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「税を投入するならもっと大衆が楽しめるように」vs.「大衆が楽しんでいる芸術には税金は出せない」

2012/7/31(火)
会議が3つ。
隙間で、つぶやくw

まず、これに反応
★ https://twitter.com/t_ishin/status/230094066770116609 より
橋下徹さん @t_ishin
<税を投入しないなら文楽界の自由。税を投入するならもっと大衆が楽しめるように。>

この考えが文化政策や芸営学的には、逆なので、以下つぶやく。

なお、古代ローマにおける「パンとサーカス」エヴェルジェティズム論は橋下政治には援用されることが多いようだ(「毎日のように競技や剣闘士試合といった見世物を開催することで市民に娯楽を提供した。こうした娯楽の提供は当時の民衆からは支配者たるものの当然の責務と考えられるようになり、これをエヴェルジェティズムと呼ぶ」ウィキペディア「パンとサーカス」より)

★「大衆が楽しんでいる芸術には税金を出してはいけない、市場がせっかく成立しているその芸術マーケットが混乱するから」。

もし、政府が吉本興業と松竹芸能のどちらか一方に助成金を出すとするとマーケットの健全化が阻害される。ジャッジできる鑑賞者がマスとして顕在化している芸術ジャンルに税金は投入しない。

★これは公務員が劇場担当になって、テレビタレントが出るような演劇公演をしたいとか、売れている歌手のコンサートをしたいとか、劇団四季にお金を出して来てもらうというような愚かな行為をする時代が1990年代まではあった。

そういう問題を解決するために、国土庁のときからステージラボを開発し、地域から芸術創造を可能にする支援組織として、財団法人地域創造というものを構築した。

★「自称インテリ」という( http://blogos.com/article/43983/ )よりも、「スノッブ」って橋下さん、言ったほうがよかったかもなあ。文楽案件では。 http://t.co/3r39Lnlf

★招待席というのは、プレス席プラスアルファと考えると、批評家やジャーナリストはプレス席に座るのだが、レビューしたり報道したりする義務~すべてではないがそのスタンスで臨む~があるのだ。

同じようにメセナ担当者や助成担当者は自分が助成した公演が本当に正しかったかどうかチェックするという厳しい気持ちで見る席である。

http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/12964696.html を見て以下のつぶやき

★「文楽はもともと大衆娯楽であった」(元禄時代あたりのことをいっているのならばだいたいは間違ってはいないとして)。いまは、文楽はAKB48とかの流行娯楽と比べれば、大衆娯楽ではない。これも大阪の人口においては、吉本新喜劇を見て面白いと思う人よりも少ないので、やはり多分間違ってはいない。(ただ、少し我慢して見ると深い娯楽にはなるし、自称インテリがかっこつけて見ているものでは決してないが)

★で、問題は、いまの大衆娯楽は、マーケットがなりたっているので、大阪市税など出すのは不必要だし間違っている。仮に大阪維新が何らかの施策を用いて文楽をいまの大衆芸能にしたとすると(むだに税金をプロデューサーなどに捨てることになると予想されるが)、成功すればだが、そのあとの税金投入は不用になる。大衆芸能としてマーケットで競争をすることになる。ただし、それは、そもそもまだ文楽あるいは浄瑠璃人形芝居といえるのか?そのチェックは必要になるだろうし、創作落語があっても古典落語はベースとなるということから考えて、維新文楽と古典文楽は両立しないといけないとも考えられる。(能楽では、秀吉が自分の威光を称える新作能を作ったという悍ましいエピソードを思い出させるので、政策論として、維新文楽づくりには反対だが)

★そもそも文楽の振興は、大衆芸能化のためにあるのか?芸術の公共性論のうち、遺産価値説を援用するまでもなく、いまの人たちで、子孫が享受できる遺産を消滅することができるのか(いやできない)ということがまずある。
日本人(人間)が困難な試練(いまもそうだが)の過程で伝統文化として引き継いできた文化遺伝子の継承保存のためではないのか?それがあることで、文楽以外の芸術や風俗をよりいっそう理解でき、さらに、いまの芸術、これからの芸術の土壌になるためではないのか?

★次に、地域アイデンティティ説(地域の誇り、威信説)が、芸術公共性論のなかでは、理解を得やすいであろうし、有効である。
文化とは地域の個性であるということからして、自ら、ゆるぎない大阪の文化個性をなくすというのがどれほど愚かしいかという考え。

あと、創造都市形成説、地域経済波及説、潜在能力向上説、自由批判説、オプション価値説、限界芸術刺激説などなど、また、後期にちゃんと、大阪維新文楽助成拒否事件をもとに講義録を作ってみるかなw

<「分からない時は、口をつぐんでいるもの」瀬戸内寂聴さん http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/12967646.html を読んで
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by kogure613 | 2012-07-31 16:51 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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