佐々木譲『警官の条件』

2018/5/9(水)

イベントデザイン演習。前回は阿波おどり、今日は高知よさこいまつり。

「とらっくよさこい(ちふれ)」の再起を中心に。2015年は賞が取れなかったけれど、その後は順調のようだ。2016年は銀賞、2017年は金賞。旭食品は両年とも金賞。

ホテルグランヴィア京都で学園互助会の歓迎会。5年前の都市環境デザイン学科卒業のOBが担当していて驚く。

読み終えた警察小説。

最近警察ものをよく読むので、組織とか少しずつ身近になる。まあ、大変な組織だなとも思うが(同じ部内で秘密裡に同じ犯罪者を追うこととかあるのだろうか、と思いつつ、何だかありそうだなとも思う)。

佐々木譲『警官の条件』新潮文庫、2014年、2011年単行本。

http://keity.info/book/sasaki.html

<・・・『警官の条件』は、刑期を終えて出所した加賀谷元警部が復職し(現実にはあまり例のないことだと思うが)、安城和也とはライバルとして、麻薬組織ルートに参入する正体不明の犯罪組織の摘発に乗り込んでいくという展開だ。
 警部に昇進した和也が所属するのは組織犯罪対策部第一課であり、復職した加賀谷は第五課の特別捜査隊係長、それに加えて薬物捜査係と銃器捜査係といった細かいセクションが複雑に絡み合って捜査が進められていく。そのなかで、警察組織の暗部、たとえばキャリアとノンキャリアの差別、点数主義、エス(情報提供者)を使った犯罪組織との情報交換と違法捜査、内部犯罪に対する隠蔽体質と内部の組織間対立などが浮き彫りにされていて興味深い。そのあたりの克明な描写に、著者の取材力の大きさを感じずにはいられない。
 警察と暴力団とエスの三つ巴の物語の根底にあるのは、和也と加賀谷の目に見えないつながりだ。作中、二人が再会するといったからみはひとつもないのだが、それは佐々木譲の意図したことなのだろう。子どもの頃に父を亡くしている和也にとって、かつての上司・加賀谷の存在は、その捜査方法に疑問を抱きながらもどこかで心酔していた父親のような存在でもあった。また、加賀谷は和也の告発によって逮捕されたのだが、息子に対するような親心があったのだと思う。だからこそ、ラストに向かうにつれ、二人の心の動きが物語の底からわき上がってくるように感じられたのだ。
『警官の血』のラストと同じように、和也がホイッスルを吹くシーンは感動的だ。駐在所のいち制服警官として市民の安全を守ることを使命としていた祖父や父の遺志を受け継いだかに思える和也の姿。同時に加賀谷の気骨ある行動こそ、和也への無言のメッセージでもあったのだろう。こちらの耳にも届いてきそうなホイッスルの音が余韻を残した。・・・>
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by kogure613 | 2018-05-09 21:37 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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