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NO-MAへ。「近江八幡お茶の間ランド」にちょっと寄ってくれはらへん?

1/13(日)
予報どおり、寒い。
「やわた市」から、「おうみはちまん市」、八幡連結。
雪。大杉町下車。初雪食堂。450円のてんぷらうどん。出前の丼づくりをぼんやり見ている。
出ようとすると、男女の若者。あとできくと、やっぱり、カフェ・エノアールのお二人。
酒游舘に去年8月、八幡酒蔵工房ができていたらしいのだが、今日はじめて気づく。

さてボーダレス・アートミュージアムNO-MAへ。
細道の地面にちいさなちいさな花。白と桃色の。
《「近江八幡お茶の間ランド」にちょっと寄ってくれはらへん?―ふつうの町のキュートな日常》。2日目。
しずかな町、道。
前庭には、猫よけの水入りペットボトル。
そして。

入口に、銭湯の暖簾。男湯である。吉田りえのコレクションだという。彼女のメイン展示は2階の和室。おおきなこいのぼり。靴いれにも子どもの古い靴、ぞうり。
はいると、おお、扇に「イ」が入るお醤油やさんが引越ししている。NO-MA支店?
扇伊醤油醸造店段ボールに囲まれたNO-MA。おしゃれとかハイアートとかとは無縁のNO-MA。リラックスの極致。
でも、合わさると、けっこうかっこいいNO-MAの1階。

販売物コーナーでブンブンゼミ100円を二つ買う。かなりの音。また、メックでも鳴らしてみよう。
ます六という金物屋さんの支店。でも、売約済みとなっているようで、これって、画廊の売買だ。おかしい。アルミの弁当箱が売約済みとかは。
とりいしん平のコーナーは、この前のまち歩きの資料などが立体化している。しん平さんが社会科の先生とは!ずっと美術の先生で音楽もやっている人とばかり思っていた。
ます六商店は1800年から続いているという。森の大工さんがいろいろ作っているが、ここには、スマートボールが置かれていて、子どもが全部球を入れようとしてもがいている。左上だけがどうしても入らないのだ。

廃物のようなものがインスタレーションされている中庭。けっこう好きな風景だ.物々交換カフェ・エノアール、13時までお休み。雪をなんとか防いでいるが寒そう。再開したら、大勢でにぎわっていた、意外。蔵はシンプル、大きな樹のような作品。坂口恭平。近くのお惣菜屋さんの段ボールとか?

2階はもうお茶の間そのもの。何と言ってもキューピーさんがお寿司のパックに3人かわいく入った中山喜代子、85歳の作品群。壊れた時計の電池交換記録がとてもいい解説になっている。朝5時に交換しているのにもびっくり。なんだか、おもちゃのちゃちゃちゃみたいだ。

中守秀雄の昆虫箱、坂井清の新聞広告べたべた、森の大工さんも点在。おくのベランダでは、林大樹のゴレンジャーみたいなビデオが流れ、反対ではご飯もたべずに、大里健一朗の遊園地づくり(まちが彼にはすべて遊園地になるのだ、駅も電車もなにもかも)。

で、私はずっと、箸袋コレクションにこころ奪われたままである。
白井貞夫の部屋。そっくりそのまままではいかない(中山喜代子のキューピーだってすべてではない)が、いやあ壮観な収集と整理整頓。とくに箸袋を入れるファイルがすごい。一度使われたものへのさりげない愛情、心遣い。これらの箸袋、使用されたものがほとんどだろうと思われるが、一見封を切っていないように見えるものもあって、それは、背後からそっと抜き取られているのだ。

箸袋のために、こうして手作りにして、いかに箸袋が見やすく美しく整然とでも不自然でなく見られるかというように並べるためのファイルにもびっくり。箸袋趣味の会だっけね。限界芸術の真骨頂であり、どうじに限界アーツマネジメント、限界展示芸術でもある。

さすが、白井さん。地元の役職を数十やっているということで、近江八幡市だけでファイルがぎっしり一冊。スナックなどのものも丹念に入っている。普段着の食堂は同じにおいのする食堂同士が集まっていて、それらの箸袋は、そういう普段着っぽい顔をしている。初雪食堂も一富士食堂も。

