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アンサンブル・ゾネ『迷い』ArtTheater dB KOBE、第6回神戸ドキュメンタリー映画祭『文化映画 その4』

2014/10/26(日)
まだ東京にいた頃、多分1993年ぐらいからだろうか、国内外のコンテンポラリーダンス公演に誘われるようになり、多い年では、このジャンルだけで50本ぐらいは観ていたように思う。小劇場演劇と合わせるとだから150本とかそういうことになったかも知れない。

最近では、ずいぶんと観ることがなくなったが、関西に戻って(1996年)、すぐに見させていただき、その静謐で丁寧なステージにずっと魅了され続けているダンスカンパニーの一つが、ここアンサンブル・ゾネさんであり、主宰で自らも変わらぬしなやかさで踊る岡登志子さんなのである。

ということで、早く大学などの用事をすませて、18時に予約していたが、14時に当日変更させえいただき、ArtTheater dB KOBE(DANCE BOX)へと向かう。

アンサンブル・ゾネ新作公演『 迷い 』。1時間だが、デュオあり、ソロあり、群舞ありの多彩な構成。しかも、どこかがつながっていて、単なる集合ではなく、しかも、驚きやニヤリやほほ笑み、そして、やはりその中心はタイトルの通り、迷う体とためらう心の連動、社会や世界自身の不安定さが、小さな小さな両手の空気、一輪の赤いバラの結末に表象されている。

岡登志子さんのソロ、いつも以上に、目に焼きつく。最初は、後部を上手から下手へと行きつとどまり躊躇い迷い―いや、迷いというよりは、迷わせるものを身体で感じ取る時間の経過というようなものだが―、ただ、シンプルに舞台を横切る。どうしても、劇団態変のステージとだぶっていく。
もう一つの岡さんのソロは、大きく、美しく勁いもの。迷いや躊躇いの社会とは一旦隔絶した舞踊の美そのものへの確信がそこにはある。

男性二人の滑稽だがちょっとベケット風な無常さが出ていた冒頭のあと、女性の群舞が心を和ませ、美しさが際立つ。これは、阿波おどりの男踊りと女踊りとの対比とまるで同じだなとか勝手に思いつつ、あれこれ。珍しく、歌の曲にリズム合わせるダンスもあって、これも自在ないまのゾネのワールドなんだろうし、男性が床だけで斜め横切りをするのもまた楽しい。瀬戸内の魚介類を食べたくなる。

アンサンブル・ゾネ 新作公演『 迷い 』
構成・振付・演出  岡登志子
音楽 監督  Wolfgang Seierl
照明デザイン   岩村原太
出演 垣尾優 玉邑浩二 伊藤愛 岡本早未 井筒麻也 糸瀬公二 桑野聖子 住吉山実里 文山絵真 岡登志子

神戸公演
2014年10月25日(土)19:30  26日(日)14:00 / 18:00 ArtTheater dB KOBE
名古屋公演
2014年10月31日(金) 19:30 愛知県芸術劇場小ホール
東京公演
2014年11月2日(日) 20:00 3日(月祝) 16:00 劇場 東京・両国 シアターΧ カイ

チケット
前売3,000円 当日3,500円 ユース2,000円(25歳以下、前売当日とも)
日時指定、自由席
・・・・・・

今日はかなりアクティブに動いたし、収穫も多かった。写真はこちら ⇒ http://kogure.exblog.jp/20322524/

まずは、京都橘大学の大学祭2日目、一回生ゼミが模擬店を出しているので激励(500円の援助券をあげるw)。たまたま、第37回京都矯正展のポスターを見かけたので、京都刑務所へと坂を下る。
なかなかの盛況。全国の刑務所での制作物が販売されていて、墓石などもあった。
買い物トートカバンを900円で買い、ドーナツ150円をお土産にして、新長田駅へ。
1時間も早く来たので、「くにづかリボーンプロジェクト」のスペース(アスタくにづか4番館東棟コミュニティハウス)を観察したりする。神戸常盤大学の地域連携は京都橘大学の発想を先取りしている感じもあるのでチラシゲット。

また、神戸映画資料館で、今日まで、第6回神戸ドキュメンタリー映画祭をやっていることを知り、コンテンポラリーダンス鑑賞後、体力が残っていたら、この戦争へと人々をドライブした「文化映画」「国策映画」を見ておこうと思う。

