黒沢清『ダゲレオタイプの女』2016年

2018/1/7(日)

黒沢清『ダゲレオタイプの女 La Femme de la plaqueargentique2016年、131分、フランス=ベルギー=日本。ブルーレイディスクにて鑑賞。フランス語なので日本語字幕。

廃墟のような古い家。温室、庭。半透明の硝子、カーテン。揺れる薄いカーテン、一つだけ揺れる照明器具。鏡。窓の外、扉の外の空白。霞んだ中を走る自動車。青の幽霊の妻の接近の仕方は、赤の幽霊の『叫』とほとんど同じかも。

フランスでもいままでの黒沢清節なので安心して楽しめる。

後半は少しミステリ映画としては、平凡だという指摘もあって、納得できる気もするが、映像の美しさで圧倒されて、十分に堪能した。

マリーの細さ。植物に愛情。枯れてしまう水銀への恐れ。写真を定着するには猛毒の水銀が不可欠。ステファンとジャンがする防毒マスクがなんか面白い。

wikiを観ると、ダゲレオタイプは外だと20分の露光という。室内だから、60分、70分、120分もかかったのか。それにしても、そこまで妻や娘を拘束するとは(だらっとなる理由はあとで分かる)。

2016年のフランス・ベルギー・日本合作の恋愛ホラー映画である。監督は黒沢清、主演はタハール・ラヒム、コンスタンス・ルソー、オリヴィエ・グルメ、マチュー・アマルリック、マリク・ジディが務めている。>
<青年ジャン(タハール・ラヒム)は、パリ郊外の古屋敷に住まう写真家ステファン(オリヴィエ・グルメ)の助手になる。ステファンは、娘であるマリー(コンスタンス・ルソー)をモデルに、170年前に開発された写真撮影技術ダゲレオタイプの再現にいそしんでいる。マリーは長時間の拘束を要するこの撮影方法を受け入れつつも、自立した人生を送りたいと思っている。そして、ジャンはそんなマリーに惹かれていく。
 植物を愛し、植物園で働きたいと望むマリーのもとに、トゥールーズの植物園から手紙が届く。マリーは面接を受けることが決まったとジャンに伝えて、喜びを分かち合う。
 ステファンの亡き妻ドゥーニーズ(ヴァレリ・シビラ)は、かつてダゲレオタイプのモデルを務めていたが、屋敷に隣接する温室で首吊り自殺を遂げた。以後、ドゥーニーズの幽霊がステファンの前に現れて、彼の心を苛んでいる。>

参考:ウィキペディア:ダゲレオタイプ

準備:銀メッキした銅板を鏡面に磨き上げ、ヨウ素蒸気にさらして表面にヨウ化銀の膜を形成し、これを日光などにあたらないようにカメラに取り付ける。

露光:日中屋外での露光時間は初期のタイプで1020分、改良されたものは最も短いもので数秒程度である。光が当たった部分のヨウ化銀がイオン励起状態を作ることにより像(潜像)が記録される。この段階では直接銀板表面を見ても画像を鑑賞することはできない。

現像:撮影した銀板を水銀蒸気にさらすことによって、目に見えなかった撮影済みの画像を目に見える画像にすることができる。露光時に励起した銀イオンに水銀が作用して銀水銀アマルガムを形成することによって像が浮かび上がるのである。

定着:現像してできた像は放って置けば感光が進んで崩れてしまう。そこで、ダゲールオリジナルの方法では食塩水を用いて定着させるという操作が必要になる。のちにジョン・ハーシェルによってチオ硫酸ナトリウムを用いる方法が考案された。

