エイチエムピー・シアターカンパニー 『高野聖』IKSALON表現者工房
2018年 10月 16日
2018/10/16(火)
会議が終わってバスに間に合う。
逆に寺田町駅に早くついて、のんびり、貝のラーメン。雑炊にしたので、少し観劇には重かったな。商店街を通りながら、昔、この商店街のそばでダンスを鑑賞したことを思い出す。猫がいっぱいいた自宅でのダンス。
寺田町延三ビルは、5階建て。すべて表現者のためのビルに改造されつつあるという。
夜に行くのは初めてだったが、迷い難いので、意外と活用されるのかもしれない。でもあと10席ぐらい客席を作ることができるといいのだが。
小説の味わいを身体のカクカクした動きと言葉の映像、美しい原作のモノローグで描く。
読んだはずなのに、森田さんが演じる(というのが適切かどうかわからないが)「白痴(ばか)」が、客(僧=語り手)の晩飯を取り上げ、また取り返されるシーン、そして「木曽の御嶽山は夏でも寒い・・・」と素晴らしい声での歌。こういう場面がやけに印象的だったりする。もちろん、婦人(おんな)の艶めかしさや怖さなどが小説では際立っていて、この舞台でもさらりと表現はされているのだが。
あと、夜の闇のなかの動物の妖怪感が、いささか楽しげなのでこれも新鮮。
帰り、青空文庫で原作をしみじみ見つめた。
エイチエムピー・シアターカンパニー〈狂想的身体論Ⅰ〉『高野聖』
原作:泉鏡花『高野聖』、構成・演出・舞台美術:笠井友仁
IKSALON表現者工房(寺田町延三ビル1階)
19:47~20:39
森田祐利栄 , 米沢千草 , 原由恵 , 岸本昌也 , 竹内宏樹 , 田口翼
<エイチエムピー・シアターカンパニーは小説作品を舞台芸術作品として書き写す、新シリーズ「狂想的身体論シリーズ」をはじめます。
その第一作品目として、泉鏡花の代表作『高野聖』を上演します。 俳優の豊かな身体表現と映像を使って描き出す、怪しく美しい幻想的な『高野聖』の世界をお楽しみください。
信州・松本を目指して飛騨の峠を越えようとしていると、道に迷ってしまった一人の修行僧。
やっとの思いでたどり着いた一軒の山家には、恐ろしい秘密を持った美しい女が住んでいた。>
演出助手=高安美帆/映像=サカイヒロト/舞台監督=塚本修/照明=吉田一弥
音響=宮田充規/宣伝美術=settendesign株式会社/制作=前田瑠佳
協力=イロリムラ、岡田蕗子、空間 悠々劇的、CQ、スタジオ315、チーム濁流
助成=アーツサポート関西、大阪市、芸術文化振興基金
企画・製作=エイチエムピー・シアターカンパニー
主催=一般社団法人HMP