虚空旅団『きつねのかみそり』アイホール、マチネ

2018/9/15(土)

虚空旅団『きつねのかみそり』。タイトルのきつねのかみそり(リコリス・サンギネア)は、彼岸花と同じような種類の花で、毒が根にあるので、モグラを退治してくれるのだそうだ。冒頭で大家さん(田口)に佐久間諒子(同棲していて、主婦っぽい役割をしている)が教える。花言葉を諒子の娘美樹が調べると「妖艶」「独立」「あきらめ」。お芝居全体とどう関わるかは観るほう次第だが、家族のなかでの自立(独立)というのは明確にあるかも知れない。

私のような60代とその前後の世代、とりわけ女性の姿が目についた。

お芝居を見て、確かに、将来、一人になって老後をどう生きるのか、終活問題を、近未来、同性婚が民法かなにかで認められたという設定で、女性同士の入籍への当事者やその家族の戸惑いや反発などの感情を、コメディタッチで描いた80分のお芝居だった。

ピアス(穴あけ)や付け爪(ネイルチッフというのか)に対する夫の反応が面白おかしく描かれている。確かに、木下社長が言うように、ビールをギンギンに冷やして飲むのは日本の風習かも知れない。美容師独特のアクセサリー観察とか、頭マッサージの練習中とか。

虚空旅団第31回公演、AIHALL提携公演・芸術文化振興基金助成事業『きつねのかみそり』作・演出/高橋恵、14071527。予告どおり80分。アイホール満席。

そのあと衝撃的なアフタートーク。

<あらすじ/

母から再婚の決意を聞かされた佐久間美樹は、女手ひとつで育ててくれた母の女性としての幸せを願い、新しい門出を祝福しようと新居を訪れる。だが、そこにいたのは新しい父ではなく、パートナーだと名乗る見知らぬ妙齢の女性だった

同性婚の制度を利用して共同生活を送ろうとする中年女性たちと、その家族たちの物語。類をみない「超高齢社会」を前に揺れる非婚シングルと周囲の人たちを描きます。>

出演/

飛鳥井かゞり(猫会議);田口芳江(一人暮らしの大家さん)

河口仁(シアターシンクタンク万化):皆川謙太郎(晶の弟、姉の入籍に反対しに来る)

杉江美生:皆川晶(あきら、有能な介護事務スタッフ、諒子をパートナーに、入籍を予定)

高橋映美子:佐久間諒子(晶と同居、入籍を予定)

竹田モモコ(ばぶれるりぐる):佐久間美樹(諒子の娘、美容師、最初は同性婚に抵抗あり)

得田晃子:皆川春香(謙太郎の妻、夫に従順・抑圧。徐々に変化してくる・・)

萬谷真之:木下洋人(諒子をパートとして雇っているアクセサリー雑貨輸入の社長、ピアスやつけ爪。東欧から、ロシア語のダンボールが上手にある、二人の部屋に社長の会社事務所がある)

アフタートークは、「劇団洒落乙。」主宰の<ぶった斬れのベティ>さん。

先週、『レズ極道~ボイタチ組組長殺害事件、激録~』という公演を阿倍野のステージプラスでしたばかりで、高橋恵さんも観劇し、とても面白かったとのこと。

ベティさんが主に話してはったが、なかなかに回転がよくて話し上手。レズ業界から見たノンケ業界の捉え方がめちゃめちゃ新鮮。あと、「インテリなバイブス」「ボイタチ」(家長制的な男と同じ言動をとることもあるらしい)とか興味深い言葉がやってくる。

移動中、憲法第24条の「両性の合意のみ」の解釈を確認する。通説あるいは多数説は、憲法では同性婚を想定していないだけであり、ここでは「のみ」が大事。戦前の民法の戸主権を廃止する趣旨。

戸主権の一つ:家族の婚姻・養子縁組に対する同意権(改正前民法750条)

憲法第24条第1項:婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。


夜は、『バー弓子』堪能。でも、帰ったのが12時を少し過ぎていたので、16日の日記にしておく。

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by kogure613 | 2018-09-15 22:02 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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