『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』1978,宮入恭平『J−POP文化論』
2016年 01月 21日
<テレビシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』の続編(厳密に言うと本作を含めた続編は劇場版第1作の続編ではない)であり、「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の第2作。総集編だった劇場版第1作と異なり、完全新作のオリジナルストーリーである。1978年8月5日公開の夏休み映画で、全国133の映画館で封切りされた。本作では地球と白色彗星帝国との戦いを通じてヤマト乗組員達の死が描かれた。
1977年公開の劇場版『宇宙戦艦ヤマト』の成功を受けて、同年11月に本作の製作が決定した。第1作のようにオフィス・アカデミーの制作だと正月映画となるため、夏休み公開を目指して制作能力の高い東映動画が制作に参加し、以後、東映動画は昭和の宇宙戦艦ヤマトシリーズの劇場版を担当することになっていく。脚本と絵コンテに4か月をかけ、1978年5月24日に製作発表が行われた。配給を担当する東映の岡田茂社長は配給収入の目標を15億円としたが、目標を上回り前作の2倍以上の21億円とアニメ映画史上に残る大ヒットとなった。>
<音楽論の古典、ベンヤミンやアドルノの思想を超えて!本書は「社会背景がJ - POPに影響をもたらす」という視座にもとづいてJ - POPについて、これまで行われてきた数多ある議論を再確認。社会科学的アプローチ、さらに独自の調査法を用いて、J - POPが産業によってつくられる商品であることを前提としてポピュラー音楽論を検証する。時代の変化にともなって変容する社会環境とアイデンティティの関連を考察し、J - POPのアイデンティティを明らかにする。「平成」という時代とともに歩んできた大衆歌謡であるJ - POPを「平成歌謡」と位置づける。>
<不安で不確実な現代―リキッド・モダニティ―の社会では、人びとがコミュニティでのつながりを切望しているにもかかわらず、このコミュニティは必ずしも場所や人と深くかかわるものである必要はない。人びとが一時的で流動的な「カーニヴァルの絆」によって、実態のないコミュニティ経験をしている「ペグ・コミュニティ」では、有名人やイベント、あるいは社会的脅威が注目される焦点となる「ペグ(くぎ)」の役目を果たしているのだ。これは「島宇宙化」と呼ばれる概念にも共通する考えだ。「島宇宙化」した社会においては、同じような価値観をもつグループが、優劣なく並立して点在している。そこでは、相互のコミュニケーションも限定的で、そもそもその必要性すら感じられていないのだ。>