学生2日目 京都橘大学劇団洗濯氣学祭公演「ぼくふよう」 桐野夏生『魂萌え!』上下
2016年 10月 23日
2016/10/23(日)
大学祭2日目。
ぶらぶら、同窓会会場を見たり、健康診断会場を見たり。
ちびっこランドも盛況のようだ。和歌山県那智勝浦町からも。マグロの解体ショウも。
京都橘大学 演劇部 劇団洗濯氣 学祭公演『ぼくふよう』13:32~14:31 清和館114教室。
いやあ、バンドの音なども漏れるなか、なかなかの公演。声が聴かせる。1回生女性3名が、作・演出(渚ひろむ)と役者2名(学、パピヨン美輪)ででていて、男性(スタイリッシュK・じゅういち)2名と実にうまくマッチしていた。
開演前の13時22分ぐらいからウォーミングアップ的登場。前説の繰り返しは愛嬌だけれど、なかなかにやるなあと思っていたら、予想以上にこれからが期待できる劇団になっていた。
作品ももうすこし会話を丁寧にして状況を浮かび上がらせたいかもなあとか、就活のところとか思ったけれど、ミステリ小説的にもなっていて、いまどきの学生さん、青年団的対話劇よりは、メルヘン的アニメやライトノベルの方が入りやすいだろうから、泉鏡花をアレンジしたりしたらどうか?とか勝手に書いておく。
ふと、鈴江敏郎さんの戯曲が独白のあたりとか、マッチするかもなとも思ったり。
蓮、漢名で芙蓉。不要や浮揚の変換の面白さ。不溶とか浮葉、腐葉などもありね。
京都橘大学 演劇部 劇団洗濯氣 学祭公演『ぼくふよう』
作・演(音響も) 渚ひろむ
キャスト
スタイリッシュK・学
じゅういち・パピヨン美輪
http://pbs.twimg.com/media/CtQsOvfVIAENFV_.jpg
読み終えた小説、桐野夏生『魂萌え!』上下(たまもえ、2006年、新潮文庫 2005年毎日新聞社で単行本)
<関口敏子は、夫・隆之が心臓発作で急逝した後、夫の愛人の存在や2人の子供の生活の事などを知る。彼女は、それらの問題に翻弄されながらも前向きに生きていく。>
桐野さん自身が「白い作品」とこの小説を形容したという。恙無くすごす平凡な59歳の専業主婦。受け身。ところが、いつものブラックな桐野ワールドの入口へ。解説にあるように、主人公が自分の判断、言葉を持っていくところが醍醐味。
2004年に毎日新聞社に連載されたものだという。いまから12年前、携帯電話はそんなに普及していなかったのかな。確かに私はスマホになって初めて持ったわけだから、それぐらいかもな。ただ、2004年よりもすこし前の平凡な日常からの逸脱を描いたものなのかも?
書評:魂萌え! 桐野夏生著 辛辣で愉快、59歳の主婦が模索する別の人生 - 池上冬樹(文芸評論家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2011072700817.html
<・・・・桐野夏生らしく、ときに冷ややかな悪意の棘(とげ)が見え隠れするが、それは厳しい現実認識の表れであり、敏子は次第にうまくやりすごすようになる(そのあたりの育まれるタフネスも頼もしい)。
そう、これは少年や青年ではなく、老年を主人公にした教養小説なのである。老いて始まる長い別の人生を模索する小説でもある。したたかな読み応えをもつ、桐野夏生の新たな成果だ。[評者]池上冬樹(文芸評論家)>



