Pカンパニー 『白い花を隠す』 ~シリーズ罪と罰 CASE3~アイホール  就活room tugum

2018/9/7(金)

19時すぎからきっかり2時間。

ペチュニアという花をほとんど知らない。赤い花。これは時期がすぎると摘み取ることが必要で、ほっておくとうまくいかないそうだ。

でも、原種では、白い花が大きく伸びて咲くのだという。それがこの作品のタイトルに繋がっているらしい。

『白い花を隠す』。隠しているのは、他律、自律、よかれという教育、家族の結束、親子の愛情の強要・・・

つまりは

自己抑制、統制と整列重視。忖度や隠蔽、改竄にもつながる。もちろん、表現の自由の検閲、自己抑制。政治的公平というチェックを避けて、旅番組、グルメ番組、クイズ番組、スポーツ番組、お笑い、中途半端に強い親分の不祥事バッシング・・・


組織第一、個人の意見は体制に順応。家族を守るために組織には迎えない。政府の予算と承認が必要な大組織。官邸、政治家の介入が21世紀になり直接的、頻繁になるさきがけの事件。日本会議、神社本庁がじわじわ表面化し草の根に力。

そんな時代を、とても一人ひとりの個人どうしの関係として描いてあるので、とても身近でもあり、痛さも等身大だけにじわじわと染み込んでくる。喫茶ペチュニアの常連客の初老の女性がカプセルホテルをやっていて(いまは子供が経営)、そこにドキュメンタリー制作会社のスタッフはよく泊まる。彼女の父親は戦争から帰ってきて暴力ばかり振るうようになったと最後にいう。でも、改変された慰安婦による裁判番組だと、偽証かもねえという印象を持ってしまう。そういう意味では自民党日本会議派たちはすでにここから勝利しはじめていたのだ。


MHKという公共放送局名。Mはなんだろう。民族?滅私?・・まさにいわば放送局かもなあ・・大臣をやっていない安倍晋三さんって本当に珍しく、だから財務省コンプレックスもないのかも知れないし、策略を重視することになってしまったのかも知れない。

Pカンパニー第24回公演 『白い花を隠す』 ~シリーズ罪と罰 CASE3

石原燃:作/小笠原響:演出

アイホール、2時間、再演。

<小さなドキュメンタリー制作会社に、あるテレビ番組の企画が持ち込まれる。それは旧日本軍による従軍慰安婦制度を裁く民衆法廷を追う番組だった。スタッフたちは、民衆法廷が持つ歴史的な意義を伝えようと番組製作に取りかかるが、テレビ局側から異例の指示が相次ぎ、番組の改ざんを迫られる。意見を翻す者。沈黙する者。逃げる者。少しずつ見えない圧力に絡め取られていくなかで、残されたディレクターはなにを見たのか。2001年のNHK番組改変事件を元に描いた、組織に翻弄された人びとと、ある家族の物語。 それが罪だと知りながら、人はなぜ絡め取られてしまうのか。>


<これは、2001年に起きたNHK番組改変事件を元にした作品である。舞台は、繁華街の裏手にある喫茶ペチュニア。店を切り盛りする女性(坂井麻衣子:水野ふゆ)は、近くの小さなドキュメンタリー制作会社に勤めていたことがあり、その会社のプロデューサー大友(林次樹)との結婚が迫っている。一方、彼女には心に傷を抱える、タクシードライバーの姉(坂井庸子:円城寺あや)がいる。

ある日その制作会社に、テレビ番組の企画が持ち込まれる。それは旧日本軍による従軍慰安婦制度を裁く民衆法廷を追う番組だった。法廷は、戦後初めて日本が天皇の戦争責任に踏み込むものとして、世界中から注目されていた。スタッフたちは、民衆法廷が持つ歴史的な意義を伝えようと番組製作に取りかかるが、テレビ局側から異例の指示が相次ぎ、番組の改ざんを迫られる。意見を翻す者。沈黙する者。逃げる者。少しずつ見えない圧力に絡め取られていくなかで、残されたひとりのディレクター(藤田:内田龍麿)はなにを見たのか。

喫茶ペチュニアに出入りする人々の姿を通して、組織に翻弄された人間たちと、ある家族を描いた物語。それが罪だと知りながら、人はなぜ絡め取られてしまうのか。

出演

内田龍磨 / 水野ゆふ / 円城寺あや(浅井企画 )

林次樹 / 福井裕子(演劇集団円) / 大崎由利子(フリー)

荻野貴継(フリー) / 一川靖司 / 吉岡健二/ 須藤沙耶

五十嵐弘 / 山田健太 / 秋田遥香

株式会社Pカンパニーとは

劇団・木山事務所に所属していた俳優・スタッフが中心となり、2008年に設立された演劇制作会社。別役実の作品を中心に、福田善之・松田正隆等の旧作・新作を上演している。

白い花(小室等) | 週刊金曜日オンライン 2017.4.10

http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2017/04/10/%E7%99%BD%E3%81%84%E8%8A%B1%EF%BC%88%E5%B0%8F%E5%AE%A4%E7%AD%89%EF%BC%89/

