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辛淑玉・蓮池透『拉致と日本人』  中野量太『湯を沸かすほどの熱い愛』 再見

2018/1/15(月)

総連や朝鮮学校のことなど知らなかったことがあまりにも多いと思いつつ読む。

辛淑玉・蓮池透『拉致と日本人』2017年、岩波書店。

<北朝鮮に拉致された弟の救出のために声をあげ、政治の不作為を批判する蓮池氏と、在日朝鮮人として差別へのカウンター活動を続ける辛氏。憎悪とナショナリズムにもみくちゃにされながら、国家犯罪の被害者のため、差別された者のために声をあげつづける二人の、不条理への怒りと人間への信頼が生み出した奇跡的な出会い。>

http://saya.txt-nifty.com/syohyou/2017/09/post-c837.html

2002917日小泉訪朝による日朝平壌宣言発表の後に、それまで長く「拉致疑惑」を否定してきた北朝鮮が日本人拉致を自ら認め、加えて5名生存、8名死亡との報道があった。まさに、国家犯罪が明らかになった瞬間である。その不条理な犯罪をどう理解すれば良いのか戸惑った記憶が思い起こさせられる。この日の状況を蓮池透は「これで拉致事件は前に進める」と思ったという。一方、辛はこう語っている。

 「私の友人は『午前中はこれで日本と北朝鮮の国交が結ばれ平和に向けて一歩進んだと希望を抱いたが、午後には奈落の底に落ちた』と呟いた。私の目に映った『蓮池透』は、その恐怖体験の象徴そのものだった。しかし、同時に日本社会でストレートに『弟を返せ!』と叫べる彼が羨ましかった。私はどれほど『祖父を返せ。伯父を返せ』と叫びたかったが、その思いはこの社会に届かないまま歳月が過ぎた」>

随分、生協から映画などを買っていて、これは未見と思って、再生。

あら、この煙突どこかで観たと思ったら、案の定去年の3月、立誠シネマで観ていた。

でも、覚えていないシーンとよく知っているシーンとがどうしてあるのかとか、いろいろ楽しめた。

りりィさんが、後半、幸野双葉の実母(建設会社重役とかなので、向井拓海君の父親との関係も示唆か?)としてガラス越しに出る。そのあとを知っているから特にああと思う。杉咲花さんや伊東蒼ちゃんの変わり方が急激なので、そのあたりの変化をもっと丁寧に追いかけたりすると、3時間ドラマになってしまうのだろうが、興味深いなとかは思った。

中野量太(脚本も)『湯を沸かすほどの熱い愛』 (2016年、125)

、『紙の月』などの宮沢りえと、『愛を積むひと』などの杉咲花が母娘を演じ、余命宣告を受けた主人公の奮闘に迫る家族ドラマ。行方不明の夫を連れ戻すことをはじめ、最後の四つの願い事をかなえようと奔走するヒロインの姿を捉える。『チチを撮りに』などの中野量太が監督と脚本を担当し、物語を紡ぎ出す。母親と娘の強い絆はもとより、人生の喜怒哀楽を詰め込んだストーリーに夢中になる。

幸野双葉 - 宮沢りえ(幼少期:住田萌乃)

幸野安澄 - 杉咲花

幸野一浩 - オダギリジョー

向井拓海 - 松坂桃李

片瀬鮎子 - 伊東蒼

酒巻君江 - 篠原ゆき子

滝本 - 駿河太郎

滝本真由 -

宮田留美 - 松原菜野花

向田都子 - りりィ

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by kogure613 | 2018-01-15 22:17 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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