黒沢清『散歩する侵略者』 『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』『ユカちゃんと仲間たち〜密着!5年1組多国籍学級〜 

2018/9/4(火)

台風21号、すさまじかった。大阪や神戸はもっとだったのだろうが。

映画館で観たかったけれど、ようやく嵐の中で、SF映画を楽しむ。黒沢清ワールドであることはもちろんではあるが、出だしから激しく、2つの宇宙人の家族が平行するので、少しの間、ぼんやりとしてしまう。

加瀬夫婦がメインだなと思わせるのは、正面切り返しがあり、カーテンから宇宙人に乗っ取られた夫、加瀬真治が顔を出すあたりは懐かしいぐらい。車の止まったままの撮影、海辺で佇み、そのさきには行かない、行けないというシーン。

黒沢清『散歩する侵略者』2017年、129分、松竹・日活。

原案、原作 - 散歩する侵略者(劇団イキウメ。作・演出前川知大)

脚本 - 田中幸子、黒沢清

音楽 - 林祐介

撮影監督 - 芦澤明子

製作 - 2017『散歩する侵略者』製作委員会(日本テレビ放送網、日活、WOWOW、松竹、読売テレビ放送、ポニーキャニオン、ニッポンプランニングセンター、オフィス作、ヒラタオフィス)

企画 -日活

制作プロダクション - ジャンゴフィルム

配給 - 松竹、日活

助成 - 文化庁文化芸術振興費補助金

加瀬鳴海 - 長澤まさみ

加瀬真治 - 松田龍平・・・宇宙人

天野 - 高杉真宙・・・宇宙人

立花あきら - 恒松祐里・・・宇宙人

明日美 - 前田敦子・・・加瀬鳴海の妹

丸尾 - 満島真之介

車田 - 児島一哉(アンジャッシュ)

鈴木 - 光石研・・・加瀬鳴海のイラスト仕事を与える社長

牧師 - 東出昌大

医者 - 小泉今日子・・・最後のところで後遺症を治療する医師

品川 - 笹野高史・・・政府の役人、ウイルスという想定

桜井 - 長谷川博己・・・週刊誌記者、宇宙人のガイドに

(参考)

https://cinema.ne.jp/recommend/sanpo-movie2017090216/

<まずは映画『散歩する侵略者』とは何か? から語っていきましょう。

数日間行方不明になっていた不仲の夫・真治(松田龍平)が、まるで別人のようになって妻・鳴海(長澤まさみ)のもとへ帰ってきました。

まもなくして真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけるようになります。

同じ頃、町では一家惨殺事件が起き、不穏な出来事が多発していましたが、そんな折にジャーナリストの桜井(長谷川博己)は、ひょんなことから天野(高杉真宙)という謎の青年とともに、惨殺事件のカギを握る少女あきら(恒松祐里)の行方を追うことになりました。

町が次第に不穏な空気に包まれていく中、真治は淡々とした口調で、鳴海にこう告げました。

「地球を侵略しに来た……

原作は劇作家・前川知大が主宰する劇団イキウメの同名人気舞台劇。

ストーリーからお察しするまでもなく、これは堂々たる侵略SFであり、大の映画マニアである黒沢清監督は往年の『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』(56)などの侵略SFものに果敢に挑戦していることが容易に見て取れます。

ユニークなのは、侵略者たちが人間から一体何を奪っていくのか? というところで、彼らは何と人間の概念を奪っていくのです。

つまり、人間誰しも持ち得ている家族仕事”“友情”“などなど、そういった想いを奪われてしまったら、その後一体どうなるのか?

文章にするとちょっと難解に感じてしまう向きもあるかもしれませんが、画で見るとそのあたりの描出が実にうまくなされています。

また、実のところ彼らは本当に侵略者なのかどうか? もしかしたら集団催眠的な症状に侵されている者たちなのではないか? 見る側にふと、そんな疑問も脳裏をよぎらせつつ(黒沢監督には、マインドコントロールで次々と人々に殺人を実行させる青年と刑事の恐るべき闘いを描いた『CURE』という傑作ホラー映画もあります)、彼らは着々と侵略のための準備を進めていくのです。

いわゆるハリウッド映画的大掛かりな特撮はほとんどありませんが(ただし皆無ではありません)、いわゆるお金のかかる特撮描写を極力避け、アイデア勝負で貫かれたSFファンタジー作品は、実は日本映画が得意とするところでもあり、本作もその流れに見事に沿ったダークでサスペンスフルなSFファンタジーの秀作に仕上がっているのです。>

録画していた映像の記録メモ

★ 201892日放送 6:33 - 6:35 NHK総合

目撃!にっぽん 『ユカちゃんと仲間たち〜密着!51組多国籍学級〜』

<石浜西小学校で外国籍の子どもの教育に力を入れるようになったのは10年余り前のこと。町で大人向けの日本語教室を開いている小山儀秋さんは石浜西小学校の元校長だ。当時、外国から転校してくる児童の数が増え始め、様々な問題が起こり始めていた。日本語や日本文化が分からず、欠席したり不登校になる児童が相次いだのだ。寒かったり雨が降ったりすると300人中50人ほどが欠席したこともあったという。小山さんはまず学校へ足を運んでもらおうと、言葉が分からなくても楽しめる七夕などのイベントを企画。保護者に対してもプリントを翻訳して配ったり、夜の授業参観を企画するなど、日本の学校への理解を深めてもらった。子どもたちやその家族を学校ぐるみで受け入れることで、国籍の壁を乗り越えようと考えたのだ。>

★ 『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』

91日(土)[BSプレミアム]後10:001129

<前田敦子さんが主演の「学校へ行けなかった私が『あの花』『ここさけ』を書くまで」は、大ヒットアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」を執筆したカリスマアニメ脚本家・岡田麿里の自伝をドラマ化した作品。

若者たちが熱狂し、「聖地巡礼」を生み出した岡田さんの創作の原点は、かつて生きづらさを抱えていた作者自身の「過去」でした。

昨年4月に発表された自伝では、ひきこもりだった学生時代から、上京し脚本家になるまでの道のりをつづり、ベストセラーとなりました。

このドラマはその自伝を元に、岡田さん自身が脚本を執筆。アニメ作品の映像と実写ドラマをコラージュした、新しい自伝ドラマとして「生きづらさ」を抱える多くの若者に向けてお届けします。

今回は、主人公・坂田安喜子を演じた前田敦子さんにインタビュー。自身の10代の頃と安喜子を比べて思うこと、いま「生きづらさ」を抱えている若者たちへのメッセージなどを伺いました。

──安喜子のモデルとなった原作・脚本の岡田麿里さんは、どんな方ですか?

物事をハッキリ言ってくださるので、すごく気持ちの良い方です。衣装合わせのときに来てくださって、「こういうときはこんな服を着てた」とかアドバイスもたくさんいただきました。

絵コンテを確認するときの顔や目つきもすごくかっこよくて、プロフェッショナルとしての生き方が表れてるな、素敵だなと思いましたね。

実際に今も大活躍されている方を演じるのは難しいなと不安だったので、最初に岡田さんにお会いできたことはすごく大きかったです。>

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by kogure613 | 2018-09-04 19:48 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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