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マーチングを調べる drum & bugle corpsってそんな意味か!

2007/12/10(月)
専門ゼミの学生二人が「マーチング(バンド)」を研究するという。
マーチングって、てっきり、吹奏楽の派生したものだと思っていたら、それはマーチングの一つの種類でしかないと学生(昔はパレードバンドと言われていた時代もあったようだ)。つまり、「カレッジスタイル」と呼ばれているものしか私は知らなかったわけ。

学生の発表によれば、「カレッジスタイル」というのは、木管楽器とかスーザフォンが入っているのが特徴なのだそうだ。アメリカ文明の圧倒的な影響で、いまは「コースタイル」という別のスタイルのものがどんどん盛んになっているようで、どうも、それって、とてもショー的な要素が強いのだという。

そもそもマーチングって、よさこいソーラン的で金太郎飴的・コンテスト的要素が強すぎてこちらの理解と興味をすり抜けることもあるし、いまいち裏が取りづらいこともあって、こんなサイトを見たりしている。

drum & bugle corps=「太鼓とラッパの軍隊」(直訳するとこうなるとあるサイトにあった)。
ドラム&ビューグル コー・・・「コー」って変な英語と思ったら、フランス語の「corps」が起源でフランス語の発音のままになっているからだ。もともとフランス語のcorpsは、身体とか姿、胴体などから派生して「本隊」という意味にもなるのだが、英語では、軍隊という意味だけに使われている。「bugle」というのも、軍隊用のラッパという意味なので、「コースタイル」というのは、バリバリの米兵的軍隊様式ということになる。ビューグルというのは、軍隊用の信号ラッパでG調のみ。Bb管・F管のマーチングブラスとコースタイルのG調のビューグルという違いがポイントかも。http://www.sonic-lancers.com/whats.html

ウィキペディアのドラムコーの項には、以下のような解説がある:
 米軍の鼓隊に発祥することから、小隊の意味を持つコー(corps)と呼ばれる。太鼓は、徒歩による行軍の歩調を統一し、軍事力を誇示することを目的として軍隊に取り入れられた。また、信号ラッパは、無線等の通信設備の存在しない時代に、大規模化した軍隊に命令を伝達するための有効な手段であった。その後、訓練の一環として、また公式行事等における儀礼的な演奏を目的として発達してきた。現在では軍隊に留まらず、青少年の健全育成や、社会人の趣味としての音楽活動として世界中に普及し、その高い芸術性、テクニックに人気が集まっている。DCI(Drum Corps International:ドラムコーインターナショナル)と呼ばれる世界大会がある。
もともと、吹奏楽も軍楽隊づくりの必要から出た(少なくとも日本の近代化政策のなかでは)ものだけれど、その後、どんどん非軍隊化して(あるいは学校や企業が汎軍隊化してとシニカルにいってもいいかも知れないが)、座奏中心になると、弦のないミニオーケストラぽくなったり、スイングジャズバンドみたいになってきたので、より、軍事ばりばりのスタイルがアメリカンフットボールなどのアトラクションショーとして盛んになったのだろう。まあ、こういう話を研究するのだなあとぼんやりと聴いている。

君が代が3つあったという話を途中でしたら、だれも初耳だという。うーん、3回生にはこの話をしていなかったのか・・・変だ。

おっと、コーの話をもう少し。検索していると、どうも、占領下、あるいは米軍基地から戦後にこのコースタイルは伝わったようで、ビューグルというのは、まさしく、戦闘ラッパそのもの。在日米海兵隊からきたというふうに、横浜インスパイヤーズというコーのサイトにはある。組織に入るのも入隊というコーが多くて、なかなかに興味深い。以下、横浜インスパイヤーズサイトの引用:
■沿 革 私たち、ヨコハマ・インスパイヤーズの編成形態、ドラム&ビューグル コーと呼ばれるマーチングスタイルは、在日米海兵隊から指導を受けることができた学校や警察音楽隊などを中心としてこのスタイルが広まり、いままでにない迫力ある演奏が認められ、1970年代に入り民間のマーチング活動へと急成長しました。
その歴史は、今日でも私たちをはじめ、横浜を中心とした学校・一般を問わず、多くのマーチング団体に息づいていて、その裾野を全国へと広げています。ヨコハマ・インスパイヤーズの使用している金管楽器は、軍楽隊の楽器と同じサクソルン属に含まれ、その生い立ち故、普通のマーチングバンドのサウンドとは、一味も、二味も違います。
それは、もともと軍隊で使われていた信号ラッパを改良したものなので、屋外演奏用に改良されたマーチングパーカッションと相まって、音が遠くまで力強く届き、時には圧倒的に。またある時には、人の手のぬくもりの中で、あくまでも感傷的に鳴り響きます。

 1982年に横浜で一般市民による活動として結成されたヨコハマ・インスパイヤーズは、その当時には楽器も練習場もなく、公共機関などの理解を受けたり、自分たちで楽器を輸入したりと大変な思いをしてきました。我々がその時持っていたのは、自らの目標に向かう努力を惜しまぬやる気だけでした。それらはすべて我々の名の由来どうり、『私たちを見る人、聞く人に感動を伝え社会に文化的を貢献する』為だけに注がれたのです。
このコースタイルの始まりは、1934年というからそんなに古くなく、日本でもアメリカのDCIの傘下としてDCJという組織が出来ていて、ここに属している人たちは、たぶん、私たちはブラスバンドでもないしパレードマーチングバンドでもなく、れっきとしたアメリカ原産のコーよと思われているのだろう(審判もアメリカ本場から・・)。カルチュラル・スタディ的にも面白いが、うちらの学生にはカルチュラルスタティはイケズな感じで嫌いみたいだから、どうこのコーを扱うのか、まあ、なるようになるだろうけど、果たして・・・http://www.bandpower.net/report01/2004/05/03.htmlの一部引用:
 この競技会は、一般的にいう軍楽隊のようなミリタリー・スタイルやカレッジ・スタイル・マーチング等のマーチング・バンドとは違い、音楽とビジュアル(フォーメイションやダンスなどの視覚的要素)の基礎力と表現力のコンビネーションレベルを 高めた多彩な表現力を持つマーチング・スタイルを持つドラム&ビューグルコーの大会。現在、国内のマーチングバンドはこのスタイルを真似た構成のバンドが主流となっている。  

 マーチングの本場アメリカでは1934年に創設された海兵隊ドラム&ビューグル・コーをその起源とし、使用される楽器もビューグル(軍隊用信号ラッパ)と呼ばれる伝統的なG基調の金管楽器(基本4声部)とマーチング用 に開発されたパーカッション等で構成されていたが、近年、Bb基調としたマーチング・ブラス編成も参加許可され、盛んにコンテストが行なわれている(DCJではG基調ビューグル編成のみ参加資格がある)。

by kogure613 | 2007-12-10 15:30 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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