2019/2/6(水)
9時から18時までぎっしり校務。
帰って映画:
ディストピア。
原作を読んでいたのでそんなに衝撃的ではないのだが、でも、どうしてこの物語を構築したのかということを考えるとずんずんと暗い穴のなかに入っていく。
マーク・ロマネク『わたしを離さないで』2010年、105分
監督 マーク・ロマネク
脚本 アレックス・ガーランド
原作 カズオ・イシグロ
<「1952年 不治とされていた病気の治療が可能となり 1967年 人類の平均寿命は100歳を超えた」手術室の前。キャシーは介護人になって9年だが満たされず、「ひずみ」がたまっている。
1978年。思い出すのは緑豊かな自然に囲まれた寄宿学校ヘールシャムだ。キャシー、ルース、トミーの3人は幼い頃から一緒に過ごす。外界と完全に隔絶したこの施設にはいくつもの謎があり、外で生徒が殺されたり、餓死したという。「保護官」と呼ばれる先生に教わり、絵や詩の創作はマダムのギャラリーに送られていた。学校では頻繁な健康診断も買い物の練習も行われる。キャシーはトミーからJudy BridgewaterのSongs after Darkというミュージックテープをもらい、その中の曲“Never let me go”を聴く。絵は重要ではないといい、「明解な説明がなされてない」「あなた方の人生はすでに決められている」「中年になる前に臓器提供が始まる」「大抵は3度目か4度目の手術で短い一生を終える」「自分というものを知ることで“生”に意味を持たせて下さい」と言ったルーシー先生は校長に辞めさせられる。
1985年、18歳になってみんな提供臓器によって施設に別れるのだが、3人はコテージと呼ばれる場所で共同生活を始める。…>
読んだ本。
早川タダノリ『神国日本のトンデモ決戦生活』(ちくま文庫、2014年)
<これが総力戦だ! 雑誌や広告を覆い尽くしたプロパガンダの数々が浮かび上がらせる戦時下日本のリアルな姿。関連図版を多数収録。「決戦生活」「決戦型ブラウス」「決戦盆踊り」「勝利の特攻生活」「アメリカ人をぶち殺せ」…。凄まじい戦意昂揚キャッチフレーズ群に塗りつぶされていく戦時下の日本を、当時の雑誌やパンフレットをもとにユーモアを交えた文章で楽しく紹介。神がかりプロパガンダと大衆動員によって作り出されたグロテスクな反‐理想郷(ディストピア)がここにある。しかし、これは近未来の日本の姿ではないと言い切れるだろうか?>
『リーガル・ハイ』古沢良太脚本、百瀬しのぶノベライズ 扶桑社文庫、2013年。
<訴訟で一度も負けたことのない敏腕弁護士・古美門研介と、融通のきかない堅物新米弁護士・黛真知子。水と油のふたりがタッグを組んで、殺人、著作権侵害、ストーカー、日照権、収賄罪、離婚、親権問題…さまざまな裁判に挑む!その一方、古美門の宿敵、大手弁護士事務所の三木長一郎との闘いもクライマックスへと…。弁護士ドラマ史上もっとも笑える、極上リーガルコメディ。>