VOGA『直観と情熱』大阪市芸術創造館  藤原伊織『遊戯』

2018/11/6(火)

VOGA15回本公演『直観と情熱』大阪市芸術創造館。いつもと反対の舞台と客席。

19時過ぎから2045。アルト役の草蔭カゲロヲさんが、お父さん役になっている。VOGAがもう21年目だからなあ。

演出・脚本・音楽・振付:近藤和見。ちょうど私の真後ろに近藤さん。キーボード演奏も、前説+鑑賞の手引き風のトークも彼。当日パンフにも彼の率直な意見や感慨が披露されている。

こんなに正直な舞台人も少ないかも。でも、もちろん、表現者だからのフィクションや必要な嘘、ひねくれもあるはずだが・・・

原子がどんどん出てくる。素粒子、電磁波、ネット、小さなつぶつぶの光が印象的。なんだか、宮澤賢治の「せはしくせわしく明滅」する「透明な幽霊の複合体」、「因果交流電燈」を想起させられた。

物語が2つ。小さい断面だが、抽象的だけではない構成なので、退屈しないで適度に覚醒できる。もちろん、ぼーとなって勝手に新幹線が宇宙を飛ぶ映像を見たときもあったが。

劇場に久しぶりに向かう事もあって、森小路駅を降りて、確かにぼんやり改札口を出たのは確かだ。横に、演劇部の学生がいた。

どこ行くの?芸術創造館?旭区民センターで練習だという。まあ、同じ施設だった。施設前から大阪駅行きのバスが出るよというとJRは高いからという。いまは駄目だけど、土日は昼割が使えることを知らなかったので教える。そうこうしているうちに広い道路に出る時分。ところが風景が違う。

話すのに夢中になって反対側の商店街を歩いていた。慌てて、戻る。彼女は間に合っただろうとは思うが。私も目の前のラーメン屋に。一人だけ酔っぱらいの中年がいて、いろいろ居づら買った。

藤原伊織『遊戯』講談社文庫、2009年。単行本20077月。

194を読んで驚き、目を瞑った。享年59歳。喉頭癌。

「藤原伊織さんは2007517日、逝去されました。連作短編「遊戯」「帰路」「侵入」「回流」が蜜柑となりましたことをご了承願います。」

50歳代と思われる「自転車に乗った男」。主人公本間とみのりのメールをどうも読んでいるらしい。忌まわしい父の遺品の拳銃を持っている本間、CMで突然売れっ子になったみのり、その間にいる不気味な男はどう絡んでくるのか、果たして誰なのか。自分で想像すべしと解説の黒川博行さんは書いているように思うが、やっぱり、誰か完結してほしいなあ。これは趣味がよくないかもしれないが、複数の人に書いてもらって読み比べるというのもありかなあ・・・あるいは、公募懸賞とか?・・・

黒夜行 遊戯(藤原伊織)http://blacknightgo.blog.fc2.com/blog-entry-1575.html

<解説によれば、藤原伊織は登場人物を絞ってストーリーを作っていくそうなんだけど、「遊戯」も登場人物は相当少ない。メインとなるのは本間とみのりぐらいで、後はちょこっと印象的な人が出てくるみたいな感じ。で、みのりのキャラがいいなぁと思うわけなんですね。モデルになって人気が出てもブレないし、判断のセンスがいいと事務所のスタッフにも太鼓判を押されている。とび職のおじさんと建設現場の足場を上っていくところなんか、結構いいですね。
未完の小説っていうのは確か読んだことがないはずなんだけど、やっぱりモヤモヤするなぁ。誰か書いてくれないですかね。作家は自分の死期を悟ったら、今書いている小説が未完になる可能性を考えて、生きている間に誰かに続きを書いてくれと頼む、という風にするのはどうでしょうかね。まあ作家はプライドみたいなのもあるだろうし、自分の作品の続きを自分以外の誰かに書かれるくらいなら未完のままの方がいい、と思うでしょうけどね。>
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by kogure613 | 2018-11-06 22:50 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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