(9)行政学Ⅱ

(9)行政学Ⅱ

 資本主義の体制をとっている国において、財やサービスは、 ① によって提供される。ところが、①がきちんと作動すると、かえって財やサービスが供給されなかったり、不当な価格設定が行われたりすることがある。この状態を「 ② 」という。②の場面がたくさんあれば、行政=政府に期待することが増大し、「 ③ 」に向かっていくことになる。②の発生には、いくつかの種類があり、その一つは公共財の問題である。とくに非排除性と非競合性を持っている公共財を純粋公共財という。この純粋公共財としては、国防のほか ④ (例示として、2つあげよ)などがある。

 第二の②は、 ⑤ であり、その典型的な例は公害である。この場合、企業は①において対価を支払うことなく、地域住民などに汚染された空気や水などという不利益をふりまくことから、⑤と呼ばれる。

 そのほか、②には、「自然独占」や、食品偽装などで問題化する、企業の保有知識量より消費者が企業の提供する財サービスに対して持つ知識量が不足するという「 ⑥ 」がある。

 ところが、1980年代に入ると、③のマイナスの側面が強調され、②よりもむしろ「政府の失敗」が指摘されるようになる。そして「小さな政府」がスローガンとなり、民営化、規制緩和などが推進された。なかでも地方公共団体において推進されたのが ⑦ である。⑦は、それまで政府が直接供給していた財・サービスを、民間企業によって供給させるものであり、ごみ収集や学校給食、公用車などの分野で特に⑦が進んだ。

中央政府()と地方政府(地方公共団体)の関係を見る場合、法的な側面、財政的な側面、そして人的側面から見ることが必要である。

 まず、法的な側面から見てみよう。わが国の中央集権の象徴といわれる事務に「 ⑧ 」制度があった。たとえば、パスポート(旅券)の発行はこの⑧であり、都道府県の ⑨ が、「国の機関」として、外務大臣の仕事を代行するという仕組みであった。

 この⑧が廃止されたのは2000年のことである。561あった⑧のうち530事務が存続することになった。

 この530事務のうち、旅券の発行事務や国道の管理、国政選挙事務など、275事務は、「国が本来果たすべき役割に係る事務」であるが自治体に受託してもらう方が国民の利便や事務処理の効率の観点から望ましいものであった。そのために、新しく「 ⑩ 」という制度を作ることになった。たとえば、生活保護制度やマイナンバー制度はこの⑩として市町村等が受託して行っている。

 したがって現在、地方公共団体の事務は、国政選挙事務のような⑩とそれ以外の「 ⑪ 」(都市計画の決定、病院・薬局の開設許可など)に大別され、⑧のような中央集権的制度はなくなったことになる。

 他方、人的な側面として、中央集権的関係を形成してきたのは、国家公務員の中央政府から地方政府への「 ⑫ 」である。この⑫制度は、国から地方へ権限などを移行するという「 ⑬ 」化の大きなネックとなってきた。公務員の退職後の民間組織への「 ⑭ 」と同様、⑫にも一定のメリットはあるが、地方に有能な人材が今以上に集まることで徐々に解消されることが期待されている。

【選択する用語(ただし、数字や、該当するものがない場合は独自に記すこと)】

行政  市場  政府  無政府状態 市場の失敗 政府の失敗  大きな政府 公営バス 消防 

水道  警察  公衆衛生  外部経済  外部不経済  情報の非対称性  フリーライダー

民間委託  リスク回避  強制執行事務  機関委任事務  市長  部長  知事  

団体事務  法定受託事務  自治事務  配置転換  出向  格差是正  地方分権  三権分立  

渡り  天下り



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by kogure613 | 2018-05-19 12:54 | 大学・校務 | Trackback | Comments(0)

こぐれのぶお・小暮宣雄 写真は春江おばあちゃんと・サボテンの花嬉しく 


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