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鈴木真奈美『日本はなぜ原発を輸出するのか』 森田芳光『わたし出すわ』 ジーン・ケリー+スタンリー・ドーネン『雨に唄えば』

2015/7/23(木)
近大のラスト。来週はレポート提出日。さきに3名が提出。

帰って観た映画、2本。
監督・脚本:森田芳光『わたし出すわ』2009年、110分。録画。たまたま同じ監督の映画を見ていたが、なかなかの監督だったなとまた思う。
<主演は小雪。森田にとって1996年の『(ハル)』以来13年ぶりとなるオリジナル作品。テーマはお金。ロケはほぼ全て北海道函館市で行われた。>
<「間宮兄弟」「サウスバウンド」の森田芳光監督が「(ハル)」以来13年ぶりにオリジナル脚本を手掛けた“お金”の使い方がモチーフのヒューマン・ドラマ。東京から突然帰郷し、旧友たちの願いを叶えるため次々と躊躇なく大金を差し出すヒロインの金の出所やその真相の行方と、金を受け取った旧友それぞれの行く末を、お金を前にした人間の本質を浮き彫りにしながらリアルかつユーモラスに綴る。主演は「ラスト サムライ」の小雪。共演に「TANNKA 短歌」の黒谷友香、「パッチギ! LOVE&PEACE」の井坂俊哉。
 ある日、民家数軒の郵便受けにそれぞれ1キロの金塊が投げ込まれていたというニュースが流れる中、山吹摩耶が東京から故郷に帰ってくる。そして、新居の引っ越し作業を終えた業者に心付けを渡すと、その額の大きさに業者を驚かせるのだった。外出し、市電に乗る摩耶。その運転手は摩耶の高校時代の同級生、道上だった。彼はかつて、世界の路面電車めぐりをしたいという夢があった。そんな今では先立つものがない彼に、“そのお金、私が出してあげようか”と言う摩耶。すると後日、道上のもとへ摩耶から小包が届く。そこには、大金と世界の路面電車の資料が入っていた。同級生のひとり、魚住サキの夫が急死し、その通夜で同級生たちと久々に再会した摩耶。やがて道上の時と同じく、彼らの夢や希望を聞き出すと、次々に大金を差し出していくのだが…。>

無声映画からトーキー映画になったという授業を行うのに使えそうだったので、録画しておいた(何度か見ていたが、今回が一番細部に注目して観る。マイクの位置とか吹き替えとか・・)。ラストの直前のいろいろなクラブで歌うシーンというのがどうもピンと来ないが、それ以外は実に上手にできていることをまた確認。

ジーン・ケリー+スタンリー・ドーネン監督作品『雨に唄えば』(1952年、103分 原題:Singin' in the Rain)。MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)。
ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー。
<『トップ・ハット』『バンド・ワゴン』『巴里のアメリカ人』などと並ぶミュージカル映画の傑作として知られる。
サイレント映画からトーキー映画に移る時代を描いたコメディあふれるバックステージ(舞台裏)・ミュージカル。ハリウッドを代表する名作のひとつであり、今なお、色あせることなく輝きを放っている。>

鈴木真奈美『日本はなぜ原発を輸出するのか』 (平凡社新書、2014年)を読み終えた。
<福島原発事故の収束は見えず、原因解明も不十分、世論調査でも輸出反対が六割近くを占めている。しかし、安倍政権は積極的にセールスを進めている。その背景には、国内の原発新設が困難な中、新興国への輸出で生き残ろうとする原子力産業の思惑がある。そして、米国の原子力「管理」政策がその背景にある。日本の原発輸出はどんな意味を持っているのか?国際的な視点に基づき具体的に解き明かす。>

http://hakaishi.on.coocan.jp/zatubunskgepatuyusutu.html より
<アメリカの原子力産業は、確実に衰退期に入ってきています。市場競争力を失い、自前の原発を輸出する能力すら失われてきています。ウラン濃縮業者のユーゼック社が、破産法の適用を申請するという事態にもなっています。アメリカのGE社のイメルト最高責任者は、「原子力発電は経済的に正当化するのは非常に難しい」と発言しています。
 日本でも原子力産業を維持していくためには、原発の増設は必須ですが、原発の新規増設は難しくなってきています。そこで、新興国への原発の売り込みに成功しなければ、日本の原子力産業は確実に衰退していくことになります。アメリカも、市場への影響力を失わないために日本の企業と提携し、新興国への売り込みを共同で進めようとしています。アメリカ市場への進出、アメリカ企業と提携し新興国への売り込み、これこそが日本の原子力産業生き残りの道というわけです。
 原子力産業が衰退すれば、日本は核兵器製造能力も失うことになります。核兵器製造のための原子力技術・施設をコンパクトに残せばよいと思われるかも知れませんが、発電に使用するわけでもないのに、莫大な予算を投入して核施設を保持し続けることは、核兵器製造の野心を世界から見抜かれてしまいます。
 このように、原発を推進したい勢力、および将来に核武装の可能性を残しておきたい勢力にとっては、原発の輸出は絶対に必要なことなのです。>


by kogure613 | 2015-07-23 22:34 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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