人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ロベルト・ベニーニ『ライフ・イズ・ビューティフル』、テレビ西日本『終の現実』など

2015/4/9(木)
夜は、録画していたイタリア映画。とても有名だったので、観たことがあったかな?と思ったが、宣伝映像だけで所見。しかも、後半の展開などの予備知識もなく観ていたので、ずいぶんはらはらし、心打たれた。
ロベルト・ベニーニ監督脚本主演『ライフ・イズ・ビューティフル』(1997年イタリア公開、日本は1999年、117分)。
http://1wordworld.blog26.fc2.com/blog-entry-708.html より途中までw

起:グイドの恋
1937年、イタリア・トスカーナ地方の小さな町アレッツォで、ユダヤ系イタリア人のグイド(ロベルト・ベニーニ)は、美しい小学校教師ドーラ(ニコレッタ・ブラスキ)に一目惚れをする。
当座の生活のため、叔父ジオ(ジュスティーノ・ドゥラーノ)の紹介でホテルのボーイになり、なぞなぞに取り憑かれたドイツ人医師レッシング(ホルスト・ブッフホルツ)らと交流したりしながら、ドーラの前に常に何度も思いもかけないやり方で登場する。
ドーラは、町の役人と婚約していたが、抜群の機転とおかしさ一杯のグイドにたちまち心を奪われてしまった。ホテルで行われた婚約パーティで、グイドはドーラを大胆にも連れ去り、ふたりは晴れて結ばれた。

承:父のウソ
息子・ジョズエ(ジョルジオ・カンタリーニ)にも恵まれ、夢だった書店を開くこともできて、幸せな日々だったが、時はムッソリーニによるファシズム政権下で、ユダヤ人迫害の嵐が吹き荒れていた。
ある日、ドーラが自分の母親(マリザ・パレデス)を食事に呼ぶため外に出た隙に、グイドとジョズエは、叔父ジオと共に強制収容所に連行された。ドーラも迷わず後を追い、自分から収容所行きの列車に乗り込んだ。
絶望と死の恐怖たちこめる収容所で、グイドは母と引き離されて不安がる幼いジョズエをおびえさせまいと、「これはゲームなんだ。泣いたり、ママに会いたがったりしたら減点。いい子にしていれば点数がもらえて、1000点たまったら勝ち」「軍服を着た悪者に見つからないようにかくれんぼをするんだ」「勝ったら、本物の戦車に乗っておうちに帰れるんだ」と教えこむ。>


帰って、整骨院へ行く前後に2つの録画を観る。
一つは、テレビ西日本の『終の現実』(55分の優れたドキュメンタリー。孤独死と特殊清掃会社社長さんの話)
<「亡くなったことを知らなかった」
ある高齢者の女性の死について、30年来の知り合いという女性はこう話した。80歳で人生を終えた女性。その最期は6畳1間の部屋の中で、発見したのは点検に来たガス会社の従業員だったという。
誰からもみとられない“孤独死”だった。

“孤独死”の現場
福岡県篠栗町で特殊清掃会社を経営する男性は、こうした“孤独死”の現場を数多く見てきた。
死亡した人の部屋をオーナーなどからの依頼で片付ける“特殊清掃”を請け負ってきたからだ。会社の倉庫には引き取り手のない洋服や家財道具といった“遺品”が山積みになっている。原則、1カ月で処分することになっているが、半数は引き取られないまま処分されているという。

“やりきれない”思い
現場に赴くたびにわき上がる“やりきれない”思い。自らも人生を悲観して自殺を図り、一命を取り留めたという経験を持つこの男性は、「孤独な死を減らしたい」と考え、安否確認を専門とするNPO法人を立ち上げた。国による明確な定義すらない“孤独死”。その現実を見つめていく。>

もう一つは、連続しているものの初め。
東北発未来塾、演劇のチカラ「教えてオリザ先生!演劇と復興のすてきな関係ってナニ?」

http://www.nhk.or.jp/ashita/miraijuku/archives/150406.html より引用
<4月のテーマは「演劇のチカラ」です。講師は、世界で活躍する劇作家、平田オリザさん。塾生に名乗りを上げた12人の若者たちの中には、俳優志望もいれば、演劇未経験者もいます。ところで…そもそも演劇って、復興と関係あるのでしょうか?「演劇や芸術こそが、東北再生の鍵となる」と語るオリザ先生、そのすてきな関係を教えて下さい!

