壁ノ花団『スマイリースマイル』THEATRE E9 KYOTOオープニングプログラム
2019年 09月 26日
2019/9/26(木)
壁ノ花団『スマイリースマイル』を堪能した。いまたまたま中村文則さんのショートストーリー(星新一さんぐらいの短さ)を読んでいて、同じような感触がある。もちろん、壁ノ花団最長の85分とはまるで違う短さなのだが、小説にも演劇にも終わりがあり、でも鑑賞者は何も終わらない、いや始まったばかりだと思う。今回の観劇でもまだまだ始まったばかりじゃんと終わったステージに拍手している自分があった。
THEATRE E9 KYOTOオープニングプログラム。
このプログラムにずいぶん駆けつけている自分がいる。客席の見易さが抜群。今日は、いつも端の方に(特に上手)座るのだが、奥の中央ぐらいに座った。このどうしようもない旅館、廃墟にほとんど同じの空間と独りで対面している気持ちになる。
このプログラムもとてもよかった。壁ノ花団の公演は何回か観ているが、置いてきぼりになることがたまにあったが、今回はそれもなく、分かりやすいという部分が底辺にあって、もちろん、二重性であるとか、生きていることと死んでいることの相対化、行き来のことなど、世界の不条理の本質はまるで変わらず、逆にそのことだけに集中して感じられる。
可怪しい、そして哀しい。
笑えて、辛い。
暗くで、底が抜ければスマイルじゃい。
壁ノ花団『スマイリースマイル』作・演出:水沼健。85分。
出演
F.ジャパン(男1、ヤルゾウ=「わたし」)
蟷螂襲(男2、ヤルゾウと腹違いの兄弟 )
松原由希子(女1、最初はずっと寝ている。占いに縛られているようだ。足が悪いはず)
金替康博(男3、女1の兄。今の車はアルトだ。ナイフ、指が数本ない)
前畠あかね(女2,ねじ回しを探し出す、やはり、ヤルゾウとも腹違いの兄弟らしい)
https://askyoto.or.jp/e9/ticket/201910
ものがたり-
ママンが死んだ。ママンは死ぬ前わたしに、父親の名前と、父親がいるという島の名前を教えてくれた。かならず会いに行って、そしてこう言うんだ、わたしたちのものを残らずぜんぶ寄こせって、わたしたちがあたりまえにもらってなくちゃいけないものをなにひとつもらっちゃいないんだからって、と言った。しばらくしてママンは仏頂面のまま死んだ。誰かがお悔やみを言いに来るかと思っていそいで部屋をきれいにして待っていたけど誰も来なかったので、用意したお寿司はひとりで食べた。そんなわけでわたしは父親がいるという島に来ている。何人かの人間に会って話をしてみたが、誰もわたしの父親のことは知らないという。どうにも嘘ばかりつかれているように思うけど、わたしがあたりまえにもらってなくちゃいけないものを手に入れるまで、笑ってやりすごす。スマイル。
舞台美術|柴田隆弘 照明|吉田一弥(真昼) 音響|堂岡俊弘 舞台監督|浜村修司
宣伝イラスト|木村耕太郎 宣伝美術|岸本昌也 制作|垣脇純子 谷口静栄
協力|劇団衛星 匿名劇壇 PM/飛ぶ教室 MONO ライターズ・カンパニー リコモーション radio mono
企画・製作・主催|キューカンバー
助成|芸術文化振興基金
京都芸術センター制作支援事業
行政学、4限目。久しぶりに話すと草臥れる。
毎日、みなさんは、水道法、消費税法、道路交通法など行政法領域の法律と関係しているという枕。
難しかったという感想多し。なんか、憲法とか内閣法制局とか淡々と言いだしたはずが、熱くなることが心のなかにあって、淡々とはならないからこそ、水道法の実施とか種子法の廃止をうけた種子保護条例の話とか、いささか、受講者を置いてきぼりにした部分があったと反省。
去年が3桁だっが今年は半分ぐらい。そのかわり、アーツマネジメント論が去年は27人だったのに、98人という数字。配布予定のチラシが足らず印刷。