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斎藤隆夫さんの粛軍演説と反軍演説を読んで見る

2021/4/11(日)
斎藤隆夫さんの粛軍演説と反軍演説を読んで見る。

「粛軍に関する質問演説」

https://blechmusik.xii.jp/d/saito/s13/

https://ja.linkfang.org/wiki/%E7%B2%9B%E8%BB%8D%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E8%B3%AA%E5%95%8F%E6%BC%94%E8%AA%AC

斯の如く軍人の政治運動は上は聖旨に背き国憲国法が之を厳禁し、両院議員の選挙被選挙権までも之を与えて居らない、是は何故であるかと言へば、詰り陸海軍は国防の為に設けられたるものでありまして、軍人は常に陛下の統帥権に服従し、国家一朝事有るの秋に当っては、身命を賭して戦争に従わねばならぬ、それ故に軍人の教育訓練は専ら此方面に集中せられて、政治・外交、財政、経済等の如きは寧ろ軍人の知識経験の外にあるのであります。 加之若し軍人が政治運動に加わることを許すと云うことになりますると云うと、政争の末遂には武力に愬えて自己の主張を貫徹するに至るのは自然の勢でありまして、事茲に至れば立憲政治の破滅は言うに及ばず、国家動乱、武人専制の端を開くものでありますからして、軍人の政治運動は断じて厳禁せねばならぬのであります>
故に軍首脳部が宜く此精神を体して、極めて穏健に部下を導いたならば、青年軍人の間に於て怪しむべき不穏の思想が起る訳は断じてないのである。 若し夫れ軍部以外の政治家にして、或は軍の一部と結託通謀して政治上の野心を行わんとするが如き者が若しあるならば、是は実に看過すべからざるものであります。

(拍手)

苛も立憲政治家たる者は、国民を背景として正々堂々と民衆の前に立って、国家の為に公明正大なる所の政治止の争を為すべきである。 裏面に策動して不穏の陰謀を企てる如きは、立憲政治家として許すべからざることである。 況や政治圏外にある所の軍部の一角と通謀して自己の野心を遂げんとするに至っては、是は政治家の恥辱であり堕落であり、

(拍手)

又実に卑怯千万の振舞であるのである。 此点に付きましては軍部当局者に於きましても相当に注意をせらるる必要があるのではないかと思われる。

其外事前の監督、事後の処置に対しては、私共現寺内陸軍大臣を絶対に信頼して居りまするからして、是等に付て質問をする所の必要はござりませぬが、要するに一刀両断の処置を為さねばならぬ>



粛軍演説(しゅくぐんえんぜつ)は、1936年(昭和11年)5月7日に帝国議会の衆議院で斎藤隆夫が行った演説。「粛軍に関する質問演説」ともいう。
<寺内寿一陸軍大臣に対する質問演説。「革新」の実体の曖昧さを突き、広田内閣の国政改革の大要の質問を行った後、軍部革正(粛軍)を軍部に強く要請すると同時に議会軽視の傾きのあった軍部への批判演説である。

【苟も立憲政治家たる者は、国民を背景として正々堂々と民衆の前に立って、国家の為に公明正大なる所の政治上の争を為すべきである。裏面に策動して不穏の陰謀を企てるが如きは、立憲政治家として許すべからざることである。況や政治圏外にある所の軍部の一角と通謀して自己の野心を遂げんとするに至っては、是は政治家の恥辱であり堕落であり、(ここで拍手)又実に卑怯千万の振舞であるのである。】

 斎藤の演説は、軍部批判にとどまらず、軍部に擦り寄っていく政治家に対しても、強烈な批判を浴びせている。
 演説後半では二・二六事件を取り上げ、青年軍人の右傾化と軍人の政治介入を批判するとともに、五・一五事件に対する軍の対応が事件の遠因となったのではないか、と指摘している。
 この演説は1時間25分に及ぶ長演説となった。>

「支那事変処理を中心とした質問演説」

声でつづる 昭和 人物史 斉藤隆夫/さいとう たかお  2017 05 29 ラジオアーカイブス・NHKカルチャーラジオ https://youtu.be/7miVsXSQecI

https://blechmusik.xii.jp/d/saito/s01/
そこで先づ第一に吾々が支那事変の処理を考うるに当りましては、寸時も忘れてならぬものがあるのであります。 それは何であるか、外の事ではない。 此の事変を遂行するに当りまして、過去二年有半の長きに亘って我が国家国民が払いたる所の絶大なる犠牲であるのであります。 即ち此の間に於きまして我が国民が払いたる所の犠牲、即ち遠くは海を越えて彼の地に転戦する所の百万二百万の将兵諸士を初めとして、近くは之を後援する所の国民が払いたる生命、自由、財産其の他一切の犠牲は、此の壇上におきまして如何なる人の口舌を以てするも、其の万分の一をも尽すことは出来ないのであります。

(拍手)