さらに、お店の名前が入っていない「普通袋」のファイルが2冊。結婚式のものが最後にずらりとあるのを見ながら、お葬式とか法事とかでの食事のさい、それが葬祭関係だということを箸袋は示していないことを改めて認識する。きっと、そういうことはあんまり縁起がよくないので、表象しないのだろう、たぶん。滋賀県の湖南、湖北、大津市、彦根・・・とファイルが分類され、町名でも細分化されている。箸袋の地理学だ。

あと、切手のコレクションとかタバコの箱の歴史、地域別ファイル、テレホンカードも多く集められている。NO-MAの地元代表のような白井さんが、これほどの人であったとは!一等賞の賞状も飾られ、将棋も置かれている。

名残惜しいけれど、雪も激しくなりそうなので、お茶の間を後にする。すぐそばの扇伊醤油醸造店でおさしみ用の醤油を買う(一番上等のもので、500ml 600円)。

京都駅から京阪七条駅までの間、弓を持ってやってくる若者が多かった。三十三間堂、通し矢の行事帰りだろう。
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Tracked from 「近江八幡お茶の間ランド.. at 2008-01-15 21:52
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【感想ブログ】こぐれ日乗∽限界芸術・まちつかい・アーツマネジメント・文化政策・京都橘大「NO-MAへ。「近江八幡お茶の間ランド」にちょっと寄ってくれはらへん? 」より抜粋 http://kogure.exblog.jp/ 1/13(日) 《省略》 はいると、おお、扇に「イ」が入るお醤油やさんが引越ししている。NO-MA支店? 扇伊醤油醸造店。段ボールに囲まれたNO-MA。おしゃれとかハイアートとかとは無縁のNO-MA。リラックスの極致。 でも、合わさると、けっこうかっこい...... more
Tracked from 「近江八幡お茶の間ランド.. at 2008-01-15 23:46
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白井貞夫さんのお茶の間報告! 近江八幡で、20以上の団体の役員を務め、みなさんから尊敬され、頼りにされているとってもすてきなおじいさま白井さんは、町内でも知られたコレクターです。 今回、ノーマの2階の1室に、白井さんの工房兼お宝収蔵庫である蔵から一部のコレクションをお借りして展示しています。 その中でも穴場である、白井さんの本棚が、実はひそかな話題を集めています。 しかも、そのへんてこ本棚のなかに、鳥井新平先生のバンド仲間が、あるひみつの扉をみつけてしまい、白井さんも捨て忘れて...... more
Tracked from 「近江八幡お茶の間ランド.. at 2008-01-24 15:57
タイトル : 【展覧会場】吉田りえさんと中山喜代子さんのお茶の間紹介
吉田りえさんと中山喜代子さんのお茶の間紹介 photo:高嶋清俊 ●吉田りえさん(近江八幡出身・近江八幡在住・34才)のお茶の間   <写真むかって左> 「ペコちゃん」「はかり」などは、近江八幡で明治30年からおじいさんが営んでいたお菓子屋さんのグッズ。そして、趣味で集めたこいのぼり、金太郎の絵が描かれた布、お風呂屋ののれんなどの和系のアンティーク。 それらを使って小さなお部屋を思いっきり装飾している「りえちゃん」のお部屋を、りえちゃん自身に再現してもらいました。 ...... more
Tracked from 「近江八幡お茶の間ランド.. at 2008-02-16 00:41
タイトル : 【お知らせ】もったいないや白井貞夫さんの『お宝話』
もったいないや白井貞夫さんの『お宝話』のお知らせ 2008年2月16日(土)13:00~ 「もったいないや白井貞夫さんの『お宝話』」 2月16日(土)、近江八幡のコレクター白井貞夫さんのトークショーがあります。 本日、その打ち合わせのために、白井さんがノーマにやってきてくれました。 しかも、若いころのお写真を見せてもらっちゃいました! オーバちゃん的には、スマップの稲垣吾郎ちゃん似じゃないかと勝手に思っているんですが、どうでしょうか? そして、こち...... more
Commented by とりいしん平 at 2008-01-14 06:34 x
鋭くも温かなコメント有難うございます。

