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大善院おてらハウス『虹色の飛行船’07』 & エリック・ロメール『O侯爵夫人』

12/9(日)
今日は、アーツ鑑賞演習の日に振り替えて(15日が予定日だったが、1回生のインターゼミに当てられたため)、大善院おてらハウスに向かう。風が昨日よりも冷たく、年の暮れ感が漂う。地下鉄四条駅南口下車、まず、仏光寺にお参り。山科にもともとあったというたて看板あり。磔磔も近いので、おてらハウスに来た学生たちで、すでに『虹色の飛行船‘07~自閉症の仲間たち』(日下部美術教室に通う7名の展示)をみた学生たちを案内する。

ずいぶん迷った学生たちがいて、碁盤の目で分かりやすい地図なのに、とは思うが、通りの名前が見つからなかったり、東西南北の感覚がないといずれにせよ迷うのだろう。
今村花子さんのお母さんにご挨拶。大山崎山荘美術館(アサヒビール)の山城さんとか、小山田さん、細馬さんらの話になる。佐々木和尚さんと事前の打ち合わせ。ほんわかしたムードになりますように・・・

14時すこし前から、大善院本堂にて、オカリナの演奏、土屋彰男さんとお母さん。14時からとあらかじめ彰男さんに話していたが、10分前から演奏することに当日変わったのだが、それになかなか彰男さんは対応できない。そこが自閉症などの障碍特有の生真面目な部分でそれでもよくパニックにならないで対応する彰男さん。終わった後自分の名刺を楽しそうに配っていた。

オカリナで暖かい気持ちになったあと引き続き、記念トーク「絵・出会い・語らい」はじまる。学生が21名もきたために、いっぱいになる。ほんわかした集まり。

つづいて、スライドトーク。まず、日下部直記さん、つぎに作家の渡辺あふるさん、そして、日下部教室とほぼ同じ頃始められたアトリエ・ウーフの酒谷佳子さん。ちょうどめくるめく紙芝居ワークショップが今日に重なってしまったが、アトリエ・ウーフに通うOさんのお母さんがこちらにかけつけてくれる。

夜、エリック・ロメール監督『O侯爵夫人』(1976年、107分、西ドイツ=フランス合作)を観る。いま家には加藤泰監督映画が6本ほどあるが、芳江が血なまぐさいのはいや、というので、ロメール映画(いま出ているもので観ていないのは、あと2本ほどになるな)を楽しむ。この『O侯爵夫人』は、『愛の昼下がり』(1972)で「6つの教訓話」シリーズが終わり次のシリーズ「喜劇と格言劇」シリーズが始まる(『飛行士の妻』1981)までの間に位置している(次が『聖杯伝説』1978)。

はじめ、ドイツ語でまず驚くが、その異様なまでの様式美、おっと、こりゃあ古典演劇だと気づく。言葉は原作に忠実とのこと。ところが、内容はじつに心理の機微をたどる会話劇で、悲劇なのか喜劇なのか(思い違いが輻輳するところなどシェークスピアの喜劇のようだ)は別として、じつに、スピーディで(暗転多し)、19世紀初めの小説とは思えないほどだった―原作(クライスト)よりも分かりやすくしてある(重要なところだけ変化させてある)とあとで知る。

ブルーノ・ガンツ(ロシア人伯爵役)が若くて、これもびっくり。彼以外のベルリンの劇団俳優さんが出ていて正当な演技が見られ、舞台美術はシンメトリーな室内、暗い中での蝋燭の明かりによる奥行き重視の映像で、まるでイタリア絵画のような、でもフランスのサロン風絵画のような世俗性も加味されたような画面構成。つまり、古典演劇で古典美術なのに、でもやはり人物の心理の綾はロメール映画そのもの。なんだか、感想がうまくまとまらないが・・・




More 京都新聞の記事引用 Kyoto Shimbun 2007年11月27日(火)
http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007112700182&genre=K1&area=K10
 京都市内の五つのギャラリーが協力して、心身にハンディキャップのある人たちの作品を同時期に展示する「あっ!とアートお散歩展」を開いている。多くの市民に関心を持ってもらうための初めての試みで「散歩しながら気軽に作品に触れてほしい」としている。

 下京区のギャラリーおてらハウスが、上京区の大木庵(上京区)とSELF-SOアートギャラリー、無垢(むく)工房、東山区の集酉楽サカタニ楽々ホールに呼び掛けた。いずれも、これまでから障害者のアートにかかわっており、連携した。

 SELF-SOアートギャラリーは27日に「大江正章&はまぐちさくらこ展」を始めた。知的障害のある甲賀市の大江正章さん(69)は長年信楽焼の作品を手掛けており、来年のえとのネズミや愛らしい犬のオブジェが並んでいる。

 大木庵は「ほっこり絵画展PART3-馬田昌也くんの世界」を29日まで開いている。おてらハウスは12月5日から西京区の日下部美術教室に通う自閉症の人たちの絵画展を始め、残りのギャラリーも順次開く。五つのギャラリーは「全身で創作した作品に、あっと驚いてもらえたらうれしい」としている。

 また、記念イベント「絵・出会い・語らい」が、12月9日におてらハウス隣の大善院本堂で催される。日下部美術教室の日下部直起代表や出展者が創作活動について話す。展示、イベントともに無料。おてらハウスはTel:075(351)4883。

Commented by kitajima at 2007-12-10 12:31 x
はじめまして。
ブログ応援サイトのファイブスタイルです。
ブログの記事、拝見させていただきました。

当ファイブスタイルでは、5つのスタイルの
カテゴリからブログをご紹介出来ればと考え、
担当者の私が1つずつ訪問しご紹介させて
いただいております。

是非、訪問していただければと思います。

詳しい説明はこちら⇒ 
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12月より会員様のお知らせを告知できる
ページ、専用メール、bbsも開始致しました。
最後になりましたが、不快に思われた方、および
既にご案内を受けた方にはお詫び申し上げます。

ファイブスタイル
http://www.fivestyle.biz
by kogure613 | 2007-12-09 19:42 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(1)

こぐれのぶお・小暮宣雄 写真は春江おばあちゃんと・サボテンの花嬉しく 


by kogurenob