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『アロイーズ』『日韓のアール・ブリュットたち~』ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

2/6(金)
かえっこバザールが京都で行われる(2/15)ので、新2回生ゼミ生が参加したらいいな、と思ったり、大津と彦根でバリアフリー映画祭があるので、これも、文化ボランティアとしても大切な機会だと思ったりして、メールしたり、ブログにアップしたりする。

まどみちおさんの詩をひさしぶりに読む。ただ、全詩集を探すのに苦労した。ずいぶん開けていなかったから。CAP STUDIO Q2にて、まどみちおさんの詩にかってにアーツするという公募展が3月にあるのだ。楽しみ。こういう企画はじつに興味深い。そうそう、卒業制作のヒントになるぞ(新3回生へ)。

ボーダレス・アートミュージアムNO-MA春の企画展『アール・ブリュット作品との対話~心の病と表現衝動~』 ここに、斎藤さんによる案内記事あり。
・・・これは、NO-MAでは、『アロイーズ 私の愛は、蝶のように飛び去った・・・』(アートディレクター:工藤和彦)、第2会場の旧吉田邸では『目覚めぬ夢~日韓のアール・ブリュットたち~』(アートディレクター:はたよしこ)から構成されている・・・をたずねに昼から近江八幡へ。

これだけでもタイトルが長いが、助成の関係で、あと、平成20年度文化庁芸術拠点形成事業(ミュージアムタウン構想の推進)という肩書きと、バリアフリー映画祭などで構成されている第8回全国障害者芸術・文化祭滋賀大会の協賛事業という肩書きもつき、ついでにいえば、助成は日本財団さん(京都新聞の記事に笹川会長と嘉田知事)と、あと、swiss arts council prohelvetiaさん。となっている。あと、アロイーズ財団さんが企画協力。いやあ、チラシを作ることを学習(研究)の一つとして大学で取り上げているが、アーツマネジメント関係だけでも、こんなに関係団体(者)が多いので、この一つ一つの団体のミッションや意味、機能、インフォーマルな政治性など、言い出すと、これで大論文になってしまうのだ。

アロイーズを第2期から第5期まで、作者の変遷を絵巻物のように見られるのが、この展覧会の醍醐味。とくに、2階の大きな絵巻物が圧巻であった。わたしは、第2期のまだ少しおずおずした線や色鉛筆の塗り、そして、寒色の多い画面が実に新鮮で、第1期など初期のアロイーズも含めてしっかり目にとどめることで、開花するアロイーズの幻想・物語をより深く鑑賞できるのだなあと思った。

旧吉田邸(NO-MA yoshida annexとでも呼びたいぐらい、NO-MAの別館として使わせていただいている)では、土間に大きな韓国の作家、周愛英の女性像があり、これは、ちょくせつ的にアロイーズと呼応しているが、3枚のうち、2枚が黒い美しいドレスであり、韓国の美術といえば、モノクローム、漆黒の美しさを連想するのだが、その風土というのも関係があるのかしら、と思ったりもする。
あとは、木本博俊や山崎健一の繊細なアート、そして、土屋正彦の父親コンプレックス的肖像。奥にここでは一番興味を抱いた高橋重美の妄想のなかの美しい女性と自分との抱擁図があって、しずかに、yoshida annexで、NO-MA本館での鑑賞体験とを比較したりする。

いつものように、醤油を買い、いつも、ほんとに美味しいの?と思っているだけで買ったことのなかったバームクーへンを買って、家路に着く。
ちょうど、この前メモをした山極さんの本『ヒトはどのようにつくられたか』を読み終える小旅行でもあった。黄色い蛍光ペンでマークした数節を引用しておこう。
P220
星を一緒に見る、海を一緒に見る、映画を一緒に見る、という行為を相手と繰り返しながら、かけがえのない仲間意識を確認しあうのが、ヒトの日常なのだ。
・・・・
類人猿の類像的、全体的、操作的なコミュニケーションが、初期のヒトでは歌や踊りとして表現されるようになったというわけである。

P226
さて、ヒトは、ゴリラのような小さな睾丸を大きくするように進化したのか、それともチンパンジーのような大きな睾丸を小さくするように進化したのか、どちらなのだろう。(チンパンジーは妊娠するために1000回の交尾をする必要があり、大量の精子が必要なのだそうだ)

P227
(ヒトは、どのようにして、集団生活と家族生活を両立させるような社会性を達成したか、という問いかけのあと)・・・おそらくそれは、食の公開と性の隠蔽によって達成されたのではないかと私は思う。この二つはヒト以外の霊長類と正反対の特徴である。霊長類にとって採食はあくまで個体本位の行動で、食物は仲間と分け合うものではない。逆に性交渉は仲間の目の前で繰り広げられる。・・・・ところがヒトは常に仲間と一緒に食物を分け合って食べようとするし、誰の目も届かない密室で性行為に耽る。この傾向は文化を超えて普遍的である。

最後のところ「食の公開と性の隠蔽」については、市場原理主義が「食の公開」や分け合い、共食の伝統を脅かしていることや、性の隠蔽についても怪しくなっていることなど、現代人類の霊長学からの警告なのかも知れないなと思ったりもした。
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by kogure613 | 2009-02-06 23:26 | こぐれ日録 | Trackback | Comments(0)

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