1956年の映画『追想』
2013年 03月 21日
帰って、1956年の映画『追想』を観る(1975年の同じ邦題映画があるそうだ。監督:アナトール・リトヴァク、105分。
原題は、 Anastasia。生死不明のアナスタシア皇女。
ユル・ブリンナーがロシア皇室に使える将軍役。
ヘアスタイルのせいもあるかもしれないけれど、好きな役者さん。
ヒロインが、「カサブランカ」のイングリッド・バーグマン。1915年生まれだから40歳ぐらいのときだなあ。
自分が誰かが分からなくなった女性が、演技させられるのだが、その演技を生きだし、そうなっていく・・いや、そうでもなくなる・・・っていう話。
分人という考えを読んだ所であったこともあって、俳優が演技する役柄がまた演技することとリアルに生きることの揺れであるという映画なので、興味深かった。
もしアナスタシア皇女が生きていたとしても、元皇女であるわけで、すでにその役柄はない。遺産をもらう権利であるとしても、すでにロシア皇室の文化遺産はそこにはない。『風と共に去りぬ』の前半部分の優雅さを追想のなかでフィクションしているっていう感じの映画。けっこう楽しめた。
校務は金沢星稜大学へのヒアリング出張。CDP特待生制度など、そのキャリア開発のインセンティブや人員配置、割り切り方が大胆で感心する。学舎も新しくて綺麗。