<人は皆自分を殺して生きている、という芝居を観てきた。

二〇〇一年、旧日本軍による「慰安婦」制度を裁く女性国際戦犯法廷を紹介しようとしたNHKのドキュメンタリー番組が、政治家による圧力を受けて改変されたのは万人の知るところ。その事件を元に、劇作家の石原燃が書いた戯曲「白い花を隠す」を、演劇集団「Pカンパニー」が、池袋のシアターグリーンBOX in BOX THEATERで公演した。

圧力をかけた政治家とは、中川昭一と安倍晋三(当時は官房副長官)の二人だ。どのような圧力かについては、『番組はなぜ改ざんされたか「NHK・ETV事件」の深層』(一葉社)にくわしい。亡くなられているので中川氏の今を語るすべはないが、安倍という人のひどさは今も健在だ。

内部告発して組織を去った者にも、組織に居残った者にも沈黙の時が過ぎていくが、〇五年一月になって、NHKチーフプロデューサー(当時)長井暁氏が沈黙を破って涙の会見を行なう。

なぜ四年も経ってから告白する気になったのかという質問に、劇中ではMHK(NHKではない)の長井に扮する木村プロデューサーは、

木村 ……家族が路頭に迷うわけにはいかないので、この四年間、非常に悩んで……。(泣く。カメラのシャッター音)。やはり、真実を述べる義務があると、決断するに至りました。(上演台本より)

その会見に接したMHK外部制作会社の、自らも組織のため、家族のため、沈黙をし続けてきたプロデューサー大友敏也(年齢設定四五歳)は突如自虐的な哄笑を発し、

大友 家族が路頭に迷うわけにいかないって。藤田なんかとっくに路頭に迷ってるよ。谷だって田舎帰って。なんなんだよ、路頭に迷うわけにいかないって。笑わすなよ。(同)

と白い花を求めて家族と組織から去っていく。

ほかの役者もみんなすばらしかった。この芝居が上演されたことを、誇らしく思う。

大友役も演じたPカンパニー代表の林次樹さんもパンフレットで書いているが、この作品が含む問題は重層的。(「慰安婦」、組織、家族、表現の自由、自主規制、同調圧力、メディア、政治介入、公平中立……)。どの問題もすべて僕自身に突きつけられているが、とりわけ、まがりなりにもメディアにかかわる仕事をしている僕には切実だ。

現に、いま僕がホストの「小室等の新音楽夜話」のテレビ局は東京MX。そしていま、辛淑玉さんたちが貶められた番組「ニュース女子」も東京MX。今まさに、重層された問題がすべて僕に突きつけられている。(こむろ ひとし・シンガーソングライター、3月24日号)

(参考)

永田浩三『NHKと政治権力――番組改変事件当事者の証言』(岩波現代文庫)2014/8/20

<政権党の有力政治家とNHK最高幹部が放送直前に接触し、慰安婦問題を扱った番組は著しく改変されてしまった。裁判の場でも争われ、多くの人々の関心を集めた二〇〇一年の事件の真相について、担当プロデューサーが沈黙を破って全過程を明らかにした。放送現場での葛藤、政権党と癒着するNHK幹部の姿勢を克明に記した本書は、NHK番組改変事件を知る上で最良の一冊である。関連資料収録。>

京都橘大学へ。

あまり新学期の準備が出来ていない。那智勝浦町インターンシップの話を聞く。

午後からは、うちの大学の4回生もお世話になっているお二人が研究室に。

その事務所が、瀬田大橋の東側。昔住んでいた石山のアパートからもほど近いところなので、懐かしくなる。130年ほどの古民家ということでもあり、リノベーションの研究にもなるし。

(参考)

滋賀の株式会社Re-birthが運営している「就活room tugumi

https://shiga-tugumi.jimdofree.com/

<就活roomというと、なんだか就職活動だけのところと思われてしまいますが、それだけではありません。ここでは、たくさんの経営者や先輩社員を含む多くの社会人の方と交流してもらいたいと考えています。そこで、たくさんの「働き方」や「価値観」について触れ、いっぱい考えてほしいと願っています。そして「生きる力」を身につけてもらいたいと思っています。

このtugumiは「緩い」ことをコンセプトに取り組んでいます。肩肘張らずに等身大のままで参加をしてください。そして、日頃思うことや考えていることを率直に社会人の方や同じ学生たちにぶつけてください。

 そして交流を通じて働くということは「無限の可能性」が生まれるということを知ってもらいたいと私たちは思っています。

 社会人になったら我慢の連続で、学生時代のような楽しいことはなくなってしまう。果たして本当でしょうか?私たちはそうは思いません。誰もがイキイキと生き、人生を堪能していくことができると思います。

それは大企業に勤めることでも、高給取りなことでもないと思います。誰かの役に立ったと実感できることで一番のやりがいが生まれます。>

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by kogure613 | 2018-09-07 22:50 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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