髙村薫『地を這う虫』
2019年 09月 10日
2019/9/10(火)
いやあ、渋くてよかった。髙村薫『地を這う虫』
彼女の長編はフルマラソン。読んだのは『マークスの山』と『神の火』。
これらは400メートル走ぐらい。
髙村薫『地を這う虫』文春文庫、1999年。1993年単行本、全面改稿。
愁訴の花(定年で警官を辞めて、警備会社に。「小谷の失踪」、リンドウの花)
巡り逢う人びと(サラ金に警官を辞めて再就職。取り立て。彼がダメなら暴力団)
父が来た道(警官を早く辞めて総理大臣候補佐多幸吉の運転手に。主人公の父親が佐多の地盤の責任者、佐多の代わりに刑務所へ)
地を這う虫(ゲジゲジが這う。別居の妻が蟻を払うのを諌める。自作自演。元警官の5年間)
<失意の内にあっても誇りを失わない男たちよ。老刑事、国会議員の運転手、サラ金の取り立て屋が見据えた闇の底。歪みを抉る会心作>
<「人生の大きさは悔しさの大きさで計るんだ」。拍手は遠い。喝采とも無縁だ。めざすは密やかな達成感。克明な観察メモから連続空き巣事件の真相に迫る守衛の奮戦をたどる表題作ほか、代議士のお抱え運転手、サラ金の取り立て屋など、日陰にありながら矜持を保ち続ける男たちの、敗れざる物語です。深い余韻をご堪能ください。>
19時から、京都市市民活動総合センター(シミセン)で、第3回市縁堂実行委員会。
今年から、広報を早くできることに。
開催日は、12月21日(土曜日)。午後から。
公開講座も同時開催。どううまくシナジー効果を出せるか?
その前の週(12/14)には、しみせんのチャリティコンサートもある。これも行くことができそうだ。