マッツ・ミケルセンつながりで『007 カジノ・ロワイヤル』2006を観る
2012年 02月 27日
夜、『007 カジノ・ロワイヤル』(2006年コロンビア映画、144分)を観る。
監督:マーティン・キャンベル、
出演者:ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルセン・・・
そうそう、マッツ・ミケルセンつながりでこの映画を購入したのだった。
『アフター・ウェディング(2006)』、『シャネル&ストラヴィンスキー(2009)』の流れ・・・
独特の風貌。今回はクールなフランス人(悪役w)。左目の血の涙・・
ボンド・ガールとかほとんど知らなかったが、エヴァ・グリーンという役者は珍しいタイプなのだそうだ。
それにしても、動きまくる映画だった。こういうのがいまどきの大規模ハリウッド映画なんだろうな。
朝からずっと家。すこしの読書や整理や・・・
夕方、歯医者にだけ外出したのみ。この本はメモらくちゃ。
本田由紀『教育の職業的意義―若者、学校、社会をつなぐ』(ちくま新書817,2009年)を読む。
・・・flexpeciality craftsmanship+narrative+usefulness・・・
“<適応>と<抵抗>の両面を備えた「教育の職業的意義」”と「柔軟な専門性」などキーワードをメモ。また、この言い方もいいな・・・正社員=「ジョブなきメンバーシップ」、非正規社員=「メンバーシップなきジョブ」の両極端の解消。
[柔軟な専門性]<flexpeciality。本田さんの造語>・・・p193「特定の専門分野の学習を端緒・入り口・足場として、隣接する分野、より広い分野に応用・発展・展開していく可能性を組み込んだ教育課程のデザイン>」。
例示として、p195「和食の世界で修業を始めた料理人が洋の要素も取り入れ、さらによりよい素材を入手するために有機農業との関わりを深め、ひいては地域興しの担い手となるといったように。あるいは、臨床心理士として困難を抱える若者の支援に取り組むうちに、労働問題や教育問題にまで関心を広げ発言してゆくといったように。あるいは、金属溶接の技術を生かして介護装置の開発に取り組み福祉への関与を深めていくといったように。」
普遍的な教養から専門へという大学の昔の学び方がなかなか成立しなくなってきているので、興味深い(僕らの頃でも、法学入門で1年生のとき判例を少しやってもらってちょっと見えてきたことがあったぐらいだから)。
自分もいま、現代ビジネス学部をどうするか?ということや、地方公務員など地域政策関連の職業に向かおうとする学生たちの演習をしなくちゃいけなくって、いままでのように、大学って職業訓練の場ではないし、学業をきちんとすることからしなくちゃいけないというようなことを言うだけもいけないなと思っていたので、そのヒントになるいい本だった。
あと、リチャード・セネット『不安な経済/漂流する個人―新しい資本主義の労働・消費文化』からの紹介も興味深し。p174あたり。<不要とされる不安>に対抗する原理・・・職人技(craftsmanship)、物語性(narrative)、有用性(usefulness)。僕的には、ナラティブに一番強く反応するのはいうまでもないが、大事な3つの原理。なお、有用性・・「仕事の価値に対する他者からの、とくに公的な他者からの承認」という意味だそうだ。なるほど。