原真人『日本銀行「失敗の本質」』
2019年 04月 25日
2019/4/25(木)
読んだ本。
赤川次郎『三毛猫ホームズの恐怖館』角川文庫、1987年。1982年発表。6作目。
原真人『日本銀行「失敗の本質」』 (2019年、小学館新書)。
p120-121
<国債市場が日銀のコントロール下に置かれ、官製相場になっている現状には変わりない。
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黒田が、白川時代に回帰していることを認められないのは、黒田の意地からだけではなかろう。異次元緩和が続くことによって、市場での日銀の影響力が強大になりすぎた。それに周囲も慣れすぎたのだ。
いまは日本の国家財政は、日銀の国債買い入れなしには成り立たない。それなしに毎年度の予算を組むことさえできなくなっている。日銀が長期金利のゼロ金利誘導や、年間6兆円の上場投資信託(ETF)の買い入れをよまれば、株価の急落も避けられない。…
もし日銀が異次元緩和の出口政策に乗り出し、正常化をめざすなら、当然、国債やETFの買い入れを減らし、いずれ売却も進める必要がある。「そのとき」を最も恐れるのはおそらく安倍政権だ。森友・加計問題の逆風があったにもかかわらず、政権意地基盤が崩れなかったのは、経済が堅調だったからだ。…>
<黒田日銀はなぜ「誤算」の連続なのか? 「異次元緩和」は真珠湾攻撃、「マイナス金利」はインパール作戦、「枠組み変更」は沖縄戦に通じる――。「誤算」と「迷走」を重ねる黒田日銀の金融政策は、かつての日本軍の失敗を彷彿とさせる。組織論の観点から見ても、「あいまいな戦略目的」や「短期決戦志向」「属人的な決定プロセス」など、両者は驚くべき相似をなす。だとすれば、その行き着く先は「第2の敗戦」ではないのか――。いち早くアベノミクスに警鐘を鳴らした朝日新聞編集委員が、間違った金融政策を修正できない政府・黒田日銀の問題点を浮き彫りにする。
「メディアも有識者も経済界も、この政策をまったく批判しなくなったら、それはまるで戦時中の大政翼賛会のようなものだ。あまりに無謀な太平洋戦争を引き起こした戦争責任は時の政権や軍部にある。だとしてもそれを無批判に受け入れ、時に支持したメディアや有識者たちにも責められるべき点が多々ある批判を許さない抑圧的な体質も、都合のいいことしか説明しない、させないという大本営発表的な手法も、戦前や戦中に通じるもののように思える。私たちは今、相当に危なっかしい時代の淵に立っている。」(プロローグより抜粋)
【編集担当からのおすすめ情報】
朝日新聞の連載「波聞風問」などで切れ味鋭い経済コラムを執筆している著者の原さんは、いち早くアベノミクスと異次元金融緩和に警鐘を鳴らしてきた記者の1人です。
その原記者が、ベストセラー『失敗の本質』で指摘されている日本軍の欠陥分析を参考に、黒田日銀の抱える問題点を丹念に検証し、書き下ろしたのが本書です。
「時系列」と「組織論」の両面から、軌道修正できない組織――日本軍と黒田日銀の驚くべき相似が解き明かされていきます。これ一冊で、重厚な経済書ほどの読み応えがあります!>
近大。
相原マユコ先生から、近大の公演の案内状をいただく。the nextage。土曜日マチネ(5/18)に行くことにする。



