「フランス・ナント市の文化政策とリュー・ユニックの取り組み」

2011/11/24(木)
新快速で栗東駅着、栗東芸術文化会館さきらへ。
大阪市の会議が夕方にあり、着いたのは、18時すぎだった。
たまたまかも知れないが、外にも内にも人がいないのが珍しいなとまず思った。いつも人が多いさきらであるから。
空気が違う。警察のポスターなどもあり、なんか、監視中って感じで、肝心のアーツなものはかなり少ない。糸賀一雄記念賞第十回音楽祭とさきらジュニアオーケストラのチラシ以外はほとんど興味のないものがちらりとあるのみ。
寂しい限りである。狂言でも和泉元彌とかが出ているものがあって、それがここのいまのクオリティを示しているのかも知れない。ボラコミの人達の活動は続いているのだそうだが、さて・・

小ホールで、フランスのナント市にある、(ル・)リュー・ユニックの芸術監督である(その前の人がかなり先駆的にやってきたという話をあとでずいぶんしてはった)パトリック・ジジェ(ギュジェが近い発音かも、と西川さん)さんの映像いっぱいで実に刺激的なトークと質問やりとりがあった。「フランス・ナント市の文化政策とリュー・ユニックの取り組み」、19時すぎから21時。
なんと、パトリックさんは、19時から21時までいて、すぐに最終のぞみで広島に行くのだという。

ナントの文化政策、アーツプロジェクトの特徴は、スケール(ターム)がみんな大きいということだ。
街頭で演じられる人形が巨大であるということだけではなく、何日もかけてお芝居が続くということ、そして、2012年に統合しようするように、メニューがばらばらであるようにみえて時間をかけて関連つき、スケール感のあるプログラム群になっているということである。

リュー・ユニックができた時、各家の屋根裏にあるいらないものを集めて、100年後に開かれるという企画のタイムスケールの悠揚たる感じが好きだ。市長も長く、中心的なアーツに関わるディレクターなどの人達がロングタームで様々な企画に取り組み、ソフトウェアから出発しながら、恒常的な施設を作ってきていることも興味深かった(奴隷制廃止関係のミュージアムが来年にオープンするのだそうだが、これは、ここが奴隷船が行き交う三角貿易の都市の一つであることから、それに対するものだという)。

ポエティカルであると同時にポリティカルという言葉もよかったし、本質的にこの芸術場とナントのアーツマネジメントは、まずは、ユートピア的である場(le lieu unique)ということ。そして、それが同時にユニークである(le lieu unique)という個別性にも関係する。さらに、ビスケットの名前にもなっているユースフル的であるということ(le lieu utile)もあるというのは、リュー・ユニックが、もともと、LUビスケットというお菓子、栄養もある(U)が夢もあるというつながりとなっているのだろうと思う。

質問に対して、パトリックは、ここが国が関わる(ナショナールというのは、国立ではなく国民のというぐらいかも知れない)場なので、国が60%、市が25%で、あとは、入場料などということで、実に公的支援が手厚いことが判る。でも、世界中へと、クラシック音楽を楽しむ企画を広げたり、鑑賞者として遠くから人を集めたりすること、また、100名の雇用創出という意味でも地域に貢献しているという説明があった。

昼は、大阪成蹊大学芸術学部。長岡京市の小学校の山羊を写メールしたりして歩く。冬の空気。
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映画『歓喜の歌』の前半を観るのが主要な時間。伝統芸能と芸能、地域芸能の文化芸術振興基本法上の区別の話もはじめしておく。
今回はたまたま立川談志さんが75歳で亡くなった直後なので、お寺のシーンにいつも以上の感慨あり。
みたま文化会館の主任(小林薫)たちが、みたま町コーラスガールズの練習場であるお寺のホールに菓子折りをもって謝りに行く。

住職演じる談志さんに主任が、無料でコーラスの練習に使わせているのですか?と聞くと、以外にも住職は一人100円を徴収しているという。
通常、貸し部屋の場合、部屋の面積で料金が決まっていて、あとは時間区分となる。なので、使用人数で徴収するというのはいかにもホノボノした人間関係によることが伝わる。

ただ、市長が登場するのに、みたま町コーラスガールズというのは少し変。みたまレディスコーラスをみたま市レディスコーラスにした方が自然かも。
レディスのリーダー扮する由紀さおりさんが、「ソワレ」に20周年だからした、と専門用語を使って主任が解らないところなど、何も見ても楽しいし、解説したいポイントがどんどん増える映画である。
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by kogure613 | 2011-11-24 15:23 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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