而も是等の犠牲は今日を以て終りを告げるのではない。 将来久しきに亘る、今後幾年に亘るかということは、今日何人と雖も予言することが出来ない状態にあるのであります。 実に此の度の事変は、名は事変と称するけれども、 其の実は戦争である、而も建国以来未だ曾て経験せざる所の大戦争であります。>


生存競争は愈々激しくなって来る。 民族と民族との間、国家と国家との間に競争が起らざるを得ない。 而して国家間の争いの最後のものが戦争でありまする以上は、此の世界に於て国家が対立して居りまする以上は、戦争の絶ゆる時はない。 平和論や平和運動が何時しか雲散霧消するのは是は已むを得ない次第であります。

若し之を疑われるのでありますならば、最近五十年間に於ける東洋の歴史を見ましょう。 先程申上げました通りに、我国は曾て支那と戦った。 其の時於ても東洋永遠の平和が唱えられたのである。 次に露西亜と戦った。 其の時にも東洋永遠の平和が唱えられたのである。 又平和を目的として戦後の条約も締結せられたのてありまするが、平和が得られましたか。 得られないではないか。 平和が得られないからして今回の日支事変も起こって来たのである。>


<最後に支那全体を対象として、今後の形勢に付て政府の意見を聴いて置きたいことがある。 申すまでもなく支那は非常な大国であります。 其の面積に於きましても日本全土の十五倍に上って居る。 五億に近い人口を有して居る。 我国の占領地域が日本全土の二倍半であると致しますならば、まだ十二倍半の領土が支那に残されて居るのであります。 此の広大なる所の領土に加うるに、之に相当する所の人口を以てして、之を統轄する所の力を有する者でなければ、支那の将来を担って立つことは出来ない。 近く現われんとする所の新政府は是だけの力があるのであるか。 私共如何に贔屓目に見ましても、此新政府に是だけの力があるとはどうも思えないのであります。>


 畏多くも組閣の大命を拝しながら、立憲の大義を忘れ、国論の趨勢を無視し、国民的基礎を有せず、国政に対して何らの経験もない、而も其の器にあらざる者を拾い集めて弱体内閣を組織する。 国民的支持を欠いて居るから、何事に付ても自己の所信を断行する所の決心もなければ勇気もない、姑息倫安一日を弥縫する所の政治をやる。 失敗するのは当り前であります。

(拍手)

斯う云うことを繰返して居る間に於て事変は益々進んで来る。 内外の情勢は愈々逼迫して来る。 是が現時の状態であるのではありませぬか。 之をどうするか、如何に始末をするか、朝野の政治家が考えねばならぬ所は茲に在るのであります。>


歴代の政府は国民に向って頻りに精神運動を始めて居る。 精神運動は極めて大切でありまするが、精神運動だけで事変の解決は出来ないのである。 況や此の精神運動が国民の間にどれだけ徹底して居るかと云うことに付ては、此の際政府としても考え直さねばならぬことがあるのではないか。

(拍手)

例えば国民精神総動員なるものがあります。 この国費多端の際に当って、随分巨額の費用を投じて居るのでありまするが、一体是は何を為して居るのであるかは私共には分らない。

(拍手)

此の大事変を前に控えて居りながら、此の事変の目的は何処にあるかと云うことすらまだ普く国民の間には徹底して居らないようである。

([ヒヤヒヤ」拍手)

聞く所に依れば、何時ぞや或る有名な老政治家が、演説会場に於て聴衆に向って今度の戦争の目的は分らない、何の為に戦争をして居るのであるか自分には分らない、諸君は分って居るのであるか、分って居るならば聴かして呉れと言うた所が、満場の聴衆一人として答える者がなかったと云うのである。>


然るに此の不公平なる所の事実を前に置きながら、国民に向って精神運動をやる。 国民に向って緊張せよ忍耐せよと迫る。 国民は緊張するに相違ない、忍耐するに相違ない。 併しながら国民に向って犠牲を要求するばかりが政府の能事ではない。

(拍手)

是と同時に政府自身に於ても真剣になり、真面目になって、以て国事に当らねばならぬのではありませぬか。

(「ヒヤヒヤ」拍手)

然るに歴代の政府は何を為したか。 事変以来歴代の政府は何をなしたか。

(「政党は何をした」「黙って聞け」と呼ぶ者あり)

二年有半の間において三たび内閣が辞職をする。 政局の安定すら得られない。 斯う云うことでどうして此の国難に当ることが出来るのであるか。 畢竟するに政府の首脳部に責任観念が欠けて居る。

(拍手)

身を以て国に尽す所の熱力が足らないからであります。 畏多くも組閣の大命を拝しながら、立憲の大義を忘れ、国論の趨勢を無視し、国民的基礎を有せず、国政に対して何らの経験もない、而も其の器にあらざる者を拾い集めて弱体内閣を組織する。 国民的支持を欠いて居るから、何事に付ても自己の所信を断行する所の決心もなければ勇気もない、姑息倫安一日を弥縫する所の政治をやる。 失敗するのは当り前であります。>




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by kogure613 | 2021-04-11 14:48 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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