正直に告白するとはじめオーバのヅルさんが公募展の2時審査のプレゼンで時間超過で話をしている時、退屈で寝てしまっていた私でした。

次に企画が通って、オーバのお二人と町を案内して一緒に歩き始めた時に、その視点のシャープさと関わりの丁寧さと斬新さにグッと心惹かれて、このようにコミットするようになってしまいました。まさに小暮さんのおっしゃるように「まちつかい」は「まほうつかい」に通じる。

物販のところに置いてあったエノアールのお二人の本もいいですよ。
作家坂口恭平のレセプションでのケニアの歌、圧巻でした。

学生さんの中でウクレレとモノづくりの好きな人いれば、2月9日のイベントをご案内ください。こいのぼりの吉田りえのライブと朝鮮通信使の李ガンソクの秘密の通路(1F~2F)ワークショップを同時多発的に考えています。
Commented by kogure613 at 2008-01-14 07:08
しん平さま、いつもコメントありがとうございます。うれしい!

「エノアールのお二人の本」・・・じつは、その本、気になりながら・・・
盛りだくさんですね。もう一度、行ければと思いつつ、結構この1ヶ月間は忙しそうです。
Commented by artlabova-in-omi at 2008-01-15 21:00
こぐれさん、詳細ブログありがとうございます。

本当は、吉田りえちゃんと、中山さんは、都合上、おとなり同士にしただけでした。
吉田りえちゃんが、自分のコレクションであるこいのぼりとお風呂屋さんののれん、お菓子問屋だったおじいちゃんのお店にあったペコちゃんなどを展示して帰った翌日、中山さんの出品物の搬入におうちに伺ったところ、偶然、お風呂屋さんののれんを見つけたのです。
中山さんは、10年前に、近江八幡に越してきたばかりで、あまりお知り合いもいないので、だれも中山さんの素性を知らなかったのですが、実は、彼女は、宇和島で中山温泉を営んでおられたのです。

わたしがみつけてしまった男湯ののれんを「もう汚いから」といっていた中山さんですが、翌日には、きちんとほつれを縫って、洗濯して糊付けまでして、シャンとした状態で、ノーマにもってきてくれました。

Commented by artlabova-in-omi at 2008-01-15 21:00
つづき

展示場所をいろいろ悩んだ結果、ノーマの入り口にしました。
ミュージアムに来た人や、ミュージアムだろうと思っていつも前を素通りしている人たちが、ノーマという場所がなんなのかわからなくしてしまうにうってつけでした。
実際、お風呂屋さん自体、町のお茶の間ですしね。

近江八幡のお風呂屋さんも何度か入りましたが、お風呂よりも脱衣所がいるもにぎわって、番頭のおじさんの細やかな気遣いが印象的でした。

もしも、お時間があれば、ぜひ、平日に靴職人の工房ツアーにもご参加ください。
主は、2年前に他界されているので、いつなくなってもおかしくない場所ですが、昭和40年代が真空パックのように残っていることと、職人さんのおいごさんの靴作りの説明がすごく面白いのです。

ちなみに、昨日また中山さんがノーマにやってきました。
展示用に、お手玉をもってきてくれたのです。

わたしたちも、きょう、照明をいじりました。
白井さんも、来るたびに、片手に何か=新しい展示品を持ってきてくれます。

こんな風に、毎日、勝手に、変化している展覧会です。

Commented by kogure613 at 2008-01-15 21:54
お風呂屋さん!内風呂ができるまで、いやできてからも少年時代の思い出がいっぱいの場所なんです。小さいときなかなか男風呂にうつらせてもらえず(親父は遅かったからかなあ?)、ずっと女風呂だったのもほろ苦くも甘酸っぱい?思い出。こぐれん
Commented by しん平 at 2008-01-17 14:32 x
気になっておられた2冊の本についての読書会をします。
19日(土)午前10時半より12時までNO-MA中庭のテントの下。
お二人の著者小川てつオさんといちむらみさこさんを囲んで。
京都からキョートット出版の編集長も参加されます。
この編集長、かなりのダンサーです。
よろしければどうぞ。路上生活と表現活動のようなことがテーマになると思います。ぼくは司会をします。http://kyototto.com/
by kogure613 | 2008-01-13 19:25 | こぐれ日録 | Trackback(4) | Comments(6)

こぐれのぶお・小暮宣雄 写真は春江おばあちゃんと・サボテンの花嬉しく 


by kogurenob