつて、いきがってやったことの結果は何もない「イベント」のむなしさとして風が吹いているだけだったりするので、まあ、それはそうだなあ、と話を聞いて面白かった。記録は彼がほとんど削除するっていうので、そのライブ感がいい。でも、削除する手間がめんどくさいだろうな。

大阪?の1960年代のザ・プレイというグループを知らなかった。韓国にはまだ骨太な政治と美術の関係が残っている話が新鮮。ナウィン・ラワンチャイクンが、名古屋でのビエンナーレで何かすることをiPhoneで調べてみて、長者町だったか、一度は行こうかなと思う。はっきりいって、フラムさんの大規模なアートイベントにはメジャーな人がみてあれこれいればいいのでぼくは行く気はまったくないのだ。

で、雨森信さんのまったりした話があって、最後は芹沢高志さん。東長寺で寅雄さんに会ったことを聞きながら思い出していた。あれは、なんであったのだっけ。没場所placelessness。地霊(ゲニウス・ロキ)。

会場との対話などもあって、3時間。そのあと、ぼくたちは、ディスカッションのために、鶴橋へ。
大吉。サムゲタン(1800円)はじめ、いい味のなかで、あれこれ反省会であった。
by kogure613 | 2010-07-24 23:36 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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