人気ブログランキング | 話題のタグを見る

藤沢周平『雲奔る―小説・雲井龍雄―』 モノクロームサーカス『P_O_O_L』

7/25(木)
近大は授業が終わっていたのだが、校務が発生したので、京都橘大学に行く。
道中の供、藤沢周平『雲奔る―小説・雲井龍雄―』(文春文庫、1982年)読了。
藤沢周平『雲奔る―小説・雲井龍雄―』 モノクロームサーカス『P_O_O_L』_a0034066_804627.jpg



この小説は、単行本としては『檻車墨河を渡る』(1975年)という題名だったものだそうだ。この題は、読み終わった時の悲痛な道行をすぐに想起させるものだが、はじめ手に取るときは、なんだろうと思うだろうな。

僕は、坂本龍馬とか新撰組とかにはほとんど興味がない。でも、このように、東北から維新前後を見るとこういうふうになるのかという意味でとても興味深かった。まあ、藤沢ワールドに入りだすと、もう町といえば鶴岡や米沢、国といえば、海坂藩(庄内藩や米沢藩)ということになるわけで、その江戸の長い歴史の最後を見るということで自然なのではあるが。
今年はパスした「八重の桜」だが、この小説に出てくる会津藩のことを思うと、悲痛な歴史、東北の自治、独立、アンチ薩摩(明治維新、皇国)をドラマにしたという意味では意義があったのかも知れないなとちょっとは思う。

夜はアトリエ劇研で、モノクロームサーカス『P_O_O_L』を見た。
3つのパート。Aプロだったので、「凪」は見られなかったが、いいプログラムだった。ソロ⇒デュオ⇒グループ。

ソロが新鮮な『Species』、野村香子さんは、音楽もしているのだそうだ。
小さく寝る初め(これは3つとも同じ初動)から、接近したりまた遠ざかったり。ミニマルな揺れ。
コンタクトがこれほど完璧にダンスになるんだなあとその一徹さに感心した『∞/近くてよく見えない』(阪本公成、森裕子)、音楽は山中透。

そして休憩の後、みんなの群舞がやっぱりダンスってこれがないとちょっと面白さにかけるわなと思わせてもらった『One』
この作品(振付:佐伯有香)タイトルが逆説的だが、グループにいるときの孤立というのではない、個の立ち位置みたいな意味だろうし、そういうふうに捉えて、久しぶりに、オーソドックスなコンテンポダンスを見たなという晴れ晴れした気持ちで帰った。
by kogure613 | 2013-07-25 22:46 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

こぐれのぶお・小暮宣雄 写真は春江おばあちゃんと・サボテンの花嬉しく 


by kogurenob