遊劇舞台二月病『Shadow』ウイングフィールド
2019年 04月 21日
2019/4/21(日)
日曜日に2公演するという劇団、ユニットが増えてきたように思える。
1回目は午前中のときもある。
遊劇舞台二月病『Shadow』。
今回は、12時が1回目。
ウイングフィールド、90分弱。実在の事件がモデル。ポスト対話劇。断片化と複数化。
複線化する演出に文学(岡本綺堂)。ただ、「影を踏まれた女」の影がノブコになる演出もあり、なにが影で何が本体か?それは固定ではない。
高級外車のシートが2つの舞台。後ろの席は長椅子。3人が座ると、5人のノブコがいて、彼女の人生の5つのステージを思い出し、振り返り、あなたとわたしの対話となる。なかなかに本物にならない。すべて偽物。願いはすべてそろばん上だけだった。
観音寺と東京。
「その頭の良い女性」=ミヤザキノブコ、「おせき」岡本綺堂『影を踏まれた女』。
遊劇舞台二月病『Shadow』中川真一:作・演出
石田麻菜美(ノブコ1)/武田真悠(ノブコ2)/橋本達矢(ノブコの息子、タカオ)/松原佑次/三村優里花(ノブコ3)/ルーデルマン大地(ノブコの夫だった高級車のディーラー) (以上劇団員)
中村ユリ(魚クラブ、ノブコ4))/古川智子(劇団大阪新撰組、ノブコ5))/本多信男(カラ/フル・劇団大阪新撰組、チチ)
https://nigatsubyou.jimdo.com/
<その頭の良い女性はそろばんをはじいていた。「願いましては」と繰り返し、せめて人並みの生活を手に入れたいと願い続けていた。しかし、家計の苦しさから進学を断念した。同級生たちと離れ離れになり、「もしも進学していれば」と、明るいはずだった未来への妄想はさらに明るく膨らんでいった。それは次第に、僻み、妬み、嫉みに変わり、世に対する怒りへと姿を変える。TVのトレンディドラマでは、赤いスポーツカーを乗り回すカッコいい女性の姿、本当ならば自分が乗っているはずだった。どこで歯車が狂ったのか。
時はことなり、おせきという女性がいた。おせきは影を踏まれると寿命が縮むという迷信から、自身の影を映し出す明かりを恐れ、暗い部屋に閉じこもるようになった。次第に、外出すると殺されてしまうという確信へと姿を変える。外に出ると私の影は化け物へと姿を変え、きっと私を殺してしまうだろう。しかし、このままでは、私は部屋の暗がりの中で生を終えてしまう。さて、どうしたものか。
女性は多額の借金を背負い、赤いスポーツカーを購入する。これさえあれば幸せなハズだ。
おせきは、自分に言い寄る男とともに部屋をでて外を見る事を決意する。暗がりの中で死ぬのも、自分の影に殺されるのも同じである。もしかすると大丈夫かもしれない。
女性はスポーツカーで道行く女子高生に声をかける。誘拐殺人を思いついたのである。
おせきの影はやはり化け物の姿になる。
女性とおせきはお互いの影であり、自分自身である。自分の取った選択は、やはり間違いであった。でも、こうするしかなかったし、行動したことは後悔ばかりではない。自分だけはそう思わなければいけないと自分に言い聞かせた。>
by kogure613
| 2019-04-21 22:26
| こぐれ日録
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