観舞踊後、すこし時間があったのでぼんやり商店街にいると、ハロウィーンなどの子供仮装行列に出逢う。なにせ、イベントの多い日である(最近はプロ野球は興味ゼロだが、ガンバ大阪のことは気になっているし・・)。

で、ダンスには堪能したが、神戸映画資料館に思い切って入り、大成功。
実にいまの日本と対比させることもできて、興味深く面白かった。
「防諜線を行く」は、戦争体制になると、政治秘密は特定秘密保護法の「特定」なんてなくなり、少しでも、生活の不満を言えば、スパイ行為として取り締まることができるという教訓になるもの。
やまとごころという言葉が執拗に繰り返されて笑ってしまうが、でも、こういう歴史の捏造をやっている神社教育の「神ながらの道」。神の国日本をいまの総理大臣以下日本会議の人たちは戦後に再学習したわけで、これを美しい日本として取り戻そうと道徳教科を復活したりしているのだろうな。

「日本の姿・都市の建築美 」は、東京と大阪はナレーションがなく京都と奈良はナレーションがあって、音楽も現代音楽とメロディアスな音楽という対比で当時の建築物が紹介されている。大阪市が川からの映像であるのも面白かった。

「國策短篇シリーズ・八拾億圓」と「國策読本」。
いやあ、米国でも国債を国民に買わせるために戦争の英雄を使ってイベントをやっていたという映画があるが(『父親たちの星条旗』)、これも、戦いはこれからだ、みんな、戦争のためにお金を出そう、鍋釜を供出しようという宣伝映画。
そして、最後にみんなで歌おうという「愛國行進曲」。
東洋の平和のために戦争をするという大義。これって、いまの積極的平和主義と瓜二つなんだなあ・・

10/18〜21,24〜26 第6回神戸ドキュメンタリー映画祭 <ドキュメンタリーカルチャーの越境空間【、戦前の貴重な映画をたくさん上映!>
15:35 『文化映画 その4』
「防諜線を行く」 (国民教育映画協会/演出・櫻庭喜八郎/1941/11分/35mm/DVカム上映)
「神ながらの道」 (1940年頃/17分/35mm/DVカム上映)
「日本の姿・都市の建築美 」(1940年頃/10分/35mm/DVカム上映)
「國策短篇シリーズ・八拾億圓」 (聯合映画社/構成・大島屯/1940年頃/11分/35mm/DVカム上映)
「國策読本 (加治商会/1940年頃/8分/35mm/DVカム上映)
「愛國行進曲」 (鱗映社/1938/11分/35mm/DVカム上映)>


水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書、2014.3)を読み終える。1971-1985-1995・・・電子・金融空間にしか資本主義の拡張はなくなり、周辺は地理・空間的周辺がなくなると、国内に貧困層という周辺を作ることでしかなくなる・・・

なんか、大きな経済と社会の歴史変動を利子率中心にみるというもので、色々な書物の復習にもなるし、なるほどなあとか、あれこれ(これも一つの見立てだろうがとか)読んだ。最後のあたりの引用をとりあえず・・p208-9

<もはや地球上に「周辺」はなく、無理やり「周辺」を求めれば、中産階級を没落させ、民主主義の土壌を腐敗させることにしかならない資本主義は、静かに終末期に入ってもらうべきでしょう。
 ゼロインフレであるということは、今必要でないものは、値上がりがないのだから購入する必要がないということです。…エンデが言うように豊かさを「必要な物が必要なときに、必要な場所で手に入る」と定義すれば、ゼロ金利、ゼロインフレの社会である日本は、いち早く定常状態を実現することで、この豊かさを手に入れることができるのです。
 そのためには「より速く、より遠くへ、より合理的に」という近代資本主義を駆動してきた理念もまた逆回転させ、「よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に」と転じなければなりません。
・・・・
 …私たちは今まさに「脱成長という成長」を本気で考えなければならない時期を迎えているのです。>


by kogure613 | 2014-10-26 21:33 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

こぐれのぶお・小暮宣雄 写真は春江おばあちゃんと・サボテンの花嬉しく 


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