宮城県石巻市の稽古場。オリザさんは、まず、塾生たちに簡単な演技に挑戦させます。お題は「大縄跳び」。縄がないのに、大縄跳びに挑戦する塾生たち。まるで本当に縄があるかのようです。これは、縄跳びをする塾生たちと見る側の人との間に、演劇を支える大事な要素「イメージの共有」があるからだとオリザさんは指摘します。このように人々のイメージを一つにする文化・芸術活動こそ、さまざまな立場や考えの人が集まる今の東北に必要だと言うのです。

オリザさんは塾生たちを、宮城県女川町にある竹の浦集落に連れてきました。4年前の津波で、ほとんどの家が流されてしまったこの集落。地元の人たちが"復興になくてはならないもの"を見せてくれると言います。示し合わせたように老若男女がやってきて、見せてくれたのは…伝統芸能・獅子振り!獅子振りは、竹の浦集落の誇り。住民のほとんど全員が、笛や太鼓から踊りまで、一通りできるそうです。でも、なぜ”復興になくてはならないもの”なの?

震災直後、住民の半数が避難した先でのこと。1人の女性が、座布団を獅子がしらに見立てて踊り始めました。このことは、悲しみに暮れていた人々の心を前向きにし、「ふるさとを復興させるぞ!」という強い思いを起こしました。「獅子振りなくして復興なし」。その後、竹の浦に戻った人々は、真っ先に獅子振り祭りを復活。独自の復興計画を作成し、高台移転に向けて動き出すことができました。獅子振りという文化活動が、復興の原点となったのです。

東北だけでなく、日本中で、文化活動の重要性が増しているとオリザさんは言います。日本はかつて、地縁血縁や企業などの利益共同体でつながっていました。しかし、そうした共同体が崩れた今、人々をつなぐのに必要なのは「関心共同体」。文化活動をはじめ、好みや関心に応じて出入り自由な共同体のことです。しかし今は、「利便性を追究するあまり、一見無駄に見えて実は社会にとって必要な機能(文化活動など)」が失われていると言うのです。

平田オリザさんのまとめ
「楽しい催しや、それをやる場所や継承する人々が、かつての東北にはいたにも関わらず、みんななくしてしまったんだよね。それを取り戻す。あるいは、現代社会に合った形で再生する。それ以外に東北の復興はないんです。復旧はするかもしれないんですけど、復興はしないんです」

ゴールデンルール
「関心共同体で コミュニティーを作り直せ!」>


8時に家を出て、近畿大学へ。また校舎の工事があって、どう行っていいのか、ちょっと戸惑う。
2015年度前期 近畿大学文芸学部 アートプロデュース論A(小暮宣雄担当)の始まり。
帰りは、100円で八戸ノ里駅へ行くことができるバスができていたので、それに乗る。
文芸学部の事務室が1階だけになり、これは、来週からはロッカーの鍵などとともに気をつけるべし。
履修登録者が今現在40名とあって、この数年20名を切っていたので、これには驚く。
しかも、舞台芸術専攻も5名ほどいるし、歴史文化とか、文学創作などの人たちもまじり、3分野の芸術の交じり合いという素晴らしい教室になっている。でも、今年度は、実演芸術に絞ってアーツの領域を広げるという最終レポートにしていたので、微調整する。

2015年度前期 近畿大学文芸学部 アートプロデュース論A(小暮宣雄担当)

○成績の評価方法
(1)参加度 
毎回、出席カード(裏表に書くことができる用紙)を提出する。そこに、授業中に答えたり感想を聞いたりするので、それを書く。終わる前の時間に、その授業で理解したこと、質問などを書く。
5~6月ごろ、ミニテストをする予定。

(2)期末提出レポート・・・・①と②を合わせて2500~3500字  A4ワープロ2枚程度

①実演芸術分野の企画プログラム(公演、ワークショップなどのアーツプロデュース現場)をこの期間中に1つ以上体験(鑑賞、お手伝い)すること。
それを踏まえて、展覧会などの視覚芸術プログラムとの違いを意識しつつ、体験したアーツの内容とマネジメントの実情、プロデュース上の特質などについて、授業で学んだ用語や分類などを援用して、レヴューする。
(レヴュー:具体的な事実・出来事の観察~いつ、どこで、何が、どういうねらいで、どのように行われたか~と自分が参加して思い感じた意見とをあわせて記述したもの)

今年度は舞台芸術専攻の人も受講できるようなので、その人たちの場合は、逆に、視覚芸術分野をレポートすること。

②自分なりのアーツマネジメント論
この授業で学んだアーツマネジメントの理論やアーツ企画の実例などを自分の研究や活動、生活にどう活かせるのか、という切り口で、アートプロデュース論Aの授業を振り返って記述する。

<チラシ(宣伝美術)の小さい字を読むときの基礎知識>
以下略


by kogure613 | 2015-04-09 22:03 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

こぐれのぶお・小暮宣雄 写真は春江おばあちゃんと・サボテンの花嬉しく 


by kogurenob