参考:黒沢清とフランスの撮影現場 楠大史 2015522日  http://indietokyo.com/?p=1689

<現在フランスで制作中の 『La Femme de la plaqueargentique』(『銀板の女』)をLibération(リベラシオン誌)のジュリア ン・ゲステール氏が撮影風景をルポルタージュしているので、その内容に触れていきたいと思う。
<『銀板の女』はダゲレオタイプ(銀板写真)に強迫観念を抱いている、未亡人の写真家の娘と若い青年アシスタントとの愛と死を巡る物語らしく、フランスと日本の共同制作作品で予算見積額は350万ユーロ(約47千万円)となっている。キャスティングにはタハール・ラヒム(ロウ・イエの『パリ、ただよう花』)、オリヴィエ・グルメ(ダルデンヌ兄弟の『少年と自転車』)とコンスタンス・ルソー(ミア・ハンセン=ラヴの『すべてが許される』、ギヨーム・ブラックの『女っ気なし』)を主演に迎えている。そして偶然なのか、面白いことに、オリヴィエ・グルメは黒沢監督のことを実際に会うまで全く知らなかったというのに対し、タハール・ラヒムは大学で監督の作品について研究しており、コンスタンス・ルソーに至っては卒論が監督自身についてだったようで、奇しくも、主演二人にとっては研究対象だった人物から、実際に手ほどきを受ける事態となっている。
<黒沢監督が話すフランス語は2つの言葉、「Coupez!」(カット!)と「Parfait!」(完璧です!)に限られ、この2つの言葉はよくセットで使われる。というのも、彼はごく少ないテイクで撮影するからだ(時に1回、3回以上は絶対に行わない)。「彼はあまり機械的になるのを好まず、色んなアクシデントが起こる最初のテイクの不安定さを気に入っていて、それは演出の精確さが場面を成り立たせているからこそだ。」と音響スタッフのエルヴァン・ケルザネットは説明する。」
<「フランス側の本作のプロデューサーである、ジェローム・ドプファーは感嘆が入り混じった様子でこう指摘する:「黒沢監督は撮影現場で自分が望むものを瞬時に見極める知性をもっている。彼の頭の中ではすべてが出来上がっていて、現場ではそれほど模索せず、役者にはその場でごく僅かなことしか言わない。彼らとは夕方話し合い、夜のあいだにカット割りを考える。しかし、それにはとてつもない十全な準備を必要とし、彼の幻想的なヴィジョンに応える現実をつくり上げるための舞台セットを入念に仕上げなければならない。彼の仕事は熟練した技術と役者に与えられた限りない自由の融合の上に成り立っている。とても驚くべきことだ。」」>

正月前後は、サッカーにラクビー、アメフトがあってどうしても見入ってしまう。

でも、最近は高校男子サッカーぐらいだけだった。ひさしぶりに大学ラクビー決勝。接戦でなかなかに面白かった。明大復活なのだそうだ。でも、この9年間、帝京大学がずっと強いのだという。私がよく見ていたときは明大と早大の対決が多くて、フォワードの明大を常に応援していた。アメフトはフォーティナイナーズが強い頃で、ビルズを判官贔屓していた。それにしてもクォーターバックは長続きしているから、知っている選手がまだ結構いる。15週ぐらいからかなり録画で見ている。以下ピックアップ。

http://urx2.nu/HSIQ より

トム・ブレイディ ニューイングランド・ペイトリオッツ(入団年 2000年)

ドリュー・ブリーズ ニューオーリンズ・セインツ(入団年 2001

カーソン・パーマー アリゾナ・カージナルズ(入団年 2003

ベン・ロスリスバーガー ピッツバーグ・スティーラーズ (入団年 2004

イーライ・マニング ニューヨーク・ジャイアンツ(入団年 2004

フィリップ・リバーズ ロサンゼルス・チャージャーズ(入団年 2004

アーロン・ロジャース グリーンベイ・パッカーズ(入団年 2005

アレックス・スミス カンザスシティ・チーフス(入団年 2005

マット・ライアン アトランタ・ファルコンズ(入団年 2008

ジョー・フラッコ ボルチモア・レイブンズ(入団年 2008


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by kogure613 | 2018-01-08 21:57 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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