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梶よう子『桃のひこばえ-御薬園同心 水上草介』

2020/4/15(水)

校務の会議を自宅で。結構、スムーズ。

読んだ小説。

梶よう子『桃のひこばえ-御薬園同心 水上草介』集英社文庫、2017年、2014年単行本。

三条京阪のブックオフで買っておいたもの。

気持ち穏やかになって、いい読書だった。

 

(参考)

<「水草さま」と呼ばれ、周囲から親しまれている小石川御薬園同心の水上草介。豊かな草花の知識を活かし、患者たちの心身の悩みを解決してきたが、とんでもなくのんびり屋。そんな草介が密かに想いを寄せてきた、御薬園を預かる芥川家のお転婆娘・千歳に縁談が持ち上がる。初めて自分の心に気付いた草介はある行動に出るが――。大人の男として草介が一歩成長をとげる優しく温かな連作時代小説。>

https://blog.goo.ne.jp/narkejp/e/57feadedc0dc0ae58342bed067f75812

<第1:アカザのあつもの

2:大根役者

3:女房のへそくり

4:柴胡の糸

5:桃のひこばえ

6:くららの苦み

7:清正の人参

8:相思の花

9:葉の文

「水草どの」と親しまれる若い御薬園同心の水上草介と、上役のおてんば娘である芥川千歳のコンビに加え、カチンコチンの堅物である吉沢角蔵や西洋医術を学んだ医師の河島仙寿などがからむ話ですが、一つ一つは他愛のない出来事や事件を展開しながら、仕事へのプライドやひそかな思慕を織り込むところなど、なかなか良質さを感じさせる物語です。

 最近は、作者が登場人物を都合良く死なせてしまったり、主人公の周囲に確率的にありえないほどに凶悪な殺人事件ばかりが連続する日常性が描かれたりするあたりに、作為的な嘘くささを感じてしまいます。本作は、ある意味そういう意地悪な視点も持ってしまっている中高年読者が、ほっとするような新鮮さを感じてしまう作品と言えるかもしれません。>

 

梶よう子

1961年、東京都生まれ。フリーライターとして活動するかたわら小説を執筆。2005(平成17)年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。2008年「一朝の夢」で松本清張賞を受賞。2016年『ヨイ豊』で直木賞候補、同年、同作で歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。著書に、みとや・お瑛仕入帖シリーズのほか、『一朝の夢』、御薬園同心水上草介シリーズ、『立身いたしたく候』『宝の山 商い同心お調べ帖』『ことり屋おけい探鳥双紙』『葵の月』『北斎まんだら』『とむらい屋颯太』『菊花の仇討ち』など多数。


by kogure613 | 2020-04-15 22:00 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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