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劇団太陽族+AI・HALL共同製作『大阪マクベス』&『デスク・セット』

2/4(金)
午後見たDVD映画は、ウォルター・ラング監督『デスク・セット』、1957年。キャサリン・ヘップバーンとスペンサー・トレーシーの8本目の競演作品。IBMの大型コンピューターがはじめて大手放送局に導入されるときに生じた大騒ぎをおかしく描くコメディ。クリスマスイブを会社でパーティするって、まだアメリカも結構働き蜂だったのかも。放送局に聞くと何でも教えてくれる!という資料室・博物館機能が実際にもあったのかなあ?

あっという間に終わるし、あんなことがコンピューターでできるはずないしなあ、とか、キャサリンの記憶力の話だっておかしすぎて、無駄に頭がいいって何でしょねという気持ちになって。キャサリンの詩の朗読が舞台女優風なのも面白いし、ちゃんと歌を歌って見せて、さすが。
1942年の『女性No.1』とどこが違うの、と思ったり、9本目の『招かれざる客』(1967年)までの10年間の空白を思ったりする。

劇団太陽族+AI・HALL共同製作『大阪マクベス』原作:W・シェイクスピア、台本・演出:岩崎正裕。
夜は、AI・HALL。音楽(橋本剛作曲)がいっぱい、ダンス(原和代振付)もある一種のミュージカル演劇を楽しむ。19:36~21:48。

ホールの音響特性ということもあるし、ぼくが一番後ろ、岩崎正裕さんの隣にいたこともあるが、ちょっと、初めのほうは音圧が低くていささか寂しい感じはした(まあ、それもまた、マクベスの悲しさを表していて乙だったが)。南勝さんが間違うのはいつものとおり(いつもよりも少ない)、あといくつか初日ならではの部分も・・・

このまえ『非実在少女のてるちゃん』を楽しみ、政治性が強い演劇の意味と魅力を強く思ったが、この作品もまた、政治性や時事性が強く、そのために、作品の鮮度がすぐになくなったりすることや、カリカチュアされている実在の政治家たちの7年後を描いているので、予測がはずれたりする危険は十分にあって、それを承知で創っているところがとても興味深いお芝居だった。岩崎さん自身、「自虐的」かなといいつつ、「キワモノ」って呼んでいる。

太陽族の方々12人(大道芸人の北岡啓孝さんもメンバーにして)のほか、リリパットの野田晋市(橋桁ノボル役:主役の大阪マクベスである)さんはじめ、客演もほぼ同じぐらいいる大所帯なり。客席から「文化行政の必要」をいう方が出るが、これもヒガワリゲスト(客演)かな。虚空旅団の女優さんを名乗ってはった。

あんまり、大阪府政をしらないので、下田三助という役(森本研典:20年大阪市長もなくなるというときの市長)が、辛坊次郎さんというタレントさんと同じかどうかが分からなかったりはしたが(このひとは、吉本芸人のなまえらしい)、あとは、堺屋(←高井屋)さんとか勝間(←宅間)さんとか小泉(←子鼠)さん、オリザ(ちょっと忘れた:ミモザではなかったか?)さんへすぐに連想できる名前だった。


それにしても、今日は立春。ぴったりの気候。

そして、旧暦(お月様暦)の1月2日。もうすぐあるらしい建国記念日って厳密なものでもない(2/11)そうなので、いっそ、旧暦の元日(今年はたまたま節分の日)にあわせたりするといいのにねえ。
だって、これから東アジア交流がますます強まるし、伝統派保守派も昔のものは大切にっていうはずだし、リベラル表現自由派(表現規制・検閲からの自由が文化政策の根幹と思っていて、だから、天皇を崇拝する方々の言説・行為を排除しようとも思わないが、近代天皇制度の改変・変遷を注意ぶかく見ている人達)にも説得的な休日になるのに・・と思う(それにしても、天皇関係の休日が多すぎるとは個人的には思うけどね:キリストは一人だけど天皇さんはどんどん生まれはるんだから・・)。
by kogure613 | 2011-02-04 23:34 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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