園子温『ひそひそ星』立誠シネマ ピッコロ劇団『砂壁の部屋』
2016年 10月 27日
2016/10/27(木)
アクティブコモンズでの授業、2限目。大学院は振替休講。
14:10からの園子温『ひそひそ星』鑑賞。100分、2016年、日活。モノクロ(パートカラー)。
元立誠小学校3階。いつもよりは鑑賞者多し。
なんか、こういう小声での人間の週末的世界。どこかで前に観たかもなあとか思いつつ、福島の一本の樹木をながめている。カラー化するところはかなり少なく、それもぼんやりとした現実感しかない。
レトロな宇宙船。電子計算機のパイロットの声があまりにも可愛く心細い。
蛾が蛍光灯の中で暴れる。ガラスが落ちる音が突然大きくぎょっとする。
<園子温監督が2014年に設立したシオンプロダクションの第1作として、自主制作で完成させたモノクロSFドラマ。園監督が1990年に執筆した脚本を、妻である女優・神楽坂恵を主演に迎えて映画化した。類は数度にわたる大災害と失敗を繰り返して衰退の一途にあった。現在、宇宙は機械によって支配され、人工知能を持つロボットが8割を占めるのに対し、人間は2割にまで減少している。アンドロイドの鈴木洋子は、相棒のコンピューターきかい6・7・マーMと共に宇宙船に乗り込み、星々を巡って人間の荷物を届ける宇宙宅配便の仕事をしていた。ある日、洋子は大きな音をたてると人間が死ぬ可能性のある「ひそひそ星」に住む女性に荷物を届けに行くが……。共演にミュージシャンの遠藤賢司、映画「at Home アットホーム」などに出演する子役・池田優斗。>
ピッコロシアター大ホール。兵庫県立ピッコロ劇団『砂壁の部屋』、19時すぎから、20時38分まで。おもったより短編。それもすこしオムニバス風で、時間がリニアではないところがあったので、ちょっと戸惑うところあり。若手たち。ニワトリにもなるのは面白い。
ホテトルの砂壁。主人公ユカミ(野秋裕香)と対話するホテトルのリョーコ(嶺岸加奈)が小柄(148㎝らしい)で、方言がなにかぐっとくる。
演出 岩松了(ピッコロ劇団代表)
脚本 上原裕美
出演 野秋裕香、堀江勇気、今井佐知子、木村美憂、木之下由香、笹嶋正、嶺岸加奈、樫村千晶、三坂賢二郎、菅原ゆうき
舞台美術が忙しい展開だけれど、さすがに丁寧で巧み(加藤登美子)。大阪の色街、今里新地。飛田新地を少し歩いたことがあったので、なんとなく連想が着く。風景だけだったけれど、ここの物語もまたあったらいいな。
ラブホのビニール壁がこんなに展開されるのは初めて観たな。どちらも、表にはでないものだけに、そういう意味でも冒険的かも。
より
何をしても上手くいかないユカミ。小学校2年生の時に突然引越ししなければならなくなった。そこは決して健全とは言い難い人間関係で成り立っている花街だったが、その街で脇腹に奇妙な傷跡をもつ少年と出会う。やがて彼はユカミの中で大きな存在となっていく。
彼と同じ中学で過ごす幸せな日々もつかの間、太平洋で起きた大きな地震と同時に、彼は突然いなくなってしまう。初恋の人に置き去りにされ、部活で活躍する夢も終わり、何をすればいいのかわからない。それは高校へ進学しても変わらず、手に入れかけた目標も見失って、虚無感を感じるつまらない日々に空しさを感じていた。そんなダラダラした生活の繰り返しの中、エスコートサービスを商売とし、今を懸命に生きる女友達と出会う……。
<近松賞「砂壁の部屋」を きょうから、兵庫・尼崎のピッコロシアター>
毎日新聞2016年10月27日 大阪夕刊http://mainichi.jp/articles/20161027/ddf/012/200/012000c
< 第6回近松門左衛門賞の受賞作「砂壁の部屋」(上原裕美作)が兵庫県立ピッコロ劇団の手で舞台化され、27日~11月1日、同県尼崎市のピッコロシアター大ホールで上演される。
同賞は尼崎市などが主催する戯曲賞。上原は大阪出身で、役者としても活動する傍ら、書きためた小説を戯曲化して応募した。大阪・今里新地を舞台に、一人の少女がさまざまな出会いを重ねて変化していく姿を描く。「拘束された世界から自由になっていくイメージで書いた。(舞台化が決まり)驚きと喜びでいっぱい」という。
演出を手がけるのは劇団代表の岩松了。「かなり軌道を外れた人たちの話で、青春物語だが現実の力強さがある。劇団の新しい面を引き出したい」と語る。3500円、大学・専門学校生2500円、高校生以下2000円。同シアター(06・6426・1940)。【関雄輔】>



