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二兎社『私たちは何も知らない』NHK

2020/8/17(月)

数日ぶりに5時すぎに目覚めたので、背割提を歩く。どうも、私はピッチが遅いということに気づく。早い人に引き離されないようにするのは、歩幅を広くする必要がある。あんまり、自分の歩く速度やスタイルに気づかなかった。

 

昼間、6/7に録画していたお芝居のうち前半を見る。

二兎社『私たちは何も知らない』作・演出:永井愛

上演時間は160分で休憩あり。

「青鞜」をめぐる芝居、たしか、見たことがあるなあと検索。

10ヶ月前に観ていた。

兵庫県立ピッコロ劇団『ブルーストッキングの女たち』ピッコロシアター大ホール https://kogure.exblog.jp/239622991 作=宮本 研、演出=稲葉賀恵(文学座)

 

『ブルーストッキングの女たち』は、男女比でいうと同じぐらいか、結構男性側の情けなさなども描かれる。他方、一人だけ男性が出るが、二兎社『私たちは何も知らない』には、画家でツバメの奥村博(演:須藤蓮)は、当時の世間、男社会を代表していない。したがって、女性たちが、雑誌づくりも初めてだし、議論を女性同士がするのも初めて。

いままで、やっていないことをするのだから、私たち(女性)は、まだ何も知らない(ことをやろうとしている)わか。

そして、当時の常識、社会の掟も何も知らない、空気も読まず知らずに明治の終わりから大正の初めに活動した記録。大きな壁に斜めに開けられた階段を上り、降りる。遠くの人たちは、情報の壁に窓ができて、顔を出し、意見を言う。見飽きない演出も素敵。

 

https://lp.p.pia.jp/shared/cnt-s/cnt-s-11-02_2_052f1448-94d1-4853-9b6a-189910626822.html

ただ、途中から概則を女流文学の発達を計るから女子の覚醒を促すに変えると、途端にさまざまな論争が起こる。そこが非常に面白いんです。私は、あの頃の女たちが論争した、ってことが凄いと思う。青鞜の三論争というのが青鞜の終焉期に出たんだけど、ひとつは貞操論争。処女を守るべきか、いつ捨てるべきか……といったことを大真面目に論争しているのね(笑)。その次が堕胎論争で、堕胎した女が出てくる小説を載せたら、当局から発禁処分を受けた。じゃあ堕胎についてどう思う?と呼びかけて、論争を引き起こした。もうひとつが売春論争で、ある慈善団体の婦人会がそうした商売の女たちを卑しい女と蔑んだ、その高飛車な視線に対して野枝が猛烈に反発するんですよ。だけど野枝もあまり理論的でないので、売春を肯定しているように受け取られてしまう。そこにまた別の論客がやって来てアナタ、間違ってるわよとやり込められるわけです(笑)。100年前の女たちが、自分の体験などもさらけ出して、堂々と論争したことの凄さ! 貞操論争も堕胎論争も売春論争も、元をたどれば、あの時代の女性の体って、ある時期までは親のもの、その先は夫のもの、そして子供を産むための国家のものとされていた。自分の体なのに、自分に決定権がない。そうした女性にとって一番大事な問題を、彼女たちは世間の空気を読まずに論争した。その事実の凄さ、面白さをこの舞台で見せたいと思っています」

 

http://www.nitosha.net/nitosha43/

<平塚らいてうを中心とする「新しい女たち」の手で編集・執筆され、女性の覚醒を目指した『青鞜』は、創刊当初は世の中から歓迎され、らいてうは「スター」のような存在となる。しかし、彼女たちが家父長制的な家制度に反抗し、男性と対等の権利を主張するようになると、逆風やバッシングが激しくなっていく。やがて編集部内部でも様々な軋轢が起こり

朝倉あき(平塚らいてう)

藤野涼子(伊藤野枝)

大西礼芳(岩野清)

夏子(尾竹紅吉)

富山えり子(保持研)

須藤蓮(奥村博)

枝元萌(山田わか)

https://natalie.mu/stage/news/380204

永井愛作・演出の「私たちは何も知らない」が、6723:20からのNHK BSプレミアム「プレミアムステージ」前半で放送される。
「私たちは何も知らない」は、昨年11月の埼玉・富士見市民文化会館キラリふじみ公演を皮切りに、東京、兵庫、長野、三重、愛知、滋賀、石川で上演された二兎社の新作だ。
 舞台は女性の覚醒を目指す雑誌「青鞜」の編集部。創刊当初、世の中から歓迎された「青鞜」は、家父長制的な家制度に反抗し、男性と対等の権利を主張するようになると、社会から激しいバッシングを受けるようになる。やがて部内でもさまざまな軋轢が生じ……。編集部の中心人物・平塚らいてうを朝倉あき、伊藤野枝を藤野涼子が演じたほか、出演者には大西礼芳、夏子、富山えり子、須藤蓮、枝元萌が名を連ねた。


by kogure613 | 2020-08-17 21:00 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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