【アウトサイダーアーツによる文化創発地域実践型教育シンポジウムの開催】
2013年 01月 26日
【アウトサイダーアーツによる文化創発地域実践型教育シンポジウムの開催】
2013.1.25 小暮宣雄
<日時・場所 (予定)>
2013.2.3(日) 15時頃~16時半頃
参加者:めくるめく紙芝居実行委員、参加アーティスト、芸営者、地域住人、公共スタッフ、ボランティア、学生・院生
芸術に無縁の人たちの芸術表現、とりわけ先端的芸術家と芸営者(アーツマネージャー)との出会いと融合・アマルガムによって発見・誘発される芸術表現活動を「アウトサイダーアーツ」として、今年度から地域公共政策との関連で検討しており、具体的には「めくるめく紙芝居プロジェクト(MEK)」を取り上げてきている。
「めくるめく紙芝居プロジェクト(MEK)」は、京都市山科区を中心とした障碍者と市民、京都橘大学を中心とする学生・院生・卒業生、福祉ヘルパー・ボランティア、そして、美術、音楽、ダンスなど多角的で前衛的なアーティスト、芸営者たちによる活動で、2006年から始まりさまざまな実験的発展を遂げているプログラムである。
2012年11月4日、山科青少年活動センターにて行ったMEK公演のあと、2013年2月3日にも、京都市立東部文化会館において、まちぐるみで行われる山科夢舞台の一環としてワークショップの公開やミニ公演、ステージ上の発表トークのイベントを行うことになった。
これに合わせて、MEK参加者、関係者、鑑賞者を交え、次年度以降の「コミュニティアーツを活用したまちの繋がりと文化創発」に資するため、下記のような論点をもとにして、地域公共人材開発にいかにこのような文化創発企画が役立つかを検証するシンポジウムを行う。
(記)
◯ 地域人材の発掘のための諸機関との連携方策・・・総括的に
◯ 福祉活動と芸術活動との連携のあり方・・・(課題)密接ではない異質な主体間の関わりのネットワークの方がクリエイティビティを発揮し、イノベーションが起こりやすいということを実証すること。「Strength of weak ties(弱い結びつきの強さ)」(マーク・グラノヴェッター)
◯ 地域公共人材教育に果たす文化創発実践の意義・・・・(仮説)構造的なソーシャルネットワークにおいて、「ストラクチュアル・ホール」(ドナルド・バート。この場合で言えば、その人がいなければ地域と芸術、福祉と教育現場をつなぐ知的ネットワークが形成されない)を多く持つ人材が必要とされていることの実証。
◯ 地域公共施設の利用条件の課題と未利用地域資源の活用・・・青少年施設、コミュニティセンター(公民館)、空き店舗、空き倉庫、町家シェア・・・
◯ 文化創発的地域芸術環境と若手アーティストの関わり方
◯ 大学の学外授業における実践的教育の工夫とヒューマンリソースの所在
◯ 地域政策と芸術営(アーツマネジメント)との関わり
◯ コミュニティアーツとアウトサイダーアーツとの関係、それぞれの意義および特質
◯ ソーシャルイノベーターとしての芸営者(アーツマネージャー)とまちづくり関係者との協働方法
◯ ソーシャルメディアと文化創発企画との関係、クラウドファンディングの可能性の試行